不定期日記(2024) ネタは随時募集しております。ぜひ御一報下さい。
日頃頂きましたメールには全てお返事を差し上げているつもりですが、万一「返事が来ない〜」等、
お急ぎの場合は遠慮無く電話でお申し付け下さい。03-5452-5298
or 携帯へお願い致します。
2024/01/22-23 IPEROP24 (Tokyo, Japan) *参加, Invited
2024/02/16 Renewable Energy Symposium (Uppsala, Sweden) *参加, Invited as a surprise guest
2024/04/10-12 PVSAT2024 (Glasgow, UK) *参加, Invited
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2024/05/17 80th Symposium of Prof. Michael Graetzel (Lausanne, Switzerland) *参加, Invited
2024/05/30-31 Materials World (Dubai, UAE) *不参加
2024/06/13-15 SNEC PV (Shanghai, China) *不参加
2024/07/10-12 第4回日本太陽光発電学会学術講演会 (広島) *不参加
2024/07/22-23 ISSE 2024 (Kyushu University) *非公開, 参加, Invited
2024/07/29-08/02 IPS-24 (Hiroshima) *参加, プログラム編成委員
2024/09/18-24 PSCO-24 (Perugia, Italy) *不参加
2024/09/23-27 EU PVSEC 2024 (Vienna, Austria) *不参加
2024/09/23-29 AFMPV 2024 (Samarkand, Uzbekistan) *参加, Invited
2024/09/30-1-/02 ISOS-15 (Berlin, Germany) *参加, Invited
2024/10/06-10 PRiME 2024 (Honolulu, USA) *参加
2024/11/10-15 PVSEC-35 (Numazu, Japan) *不参加
2024/12/01-06 2024 MRS Fall Meeting (Boston, USA) *不参加・見送り
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2025/01/20-21 IPEROP25 (Kyoto, Japan) *invited, 参加
2025/12/15-20 Pacifichem2025 (Hawaii, USA) *参加
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年末の時節がら、メールでのお問い合わせには答えられなくなっております (既にパンク状態です)。大変申し訳ございません。
お急ぎの場合は職場 03-5452-5298 もしくは携帯までお電話頂ければと思います。
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【2024.12.20 瀬川研忘年会2】
頂き物のミカンが一瞬で無くなりました(いつの間に!)。ありがとうございました。
大人気。
【2024.12.20 瀬川研忘年会】
Kanpai!
【2024.12.13 ペロブスカイト太陽電池モジュールの御紹介2】
情報小出しで恐縮ですが、昨日のフィルム状ペロブスカイト太陽電池を用いた実際の
商品例です。
まあ、こうなりますよね。
【2024.12.12 ペロブスカイト太陽電池モジュールの御紹介】
上の写真は中国本土の某社で製造されたフレキシブル型ペロブスカイト太陽電池
モジュールの試作品です。サイズは 900×900mm、効率は公称 η=18%。
なお本モジュール、来年5月から福岡の某所に工場を建てて「日本製パネル」として
生産を始める予定。行く行くは GI プロジェクトにも参入するんでしょうか?
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凄いね。いろんな意味で GAME OVER!?
【2024.12.9 記事の御紹介】
■太陽電池ベンチャーのPXP、15億円調達、タンデム型ペロブスカイトを開発 *Perovskite
〜エッジAIデバイスの実現に向けて、新たな可能性を開拓〜
(2024年12月9日付 日経BP)
「内田先生、あれどう思います?」聞かれる前にここに書きますが、ガラス基板であ
れば確実に効率 21% 以上は出る CIGS 太陽電池にペロブスカイト太陽電池を重ねて
も (当然 2 端子接続ですよね?) コストと耐久性の両面でほとんど魅力無いと思われ。
CIGS と言えば昭和シェル石油、後に事業を引き継いだ出光とホンダソルテックが思
い起こされます。両社とも大規模な設備投資を経て商業生産も行っていながら、結局
採算が合わずに市場から撤退してしまいました。
完成度の高い優れた技術を擁して数々の世界記録を打ち立て、あまたの賞 award
を総なめし、世間の注目を集めておきながら最後は市場撤退に至った過程は、今の
ペロブスカイト太陽電池と似た空気を感じます。
強いて違いを挙げるとするなら、当時は国による支援が無かったというのが大きな
違いだと思います。
そんな CIGS を下地に、敢えて途上の技術であるペロブスカイトを重ねて載せようと
いう意欲は、新たなチャレンジとして評価されるべきなのかもしれません。即ち、あくま
でも 10〜20 年先を見越した、ベンチャー企業への育成支援と考えればこうした試み
もアリなのかもしれませんが、その答えが出る頃には、少なくとも私とこのHPは消え
去っている予定です。
記事中の「当初はボトムセルとなるカルコパイライト (= CIGS) 太陽電池を生産する」
という一文が全てを表していると思います。
微妙。
【2024.12.9 論文の御紹介】
以下は自分のメモ用。FA, MA 混合カチオン系ペロブスカイトの安定性に関して。我
々の着眼点とは異なりますが、組成比 PbI2/FAI > 1.1 の場合は光劣化が劇的に進
むという主張。
■Danger in the Dark: Stability of Perovskite Solar Cells *Perovskite
with Varied Stoichiometries and Morphologies Stressed at Various Condit
(暗闇の危険: さまざまな条件下でのさまざまな化学量論と形態の
ペロブスカイト太陽電池の安定性)
Roja Sing, et. al.
(2024年5月15日付 ACS Applied Materials & Interfaces) DOI: 10.1021/acsami.4c04350
さもありなん :)
【2024.12.9 秋晴れ】
雲一つ無い快晴。Lサイズ
【2024.12.6 瀬川研 BBQ night at RCAST】
いいね!
【2024.11.27 ソーラーシミュレータ納品】
山下電装の 300mm 角ソーラーシミュレータ YSS-300S の納品です。
足かけ二年掛かり。いや、三年掛かりかも?
【2024.12.3 講演会のお知らせ】
■NHK×東京大学 クローズアップ現代トークショー
〜気候変動と地球のミライ〜 *SDGs
主催: 東京大学教養教育高度化機構
環境エネルギー科学特別部門
日時: 12/13(金) 開場/午後5時
開演/午後5時30分 終演/午後7時
場所: 伊藤謝恩ホール (本郷キャンパス)
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大学関係者であればどなたでも、とりわけ「伊藤謝恩ホール」を見てみたい人等、ご興味のある方は
お早めに。
【2024.12.2 NSKです!】
久しぶりの色素増感太陽電池ネタ。NSK と言えば一般には馴染みが薄いかもしれま
せんが、ベアリング世界シェアトップ 3 の一つ、日本精工株式会社です。
過去にはヒドロキン系のヨウ素フリーな透明電解液を提案されて、美しい色彩の色素
増感太陽電池パネルを展示されたりしていたのですが、その後しばらくの沈黙を破って
「DSC 教育用キット」を開発された模様。
実際に試させて頂いたのですが、色素がなんと赤・青・黄色の 3 色サインペン方式
になっており、酸化チタンを既に焼き付けた?状態のガラス基板に絵を描くように色を
塗ることができます。かつ、LED も昇圧回路を組み込んだ専用のユニットを用意して、
薄暗い部屋でも光発電を体感できる所までケアされています。
素晴らしい! グッドジョブです。
上の絵は内田画伯による。 :)
【2024.12.2 ペロブスカイトのTEM観察と安定性について】
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ビフォア・アフターと言えばペロブスカイト太陽電池。何のことかと言いますと、TEM
観察をしていて一つ気付いたことがあります。それは純粋な MAPI (CH3NH3PbI3) が
比較的安定であるのに対して、それ以外の全ての組成、FA 系や Cs, K カチオンドー
プ系や Br アニオンドープ系はビームダメージを受けやすく観察が非常に困難です。
お陰様で TEM を導入以来着々と成果を出しつつあるのですが、今回も非常に貴重
な Br 系単結晶 MAPbBr3 サンプルの観察を試みました。がしかし、試料があまりにも
脆くてお手上げ状態。
左は観察開始時、右は観察終了後で、ヒラヒラのペロブスカイト型化合物がまるで
火で炙られたかの如く、縮こまってボロボロに裂けて消失しています。
*単結晶特有の綺麗な等傾角干渉縞 (bend contour) が見えます
我々の TEM 観察結果の論文について、これまで散々「あれはビームダメージを観
察したに違いない」等いろいろ批判も浴びてきたのですが、基本的に我々妬みと嫉妬
によるものと解釈していますが、もしかしてこうしたドープしたペロブスカイトで TEM 観
察をして苦労していたのかもしれないと想像します。
ちなみに、一口に「ビームダメージ」と言いましても「熱ダメージ」・「ノックオン」・「放射
線分解」など様々なモードがあるのですが、我々全ての疑念に反駁しており、また最
近はファラデーカップを用いて実際にドーズ量を測定し、ダメージの評価も行っていま
す。
結果、批判する方々の TEM 観察条件と比べてドーズ量は 1/100〜1/10,000 以下
で、我々のシステムの方が圧倒的に電子線によるダメージが少ないことを確認してお
ります。
話を戻しますが TEM 観察とペロブスカイトの安定性について。ひょっとすると、組成
によって安定性 (特に光安定性) が異なるのも、こうした電子線耐性と相関があるの
ではないかと考えております。
実際、x1,000,000 級の拡大倍率時に見られる多結晶状の 10〜20nm サイズのドメ
インは、今のところ無添加の CH3NH3PbI3 だけで観察されており、もう少し観察例を増
やして検証したいと思います。
下手に色々混ぜるより、純粋な MAPI 組成が一番安定な説あり。
【2024.11.29 生成AIの御紹介】
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christmas ver. |
しばらく前に「ChatGPT 凄げー」みたいな話をしましたが、今回はその延長技術であ
る AI による画像生成 (AI image generator) を御紹介します。
左は原子座標を元に、私が ATOMS by Macで描いたペロブスカイト型化合物
CH3NH3PbI3 の結晶構造 (before)。右が更にこの絵を元に「結晶成長 crystal growth,
量子ドット quantum dot」 2 つのキーワードを掛け合わせて、人工知能を用いて描いた
生成画像 (after) です。 *ソフトはオンライン版の Adobe Express を使用。
つい最近投稿論文が受理されたので、雑誌の表紙絵を意識したものですが、提供し
た原図を遙かに凌ぐ解像度とクオリティーの写真画像が、あっという間に得られます。
なお一番右は、お遊びで試したペロブスカイト結晶のクリスマスバージョン (意味不明)。
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更にオマケで、下は今日のニュース。「AI」=人工知能に申告漏れの事例を学習させ
て税務調査を行った結果、追徴課税が過去最高になったそうです。
■所得税の追徴課税1398億円余 過去最多に “AI取り入れた結果” *AI
(2024年11月29日付 NHK)
凄い時代になりました。生成AI凄げー
【2024.11.20 記事の御紹介】
■低消費電力の色素増感太陽電池ベース光電子シナプス素子を開発 *DSC
〜エッジAIデバイスの実現に向けて、新たな可能性を開拓〜
(2024年11月25日付 PRTIMES)
■柔軟性に富む紙ベースの人工光電子シナプスを開発 *DSC
〜生体モニタリングに適した物理リザバコンピューティングの実現に期待〜
(2024年3月11日付 PRTIMES)
何か凄そうな論文が出てきました。SQ2 は綺麗な青色の色素で、Solaronix 社など
で購入できます。論文では発電量を光量に紐付けて測定しており、DSC を「シナプス
素子」と呼び替えているのですが、メモリー効果なんてありましたでしょうか? と言う
より、なぜ紙ベース?
論文はこちらから: ACS Appl. Mater. Interfaces 2024, DOI:10.1021/acsami.4c11061
よう分からん。
【2024.11.20 記事の御紹介】
■2千時間の連続運転後も効率の95%を維持する、高効率ペロブスカイト太陽電池を開発 *Perovskite
(2024年11月19日付 fabcross for エンジニア)
技術的な中身としては単に電子輸送層 ETL の成膜条件を最適化しただけで目新
しい話ではありませんが、耐久試験結果が 2,000 時間を確認できたので有名雑誌
に掲載された、という流れかと思います。
ちなみに 2,000 時間 = 83 日です。
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耐久性と言えば先日の産総研の発表会でいろいろと情報交換ができ、ほぼ確信に
至りました。即ち「現状、フィルム型ペロブスカイト太陽電池に 10 年の屋外耐久性な
ど無い (あり得ない)」です。
積水化学のモジュールで言えば、YouTube 動画に映り込んでいた全てのモジュー
ルにおいて 1 年足らずでボコボコに気泡?が発生していたのが印象的でしたが、今
年 5 月に東京国際クルーズターミナルに設置した検証実験においても、モジュール
のストライプの一部が白く脱色されている様子が確認されました。
また宮坂先生主導で横浜大桟橋に設置されたモジュールでも、設置僅か 2 日目で
フィルム間 (シール部分?) に水滴が蓄積されている様子が観察されました。他、太
陽電池とは関係ありませんが、ジャンクションボックスが基材から剥離していたりなど
の不具合も散見されました。
以上を振り返って思うに、フィルム型ペロブスカイト太陽電池の使い道ですが、災害
時の非常用電源や屋内用途ならあるかもしれませんが、屋外で恒久的な発電用とす
るにはまだまだほど遠いと感じます。コスト (薄板ガラスの数倍はします)・耐久性・耐
火性 (火事になったらどうすんの?)、全ての面においてミスコンセプトだと思います。
無理無理。
【2024.11.19 講演会のお知らせ】
■産総研ペロブスカイト太陽電池成果報告会2024 *Perovskite
(2024年11月19日付 AIST)
「お知らせ」と言いつつ、事後報告です (済みません)。プロ研究者集団の本領発揮
で、質とオリジナリティの高い発表の数々を披露頂きました。産総研、グッドジョブです。
この業界、相変わらずオッサンばっかり。 :)
【2024.11.18 記事の御紹介】
■次世代技術の真価を問う − ペロブスカイト太陽電池で日本は勝ち上がれるのか − *Perovskite
(2024年11月18日付 スピーダ)
■ペロブスカイト型太陽電池発明者が一般販売を開始へ *Perovskite
(2024年11月18日付 フィスコ)
■ペロブスカイト型太陽電池、年内にも3万8000円で販売 *Perovskite
(2024年11月16日付 日本経済新聞社)
今日のオンラインセミナー (再放送) にも関連して、敢えて記事を 2 件取り上げさせ
て頂きました。僅か 7cm 角のフィルム太陽電池セル 1 枚が 3万8000円→発電コスト
は効率η=10% と仮定して、単純計算で約¥78,000/W となります。
良くも悪くもありのままに、これがペロブスカイト太陽電池の現状だと思います。
これ以上はノーコメント。 :)
【2024.11.13 論文の御紹介】
昨日 Nano Energy (Elsevier, IF16.8) への投稿論文アクセプトの報告がありました。
かつ Gold Open Access に選定され、誠に栄誉な話であります。しかしながら問題は
掲載料でして、その額 JPY 596,980。ふざけているのか?と言いたくなります。
幸い、東京大学は年間契約で Elsevier に対しては 800 報までは大学が負担するこ
とになっているので支払いはゼロでしたが、我々に代わって大学が億単位の掲載料を
負担していることに変わりは無く。
こうなると経済力の劣る地方大学でスコアの高い業績を得ることは益々難しくなるわ
けで、本当に世知辛い時代になったと実感します。
内閣府としてもこの問題を認識しており、「我が国全体での購読料および APC を含
む経済的負担を適正化すること。」という論説を出されたばかりですが、学術雑誌の
多くは海外の出版社なので為す術も無く。
敷居高過ぎ。 :(
【2024.11.8 ICGET-TW2004 Day1】
いつも通り。今年最後の海外講演です。
【2024.11.7 National Tsing Hua University (Tzu-Chien Wei lab)】
実験中。期待を上回る前進。
【2024.11.6 移動日 (台湾)】
熱烈歓迎。
【2024.11.1 講演会のお知らせ】
「この度、「産総研ペロブスカイト太陽電池成果報告会2024」と称し、弊所で取組ん
でいるペロブスカイト太陽電池関連の研究に関してグリーンイノベーション基金プロ
ジェクトの成果を中心とした研究成果報告を下記のとおり開催することとなりました。」
by 村上拓郎先生
今日から 11 月!
【2024.10.30 防災訓練】
今年の防災訓練は内容がめちゃめちゃリアルでした。
放水!
【2024.10.25 動画の御紹介】
■ドーム球場に設置検討!夢の新技術「ペロブスカイト太陽電池」とは? *Perovskite
(2024年10月18日付 YouTube)
先週の YouTube 動画、よく見ると (1:56) パネルのそこかしこに謎の隆起が見えま
す。屋外設置からちょうど 1 年経ちますが、これ、一体何なんでしょうか? シリコン
パネルで言うところのデラミ (delamination) 現象?
あるいは発電性能が不均質で、劣化したヶ所がより加熱されて基材が浮き上がっ
たとか?
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パイロット製造装置の滑り出しから推定するに、フィルムの生産速度は約 2.5cm/
sec→1.5m/min、横幅が 30cm なので 1 時間当たり 27m2/hour。効率を仮に 12% と
して、1 日の生産量を (1 sun ピーク時) 発電量に換算すると約 78kW 相当のパネル
になる皮算用でしょうか?
10年持つはずだったのでは?>積水化学工業
【2024.10.22 記事の御紹介】
■世界初!!災害時に特化した小型EV電配車を開発 *Perovskite
(2024年10月22日付 PR TIMES)
こっちの記事はペロブスカイト太陽電池。その昔、ソーラーカーにも関わったことの
ある身としては、「だからどうした?」というのが正直な感想です (発電量が全く足り
ません)。太陽電池が曲がる必要も無いですし。
大丈夫?>PXP
【2024.10.22 記事の御紹介】
■量産化に向け、透明発電ガラスである『SQPVガラス』のエンジニア・サンプルの配布を開始!! *DSC
(2024年10月22日付 SOLAR JOURNAL)
色素増感太陽電池ないしその派生技術です。当該の inQs株式会社、役員リストを
見ていただけらお分かりのように、香ばしい面々が名を連ねています。
設立から 10 年経ってなおサンプルの配布にとどまっているというのが全てを物語っていると思われ。
【2024.10.21 PRiME2024 を終えて2】
アメリカ、と言えば空港で奇妙な体験をしたことがあります。昨年末のボストンから
の帰りだったと思います。カウンターで搭乗券を受け取って、出国検査に進み、パス
ポートを係員に渡したらいきなりゲートに赤ランプが灯きました。と同時に、銃を持っ
た保安係員が血相を変えて飛んできました。
動揺する私 (何かやらかした?)。先方、かなり深刻そうな目つきでモニターをじっと
見つめていたのですが、、、しばらくして突然ケラケラと笑い出し、「(あ、ごめん) もう
行っていい」みたいな。不安だったので「私、何かありました?」聞いたのですが、特
に質問に答えるでもなく「no problem!」。
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大分後になってその話をしたらN崎先生から指摘されたのですが、恐らく私の人相
が顔認証の判定で特定のテロリストや重大事犯者と一致したのではないかと。でも
私、どう見ても JP なアジア顔だし、履歴のどこを遡っても彼らと共通する所無いです
し。以上、アメリカどっきりの、あるあるでした。
なわけない。
【2024.10.18 UtmoLight パネル】
帰国早々、私の机に置かれていた大きな梱包。UtmoLight 製ペロブスカイト太陽電
池モジュールです。重さは公称 12kg。私「(ただでも)要らない」固辞していたのですが、
結局 RATO が買う 訂正、買わされることになった模様。
既に別方面からのルートで性能は調査済みでしたし、そもそも日本製じゃ無いし、く
どいようですが要らなかったのですがなぜか私の机の前にブツが (くどい)。
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幕張では今日まで CEATEC 2024 が開催されて、Panasonic のモジュールが展示さ
れていたようですが、(遠いし) 結局見に行きませんでした。ペロブスカイト太陽電池、
研究材料としては非常に興味深くいろんな発見があって楽しいのですが、こと実用性
の観点ではかなり疑問が多く、結局最後は補助金チューチュービジネスになるのでし
ょうか? なかなか気持ち的に前向きにはなれないですね。
だってこれ、使わなくなったら始末に負えない鉛ゴミですよね?
【2024.10.10 PRiME2024 を終えて】
スト決行中ということで、結局滞在 5 泊 6 日の間中ベッドメークはありませんでした。
そう言えばお迎えのレイを首に掛けてくれるサービスもありませんでしたし、ホテルの
受付も部屋の準備が間に合わず 14:30 過ぎるまで閉鎖、かつ会員資格の無い人は
16:00 までチェックインできません。
施設はエレベーターの階数表示盤ランプ類が至る所切れていましたし、レンタカーの
Hertz はいつの間にか潰れて無くなっているし、そもそも終日拡声器でがなり立てる従
業員のデモも食傷ものでした (それでも、次にもしまたハワイに泊まる機会があればヒ
ルトン一択です)。
そうそう、国立公園のハナウマベイはコロナ明けの 2022 年から予約制になっていま
した。一日 1000 人くらいの枠ですが、ツアーコンの集団がコミットしているのか、予約
はネット公開開始から 5 分以内に売り切れ。今では学会の合間に立ち寄るなんて、
不可能です。全く、無理。
隔日でヒルトンの屋上で開催されるルアウも、これを見なければハワイに行った意
味が無いと言えるくらい強くお薦めしますが、正規の値段が前席で税込み $292 →
\44,000!と、とんでもなく値段が高くなっていました。ですが、いろいろと手立てを講じ
て、今まで通り学生を連れて行きました (もう、次回は無理かも)。
パールハーバー、、、日米開戦のきっかけとなった場所ですが、太陽電池もさること
ながら国のエネルギー受給問題を身をもって知るには欠かせない重要施設です、当
然行きました。これで 5 回目かも。訪問客が増えたせいかここも予約制になっており、
昔は乗船前に「なぜこの戦争が起きたのか?」というビデオレクチャーがあったのです
が省略され、代わりと言っては何ですが展示場が大幅にアップデートされていました。
以上、なんか昔と違って、色々としんどいアメリカ事情を垣間見たハワイの学会でし
た。
今から戻ります。
【2024.10.9 PRiME2024 Day3】
今日は学生諸氏の発表日。:)
聴講者が集まらないのは、ままあるとして、発表者自身もドタキャンや発表取り下げ
がちらほらと。招待講演者の発表が 40 分て、長過ぎですね。
ありえない。
【2024.10.8 Nobel Prize in Chemistry】
楽しみはまた来年へ。
【2024.10.8 PRiME2024 Day2】
発表日、無難にこなす。学会始まってまだ 2 日目だというのに、早くも聴衆が目に
見えて減り始めています。皆さん、一体何をしにハワイへ? :)
学会推奨の Hilton ホテルですが、少なくとも私が到着した日曜日から今日まで、か
つ朝から晩まで従業員がストの抗議デモを建屋周辺で行っています。このとばっちり
で、部屋の掃除とタオルの交換がありません。日増しに荒れてゆく室内...
アメリカの経済事情を振り返るに、この 10 数年の間にインフレで異様に高くなった
物価の結果ですが、単に貧富の差が広がっただけのように思えます。
それでもやっぱり Hawaii 、イイ! :)
【2024.10.7 PRiME2024 Day1】
日本からの出席者を見ると、いつもの学会発表のようにブラックスーツ&ネクタイが
散見されますが、くどいようですがここはハワイです。違和感が半端ないです。
そうそう、会議とは関係ありませんが、久しぶりに Nam-Gyu にあったらいきなり私の
顔を見て「肌つやが良い」「若くなった?」「もしかして Happy?」云々問い詰められまし
た。事情が分からず困惑したのですが、あるいは何か高度な皮肉なのか、意味不明
(苦笑)。
strange
【2024.10.6 移動日】
フライトは僅か 7 時間ですが、時差は −19 時間あります。ホテルのチェックインと学
会の受付を済ませました。
zzz
【2024.10.6 移動日 (出国)】
一度日本に帰国して、一晩置いて再び海外へ。この 2 週間 (と 1 日) の間に乗る飛
行機は 8 本目になります。頭の中で時差が、訳分からん状態です。*全て economy class
お陰様で、幸い体調はめちゃめちゃ良いです。
【2024.10.6 お楽しみ】
ウワサは毎年あれど、「今年は違う」話を複数耳にしております。万一取材や問い合
わせがあった時用に、直近 (2024.5.17) の写真を上げて起きます。マスコミ関係の方、
自由にお使い頂いて結構です。
Lサイズはこちら。
【2024.10.5 講演会のお知らせ】
参加費無料 (事前登録制)です。
【2024.10.2 ISOS-15 Day3】
会議最終日、かつ自分の発表日。前回の ISOS-14 を主催したこともあって、朝一
の準・基調講演扱いのスロットを割り当てて頂きました。有り難い。
そうそう、今更ですが日本からの参加者は私、SPD研究所のビラジ Viraj さん (web
参加)、イムラジャパンのアムリタ Amurita さん (ポスター発表) の 3 名だけでした。
ISOS は IEC と対を成す事実上の標準化団体ですが、ほんと、この先ペロブスカイト
太陽電池の国際標準を日本から主張したくなっても、このままでは誰からも相手にさ
れなくなる懸念があります。産総研もさることながら、むしろ実用化を目指す企業にも
っと参加を促しては如何でしょうか? 来年はベルギーの imec が主幹となります。
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この後一旦空港敷地内のホテルで一泊し、厳密には朝 3:30AM にチェックアウトして
から 6:55AM のフライトに乗って帰国します。時差を巻き戻す形で、暦上はちょうど1日
掛かりで成田に着く予定。出発から乗り継ぎ含めて数えると 7 本目のフライトになりま
す。
溜まった仕事?が山のように控えています。トホホ。
【2024.10.1 ISOS-15 Day2】
日本を出てから食べて寝て会議に出る生活 11 日目。点と点がようやく繋がりました。
バブル期の不動産地上げ屋にも似て、ペロブスカイト太陽電池ブームに乗って論文を
荒稼ぎしてきたヤクザな Professor が跋扈する本業界において、聖人のように穏やか
でかつ実力を伴った数少ない研究者の Nitin P. Padture 教授 (ブラウン大学, USA)
と本会議で落ち合い、TEM 測定用のサンプルを受け取りました。この後戻って測定結
果を見るのが楽しみです。
いいね!
【2024.9.30 ISOS-15 Day1】
Timetable
Conference Program
Book of Abstracts (1.9MB)
■ISOS 15 | International Summit on Organic and Hybrid Photovoltaics Stability *Perovskite, OPV
(有機およびハイブリッド太陽光発電の安定性に関する国際サミット)
(2024年9月30日〜10月2日付 HZB, Berlin, Germany)
めげずに ISOS-15 へ臨みます。写真は iPhone 7 にて撮影、こんなこともあろうかと
予備のスマホを持っていました (嘘です、ポケモン専用機です)。8 年前の最新テクノロ
ジーで、引き続き写真を撮りまくります。
つらっ。
【2024.9.29 移動日】
やってもうた... (大泣き)。私の iPhone 15 Pro、イスタンブール空港のラウンジで盗ま
れました。現在の居場所はロンドンです。iPhone 盗んだって、ロック掛かってしまった
ら本人しか使い道無いのに。
料理を受け取るために、本当に一瞬だったのですがスマホを手から離したのが敗因
でした。AppleCare の盗難保険なんて一生関わるはず無いと思っていたのですが、そ
れはそれ。本体はともかく、サマルカンドで撮った多数の貴重な会議のデータがフイに
なりました。記念写真だけですが、Facebook に少しだけ残していたのが救いかも。
今から明日の会議場、HZB の本拠地であるベルリンへ移動します。
無駄にまた経験値を上げてしまいました。ダメージ無限大。トホホ。
【2024.9.24 AFMPV 2024 (Samarkand, Uzbekistan) Day4】
会議 4 日目。午前は通常会議で夕方からエクスカーション。お日様の下で太陽電池
を議論します。
sorry
【2024.9.24 AFMPV 2024 (Samarkand, Uzbekistan) Day3】
会議 3 日目、自分の発表日。ペロブスカイト太陽電池の結晶化学に関するプレゼン
を無難にこなす。昼食前の最後の登壇者だったため、早めに切り上げるも発表終了
後に質問攻めに。TEM の測定依頼も 2 件、Alexander Colsmann@カールスルーエ
工科大学 KTI & Aldo Di Carlo@ローマ大学から賜りました。結果次第ですが、うまく
いけば論文を 2 報出せると思います。有り難い。
いいね!
【2024.9.23 AFMPV 2024 (Samarkand, Uzbekistan) Day2】
会議 2 日目。月〜土という異例に長い日程をフルに活用して、一人の発表時間が 45 min と時間をたっぷり取っていることもあって、非常に有意義な時間を過ごしています。写真 (左) は合間に提供されるコーヒー・ブレイクの様子。経済的に貧しいと思われがちな国や地方ほど、実は生活がずっと豊かだったりする、いつもの「あるある」です。
話を戻しますが太陽電池。本会議は OPV と Pervskite がほぼ半々なのですが、中には「両方」の人もいるので面白いです。共通する話題としては屋内での利用 Inoor Photovoltaics (IPVs) やホールコンダクタなど。当然ですが非鉛系 perovskite-inspired な太陽電池もいくつかあります。具体的には Cs3Bi2I9, Cs2AgBi2I9, Cu2AgBiI6 などが試されているようですが、そろそろ本当にペロブスカイト太陽電池の次に来る太陽電池が見えてきそうな気配がします。
午後は本会議を代表して、私ともう一人が地元テレビ局のインタビューを受けました。恐らく今日の夕方、食事時のウズベキスタン TV ニュースで放映されると思います。
いいね!
【2024.9.23 AFMPV 2024 (Samarkand, Uzbekistan) Day1】
世間は秋分の日の振替休日ですが、私はウズベキスタンで会議です。 チクショっ
昨夜、都合の付く人だけで軽く会食を行ったのですが、前回及び今回主催者のダブロン教授 (Prof. Davron Matrasulov) が私を見掛けるなり「Hi! Uchida Sensei」声を掛けて下さいました。本来、物理が御専門で私と重なるキャリアは無いのですが、覚えていて下さって有り難いです。近い将来、ウズベキスタンを会場にしたアジア版の太陽電池会議を開催したいとのこと。
いいね!
【2024.9.22 移動日】
朝 4:00 起きで成田空港へ出発。ラウンジで 10:35 のフライトを待つも 1 時間の遅延、更に追加で 3 時間の遅延。ようやく飛行機へ搭乗するも、なぜか動き出す気配が無く更に 1 時間遅延。元々イスタンブール空港での乗り継ぎ予定が 4 時間だったので、かなりギリギリな状況。
飛行機到着と同時に猛ダッシュで荷物検査をクリヤし、広大なイスタンブール空港内を走り回りゲートに駆け込むものの、結局間に合わず。このパターン、過去に何度か経験しています。素直に諦めて、次の便でサマルカンドへ。結果、同じ会議に向かう欧州からのいつもの面々と合流して、ようやくホテルに着きました。ここまで、アパートを出てからベッドに倒れ込むまで 28 時間 (激疲れ)。
お疲れ!
【2024.9.18 モルドバ大使訪問】
これまで海外からいろんな立場の方々の視察はありましたが、正式に国を代表して
使節が来られたのはサウジ (2008) とブルネイ (2013) 以来ではないでしょうか?
在日モルドバ共和国大使館よりドゥミトル・ソコラン特命全権大使の御訪問を頂きま
した。
いいね!
【2024.9.17 論文の御紹介】
Advance Article なのでまだ巻号が決まっていませんが、昨日オンラインで公開され
た手前味噌の論文です。長いタイトルですが、内容はペロブスカイト太陽電池を LCA
評価した論文の1つです。
強いて論点を強調するなら、効率 22% 級のセルにおいて (しかも通常の MAPIで) 貧
溶媒に毒性の強いクロロベンゼン CB に替えて アニソール Anisole にしても効率が
変わらないか、平均値ではむしろ少しだけ高めという結果を得ています。*エコだね
フランス・ボルドー大学と東京大学の共同研究成果ですが、初投稿は昨年 8 月に
RSC 出版の Material Chem A にて reject、同じ RSC Green Chemistry に投稿し直す
も reject、更に大幅改訂して Green Chemistry に再投稿するも reject、最後に RSC
Sustainability へ投稿して accept という苦労の力作です。
■Validating the “greenness” of chemicals via life cycle assessment: *Perovskite
the case of anisole as an anti-solvent in perovskite solar cells
(ライフサイクルアセスメントによる化学物質の「グリーン性」の検証:
ペロブスカイト太陽電池の貧溶媒としてのアニソールの事例)
A. Kamal Kamali,, et. al.
(2024年9月16日付 RSC Sustainability) DOI: 10.1039/D4SU00361F
なぜウチは相変わらず CB なんでしょう? :)
【2024.9.13 記事の御紹介】
■ペロブスカイト太陽電池「ガラス基板にチャンス」、兵庫県立大・伊藤教授に聞く *Perovskite
(2024年9月13日付 日経XTECH)
「(前略) 開発の大きな問題点としては、「透明導電性フィルム」と呼ばれる基板材料
のコストが、ガラス基板に比べて高いという点です。」
例外はあるものの、安さをウリにする中国ですら手を出しませんよね。耐久性を議論
し始めたら更に悲劇的ですし、仮に設備投資して量産を本気で進めたら「作れば作る
ほど赤字が増える」可能性が高いと予想します。あくまでも個人的な想像です。そもそ
も、PET/ITO フィルムって曲げたら痛みますよね?
私の現状認識も伊藤先生に同じ。
【2024.9.13 倉元製作所】
■【倉元製作所チャンネル】新規事業「ペロブスカイト太陽電池」 *Perovskite
(2024年9月13日付 YouTube)
液晶パネル用の ITO 成膜で事業を行ってきた倉元製作所、2018 年に債務超過で
上場廃止となるのですが、事業再生 ADR を申請、中国出身の渡邉敏行氏が代表取
締役社長になるという経緯を辿っています。
今年 8 月末には LIN QI・星川インベスト株式会社・藪田晃彰 の 3 者により第三者
割当増資を行い支払いが完了。
■第三者割当による新株式の払込完了に関するお知らせ *Perovskite
(2024年8月7日付 日本経済新聞/倉元製作所)
ペロブスカイト太陽電池とは、ノーベル化学賞・物理学賞両賞の有力候補といわれている(横浜市HP より)桐蔭横浜大学の宮坂力特任教授が開発した、(中略)
当社は、上述の当社の蓄積してきた成膜技術およびインフラ設備を活用し、ペロブスカイト太陽電
池の量産化に向けて、2024 年 4 月より、当社代表取締役の渡邉敏行が、中国での人脈ネットワークを
活用して、中国において 3 社のペロブスカイト太陽電池製造設備メーカーや量産メーカーと接触し情
報収集するとともに、ペロブスカイト太陽電池の変換効率及び量産技術研究の分野で日本を代表する
大学教授と 2024 年 6 月に技術顧問契約を締結しました。
そして、中国で接触した 3 社のうち、変換
効率や量産技術上の競争優位性を有する中国量産メーカー1社(以下、「中国量産メーカー」という)
と 2024 年 6 月に秘密保持契約を締結し、技術協議を経て、当社の既存設備情報並びに日本の市場調
査情報を共有し、中国量産メーカーから、すでに量産化設備として中国で稼働している技術(量産化
の鍵となる塗布技術を含む)と設備及び生産方式の導入が可能となる見通しとなったことから、研究
開発や試作ではなく、製品レベルのペロブスカイト太陽電池の量産化が可能と当社は判断し、今回ガ
ラス、フィルム型両用プラントの建設に向けた設備投資を行います
|
なるほど。
【2024.9.5 ペロブスカイト原子力バッテリー】
ようやく、時代が私の研究に追いついたのでしょうか?(苦笑) JAXA から宇宙戦略
基金事業「半永久電源システムに係る要素技術」の公募案内が公開されました。
下は 2017 年に AP-HOPV17 (横浜) で発表したスライドの一部です。ペロブスカイト
太陽電池といえば「鉛が (問題だ...)」言われがちですが、鉛化合物であることを逆に生
かして、原子力バッテリーの可能性を検証した研究です。
即ち、通常は太陽電池デバイスに 400〜800nm 程度の光を照射して発電を行うわ
けですが、鉛が放射線の1つであるγ線 (=エネルギー) を吸収することを利用して
ペロブスカイト太陽電池で発電できないかを検証した実験になります。
積もる話はさておき結論を先に述べますと、放射性コバルト同位体 Co-60 が放つ
1.1732MeV の 100kBq(≒10μSv/h) のγ線を照射した場合、5μW/m2 の電力が得
られることを確認しました。
これがどう役に立つのか?という話になりますが、今なおデブリの取り出しに苦労し
ている旧福島第一原子力発電所2号機の内部には 530 Sv/h* もの強い放射線が存
在しますので、ここにペロブスカイト太陽電池パネルを置くと 954Wh/m2 の電気が取り
出せる計算になります。*僅か 30s の被爆で全身の DNA が損傷し、100% の確率で死に至る線量です
即ち、無駄に高レベル放射線を放って如何ともし難い廃炉の中にペロブスカイト太
陽電池を敷き詰めることで、あたかも地上に太陽をもたらすかのごとく、発電所を作る
ことができるはず。皮算用ですけどね...
技術的に少し細かい話をしますと、放射線は太陽光のような時間に対して強度が一
定の連続光ではなく不規則なパルス状のため、通常の I-V 測定ではレスポンスが遅
すぎて発電量を計測することができません。
そこで Pmax のみを高速かつ動的に追従できる SPD 製の MPPT 装置 (PowerAnalyzer)
を用いることで、安定してデバイスの発電量を見積もることができました。
ちなみに健康上 (法規上も) 問題無い範囲で実験するとは言え、毎回ある一定量の
被曝は避けられず、放射線強度並びに累積放射線量を常にモニターしながら、作業
は自分で行いました。
測定 1 回当たり、即ちサンプルの出し入れと設置だけで約 30μSv ほど喰らいます。
ちょうど、私が毎日職場で浴びる自然放射線量の 30 日分に相当します。飛行機で海
外出張する際に浴びる宇宙線で言うと、欧州 1 往復分程度。
--------------------
これら一連の実験を通じて、放射線のいやらしさと扱いの困難さを、文字通り嫌と言
うほど思い知らされました。即ち、高校の物理で習うように Pb はγ線を遮蔽できるわ
けではなく、あくまでも強度を少しばかり弱めるだけに過ぎません。
大人でも持ち上げるのに気合いを入れて力まなければならないほど重くて分厚い
鉛容器に放射能標準線源のディスクを封じ込めても、容器の外表面ではカウンター
が振り切れるほどのγ線が検出されます。放射性同位元素等規制法の対象外であ
る、たった 100kBq の放射線ですら為す術がありません。
放射能標準ガンマ・エックス線源
製品価格 (一般販売はされていません)
唯一、被爆から逃れる方法は1つだけあって、放射線源から距離を置くこと。我々の
場合、保管容器から 50cm 以上離れれば、自然放射線のバックグラウンドと同レベル
まで値が下がります。
このことは元京都大学原子炉実験所の小出裕章先生も指摘されており、福島原発
の廃炉 or 処理水の扱いについても、放射線を放つ物質からできるだけ距離を置くこ
と、即ち日常の生活環境から離れた場所 (地下) に固めて埋めることを提案されてい
ます。後者については、議論が尽きないですね。
誰かこの分野に詳しい・もしくは研究意欲のある方、共著で論文を手伝ってくれる方いませんでしょうか?
【2024.9.5 論文の御紹介】
上の図は「鉛(Pb)含有製品の規制の変遷」です。論文自身は至って淡々と鉛製品と
その寿命の歴史を淡々と紹介をしております。当然ですが、鉛ペロブスカイト太陽電池
は一番最後で、2050 年には消えて無くなる?という予測がされています。
もっとも、こうした鉛に異議を唱える論調の議論が欧州から出てきたことには注意す
る必要があるかと思います。将来的に、ペロブスカイト太陽電池が欧州にメリットをもた
らさないと分かった瞬間、手のひらを返すようにバッシングが起こるリスクがあります。
■Environmental lead exposure from halide perovskites in solar cells *Perovskite
(太陽電池のハロゲン化物ペロブスカイトからの環境鉛曝露)
Corinna Ponti, Antonio Abate, et. al.
(2022年4月29日付 Trends in Ecology & Evolution) DOI: 10.1016/j.tree.2022.01.002
ABS があるからダイジョウブ。 :)
【2024.9.4 Reviewer のお知らせ】
非難されるの覚悟で白状しますが、日頃山のように降りかかってくる論文査読依頼
は、基本的に速攻で (できるだけ速く) 拒否しています。がしかし、中にはどうしても拒
否できない案件も出てくるのですが、最近は最後に「審査結果を公開しても構わない
か?」問われたりします。と言いますか、ほとんどの有名ジャーナルはそうなっており
ます。
少なからぬ時間を掛けて、自分の専門知識と照らし合わせて批評する訳ですから
「OK」するわけですが、本当に公開されているのを見て少したじろぎました。
結果が Reject を下した文献などでは、ばつが悪いですよね。
【2023.12.22 講演会のお知らせ】
シンガポール国立大学 (NUS) の Yi Ho 教授が来日されるということで、帰り掛けに
東京へ立ち寄って頂き、御講演を頂きました。ありがとうございます。
散乱効果を利用して光の捕集効率を高めるために、受光面側のガラスに溝を掘り、
敢えて不規則に配置するといった意欲的な研究を披露頂きました。
過去には高効率ミニモジュールで世界記録を 2 回 (ver60, ver52) Efficiency Tables
に載せるなどの実力者です。ペロブスカイト太陽電池分野はこうした若い世代が急速
に台頭しており、盛衰が激しいです。
■Monolithic Perovskite-Silicon Tandem Solar Cells: From the Lab to Fab
Fan Fu, Yi Hou et al Adv. Mater. 2022, 34, 210654
DOI
10.1002/adma.202106540
済みません、時系列が合っていませんが取りこぼしニュースです。
【2024.9.3 国際会議のお知らせ】
■Nature Conference − Perovskite and Organic Photovoltaics: From Academia to Industry *Perovskite
(ペロブスカイトと有機太陽電池:学術界から産業界へ)
(2019年10月13-16日 Nanjin, China)
国際会議もピンキリなのですが、これはれっきとした nature.com がコミットした
会議ですね。場所は江蘇省・南京市のシャングリ・ラ ホテル ナンジンにて。
にしてもコロナ後の中国、本当に遠い存在になりました。しばらく行ける機会は無さそうです。何もかも面倒くさ過ぎ!
【2024.9.3 PRiME2024】
PRiME2024 の参加登録、今日が〆切です。厳密には、時差も考慮するとギリギリ
+16h くらい余裕あるかもです。にしても、オプション何も無しで、しかもメンバーシップ
(電気化学会員)+早期割引で 815 USD というのは、円安が少し落ち着いた今日のレ
ートでも約 12 万円と、自分の経験上過去最高値です。
*2008 年は $420、2012 年は $460、2016 年は $515、グラフにするとこんな感じ
今回の位置付けは電気化学会の秋季大会、前回の 2016 から 8 年振りの日米合同
大会なのですが、ペロブスカイト太陽電池セッションが終日ありますし、伊藤省吾先生
の呼び掛けもあって、アカデミックは宮坂先生以外、ほぼ「いつものメンバー」が参加
します。なぜ宮坂先生が参加を見送ったかと言いますと... もしかしての受賞対策 ??? :)
他に参加される方、いらっしゃいますでしょうか?
【2024.8.30 EURAMETの御紹介】
ペロブスカイト太陽電池の屋内評価について、欧州には EURAMET という枠組みが
あります。日本語に訳すと「欧州連合および欧州自由貿易連合の加盟国の国内計量
組織の共同アライアンス」。
■Energy Rating for Evaluating Performance of Perovskite and Perovskite-on-Silicon Tandem Devices in Real-World Condition *Perovskite
(2019年9月13日付 EURAMET)
こちらはやや停滞気味かも。
【2024.8.29 記事の御紹介】
■曲がる太陽電池:中国と先陣争いで見切り発車へ、便利でも性能やコストに課題(後編) *Perovskite
(2024年8月27日付 nippon.com)
個人的には太陽電池が、特にペロブスカイト太陽電池が曲がる事に全く意義を感じ
ないのですが、百歩譲って「現状の耐久性は 10 年」って、一体どこの世界線でしょう
か? しかもフィルムで。企業だと、ペロブスカイトが長持ちする、とてつもなく特別な
技術があったりするのでしょうか?
参考までに、ペロブスカイト PV の耐久性試験のとりまとめとして、米国には PACT
(Perovskite PV Accelerator for Commercializing Technologies) という活動があります。
サンディア国立研究所・国立再生可能エネルギー研究所 (NREL)・アメリカ合衆国エ
ネルギー省 (DOE) の共同によるもので、提供しているサービスは以下の 3 つ。
・Performance characterization of perovskite PV modules (性能調査)
・Field testing and monitoring of perovskite PV modules (モジュールの屋外試験とモニタリング)
・Accelerated testing of perovskite PV modules (モジュールの加速試験)
ここでは世界中の学術文献から拾い上げたペロブスカイト太陽電池モジュールの効
率・面積と寿命の関係をまとめて不定期に公開しているのですが、最新の 2024.8.1
のデータが上。一番長寿命の報告でも 0.9 年です。
私の現状認識も同じ。
【2024.8.27 記事の御紹介】
■GX推進で1兆2000億円要求へ=脱炭素製品の供給網整備、EV導入−経産省など *Perovskite
(2024年8月27日付 時事通信)
上の記事では「ペロブスカイト(太陽電池)」推しのようにも窺えますが、政府の
公開資料を拝見しますと、原子力発電への傾倒が著しいです。恐らく金額ベース
でもそのように配分されるはずです。
|
|
断言しますが、日本の原発は、この先もいつか再び・大規模な取り返しの付かない
事故を起こすと思います。福島以前にも、事故隠し及びデータ改竄と捏造を何度も繰
り返してきたわけですから。気になる方は Wiki&Wiki をどうぞ。
加えてこちらも。 *氷山の一角です
■GX実行会議
(2024年8月27日付 首相官邸)
日本のエネルギー政策について、私は竹田氏 (YouTube) と同じ意見です。
【2024.8.23 モジュールの御紹介】
代理投稿です。国内某業者様より、中国 UtmoLight 製ペロブスカイト太陽電池パネ
ル1枚が入手できたので、実費(送料込みで¥100,000)でお譲りしますとのこと。15
枚単位で追加発注も可能ですので、ご興味がある方は uchida@rcast.u-tokyo.ac.jp
までお問い合わせ下さい。
可視光透過率/% |
VOC/V |
ISC/A |
η/% |
外形寸法/mm |
重量/kg |
20 |
81.4 |
1.90 |
15.28(公称) |
600×1200×6.8 |
12 |
早い者勝ちです。→予想以上に引き合いが多数寄せられて、再注文することに。びっくり。
【2024.8.22 企業の御紹介】
以下は自分のメモ用。Avantama は台湾ペロブスカイトソーラー社、Solaveni はサウー
レ・テクノロジーズ (Saule Technologies, ポーラーンド) 御用達のペロブスカイト太陽電
池素材提供会社です。最後のフィルジェン (Filgen, USA) は、最近 SnO2 インクの提供
を始めました。
国内メーカーもいろいろありますよね。
【2024.8.15 動画の御紹介】
■『科捜研の女 season24』 2024年8月21日(水)よる9時放送/第7話 予告動画 *Perovskite
(2024年8月15日付 テレビ朝日/YouTube)
まぁ、楽しそうで何よりです。(苦笑)
【2024.7.30 IPS-24 Day4】
本学会のベストショット。 :)
【2024.7.30 IPS-24 Day3】
宮島コース。かき氷に鯛焼き?
【2024.7.30 IPS-24 Day2】
いつもの。
【2024.7.29 IPS-24 Day1】
くそ暑い。
【2024.7.26 移動日】
関空にて。Welcome to Japan!
【2024.7.25 IPS-24 announcement】
詳細プログラムが、、、公式HP上ではまだ発表されていませんが、個人的に配布
されましたのでここで御紹介致します。今頃と言いますか、もう来週なんですけどね。
付け加えますと、初日 7/29(月) と 2 日目 7/30(水) のお昼時間帯には RATO による
特別セッションがあるようで、昼食を取りながら講演を行うそうです。
本学会の運営、委託先の対応はともかく、幹事間の連携が全く無く話がどこまで進
んでいるのか・誰に何を相談したら良いのか(決定権が誰にあるのか)さっぱり分かり
ません。情報の風通しが非常に悪いです。そもそも招待者の顔が全く見えず、海外の
太陽電池関係者にしてみれば「Osamu Ishitani って誰?」状態だと思います。
大事なことを言い忘れておりました。プログラム 3 日目、31(水) 午後のエクスカーシ
ョンですが、以前公開されていた 4 つのコースは予定の人数に達したため募集が打
ち切られ、代わって宮島へ行くコースが数日前に新設されました。アナウンスが何も
無いので誰も気付かないと思いますが、一応ここで御案内致します(私も参加致しま
す)。基本、無料のハズなので、奮って御参加下さい。
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Floor_Map |
Program |
Timetable |
Excursion(宮島) |
プログラムをよく見ますと私が座長を受け持つ時間帯に自分の学生の発表があった
り、31 日午後のセッションは「#03太陽電池」と「#07生体模倣光合成系」が混ざって進
行していたりなど細かいことを言い出すとキリが無いのですが、今日になって衝撃の
案内が大学事務から回ってきました。総じて、お金が十分掛かっていそうな割にはこん
なにグダグダな国際会議、初めてです。公式のバンケットも、この調子できっと料理を
出しておしまいなんだろうと予想します。Let us see.
>IPS-24/ICARP2024参加者の皆様
>お世話になっております。**です。
>
>IPS-24/ICARP2024(広島)の参加費の件ですが、先端研の事務に確認したところ、参加費の内訳にWelcome Reception(28日開催)の料金を含むと書かれているため、28日から参加する方の立替払は、3,000円減額して請求することになります。
変な話ですが大学の規定ですので、Welcome Receptionの参加の有無や、Receptionでの食事の提供の有無にかかわらず、一律に減額になるそうですので、ご了承ください。
どうぞよろしくお願いいたします。
|
というわけで私、出る予定も無いのになぜか 3,000 円差し引かれるという...
【2024.7.24 ISSE 2024 Day2】
お疲れ様でした>私。:)
【2024.7.18 SnO2 ink の御紹介】
逆構造型ペロブスカイト太陽電池に欠かせない SnO2 インク、アルファ・エイサー
社の製品がある時期から突如品質不良を起こしてお困りの方も多いと思います。
今月から下記フィルジェン (Filgen) 株式会社にて米Sofab Inks社製のものを取り
扱い始めたようなので、試してみようと思います。
■ペロブスカイト太陽電池材料 SnO2 インク *Perovskite
まずはお試しで、人柱。
【2024.7.17 講演会のお知らせ】
今回は,「ペロブスカイト太陽電池」を取り上げます。
現在,最も注目を集めているペロブスカイト太陽電池について,
第一人者であられる宮坂力先生に基調講演をしていただき,
企業の方から産業化の動向について発表をしていただきます。
参加ご希望の方は、下記フォームから申込みをお願いいたします。
申込みをされた方には,要旨(PDFファイル)を後日お送りいたします。
静岡大学の教職員・学生は,聴講無料となります。
|
■第138回有機デバイス研究会「ペロブスカイト太陽電池の進展」 *Perovskite
主催: 有機デバイス研究会
共催: 静岡大学電子工学研究所
日時: 2024年7月19日(金)
会場: 静岡大学附属図書館分館・学生支援棟(S-Port)3階大会議室
(浜松市中央区城北3?5?1 静岡大学浜松キャンパス内)
プログラム(仮題を含む,敬称略):
13 : 00 〜 14 : 05
ペロブスカイト薄膜を用いる光電変換素子の実用化開発
宮坂 力(桐蔭横浜大学 医用工学部)
14 : 05 〜 14 : 55
ペロブスカイト太陽電池の産業化動向
貝塚 泉((株)資源総合システム)
14 : 55 〜 15 : 05
休 憩
15 : 05 〜 15 : 55
ペロブスカイト太陽電池のプロセス開発と宇宙用評価
田中裕二((株)リコー 先端技術研究所 IDPS研究センター)
15 : 55 〜 16 : 45
ペロブスカイト/シリコンタンデム太陽電池の長寿命化
五反田武志(東芝エネルギーシステムズ(株),(株)東芝 開発センター)
16 : 45 〜 17 : 00
総合討論
18 : 00 〜
懇親会(銀座ライオン)5000円
http://www.ginzalion.com/
|
お知らせありがとうございました。
【2024.7.10 記事の御紹介】
太陽電池関係無しネタです、済みません。
■ポケモン ON AIR「レゴRでオレンジアカデミーつくってみた!」− ポケモン Kids TV *Pokemon
(2024年7月10日付 YouTube)
たまたま(?)目にしたもので...
【2024.7.10 記事の御紹介】
GoSun 社製 EV Solar Charger。初見は「何これ?」思ったのですが、屋根に据え付
けて持ち運べる折りたたみ式なんですね。
■1日の充電で48km走れる。EVのルーフに後付けできる太陽光パネル *c-Si
(2024年7月9日付 GIZMOD)
--------------------
振り返って、このような仕事を日本のベンチャーがペロブスカイト太陽電池でやろう
とした時に、決定的に足りてないのがマーケティング。
以前ここでも御紹介したことがあると思うのですが、DSC でお馴染みの EXEGER 社
は、ユーザー向けに色見本台帳のような分厚い冊子を用意しています。まるで絨毯
の生地を選ぶかのように、表面のテクスチャーやシボ加工具合が微妙に異なる太陽
電池シートの見本をずらーっと並べて「あなた様の御希望スタイルに合わせて太陽電
池を提供します」といった具合。
即ち「取り敢えずセルが出来たので試してくれ」というメーカーサイドの都合を押しつ
けるのではなく、お客さん目線で製品を作らないと、売れる商品にはならないという話。
更に付け加えると、かつてフジクラさんが語ってくれましたが「(そもそも)太陽電池セ
ルを単体で欲しがるお客さんはいない」とのこと。値段は高価になっても構わないから、
センサーや蓄電機能と一緒にするなどして、そのまま使える状態で提供して欲しいと
いうお客さんがほとんどだとか。
上の EV Solar Charger を見ても、きちんと折りたためるように下地を工夫していま
すし、それを収納するケースや操作時に不便が無いようダンパーも備えてあります。
いいね!
【2024.7.4 イギリスにて Day2】
フライトの乗り継ぎでトラブったため実質今日が初日なのですが、イギリス王立協会
主催の dinner へ御招待です。これ、もしかして宮中晩餐会でしょうか?
ドレスコードは black-tie の正装 (蝶ネクタイ&タキシード) です。 :)
【2024.7.3 イギリスにて Day1】
栄えあるインペリアル・カレッジ・ロンドンにて講演ちう。
【2024.6.25 ゲームチェンジ again】
色素増感太陽電池の報告から 33 年、ペロブスカイト太陽電池から 15 年、遂にまた
新たなブレークスルーが起きました。
報告は残念ながら我々の研究室ではありませんが、がしかし、今ならまだ十分追従
ができています。
研究者の醍醐味ですね。:)
【2024.6.25 宇宙用ペロブスカイト太陽電池モジュール by RICOH】
■超小型衛星「DENDEN-01」にリコーの宇宙用ペロブスカイト太陽電池が搭載 *PV
〜国内初* 実用的なペロブスカイト太陽電池の直列モジュールを用いた宇宙実証〜 *Perovskite
(2024年6月25日付 株式会社リコー ニュースリリース)
*国内初です。
【2024.6.24 PRiME2024】
5 年に 1 度ハワイで開催される日・米、あと韓国 ? 合同の環太平洋電気化学会 (ECS)
国際会議。あの因縁のアブストラクト (世界初の全個体型ペロブスカイト太陽電池, 2008)
もここで発表され、その後 5 年くらい経って DOI ナンバーが付与されました。
■Novel Photoelectrochemical Cell with Mesoscopic Electrodes Sensitized by Lead-halide Compounds (11)
Akihiro Kojima et al 2008 Meet. Abstr. MA2008-02 27
DOI
10.1149/MA2008-02/1/27
はともかく、ようやく今日から会場ホテルの予約が始まりました。毎度のことですが激
戦が予想されるため Booking.com で先に仮予約をしていたのですが、確かに学会がブ
ロックで確保していた割り当ての方が安いです。
がしかし!よくよく計算すると 5 泊で 1,610.15 USD、ということは 1 泊当たり最低でも
\51,500 に相当するわけで、通常認められている出張旅費では到底カバーされません。
最近こればっかり、トホホ
皆様、宿の確保はお早めに。 オマケ (12年振りに初公開) 更にオマケ
【2024.6.17 講演会のお知らせ】
日本語に訳すと「アジア太平洋ペロブスカイト・有機太陽電池・オプトエレクトロニクス
に関する国際会議」、IPEROP25 が来年早々京都大学・宇治キャンパスで開催されま
す。
■Asia-Pacific International Conference on Perovskite, Organic Photovoltaics and Optoelectronics (IPEROP25) *Perovskite
私、NanoGe の会議はイベントとして組織化される 2010 より更に前からずっと参加し
ていますが、創設者 Juan Bisquert の懐を潤すのが癪に障るので、最近は控えてい
ます。そもそも、国内で知名度を上げてもしょうがないですし...
参加登録費は年々高騰しており、今日は遂にユーロが 171 円を突破しましたので、
次回は軽く 10 万円を越えてくることが予想されます。こんなの、やってられん!
関係者の皆様、お招き頂きありがとうございます。
【2024.6.24 インクジェットプリンター】
特に他意はありませんが、机にチラシが置いてあったので御紹介します。株式
会社マイクロジェットのインクジェットプリンター装置。
HPの説明よりもチラシの方がより詳しかったので、PDF ファイルにして下に示し
ます。
■【技術情報公開】インクジェット工業応用分野『ペロブスカイト太陽電池』 *Perovskite
どこかの会社さんとタイアップしているんでしょうか?
【2024.6.15 SNEC PV】
■SNEC第17回(2024)国際太陽光発電及びスマートエネルギー(上海)大会及び展覧会 *Perovskite
現地から続々と写真や報告が届いております。スケールの大きさと製造技術の高さ
に圧倒されつつ、ぶっちゃけ、私の正直な感想として、採算を無視してひたすら大きく
・大量に生産することに注力しているように見えます。即ち、ペロブスカイト太陽電池
の特徴が生かされていません。
個人的に複数のルートで見積もりも頂いておりますが、これらの大型パネルがシリ
コン太陽電池に代わるポテンシャルと魅力を備えているかと言えば「全く無い」です。
ちなみに我々、某社の大型パネルにつきましては発電特性も既に評価済みですが、
公称出力の**%でした。
「先生も1枚如何ですか?」有り難いお言葉も頂いているのですが、いずれ日が経
って鉛廃棄物となることを想像しますと、躊躇せざるを得ません。
日本は、粛々と研究開発を続ければ良いと思います。
【2024.6.21 IPS-24 program】
来月広島で執り行われる光化学の祭典 IPS-24 国際会議、未だにプログラムの案
内も無ければ公式バンケットの詳細も明らかにされておらずお困りの方も多いと思い
ますので、今日初めて内々に配られた「仮プログラム」を掲載致します。
トップバッターは無論、あの方です。
ご参考。
【2024.6.20 サンシャイン計画50周年記念シンポジウム@ベルサール六本木】
第50回新産業技術促進検討会シンポジウム「サンシャイン計画50周年記念シンポ
ジウム」、ベルサール六本木&オンライン(Webex)にて。
■「サンシャイン計画」発足50年…日本はなぜ世界の再エネ市場で後れを取ったのか *PV
(2024年1月19日付 ニュースイッチ@日刊工業新聞社)
NEDOプロだからでは?
【2024.6.19 記事の御紹介】
■「日本発のペロブスカイト太陽電池で、電源立地革命を」、 *Perovskite
桐蔭横浜大学・宮坂力特任教授に聞く
(2024年6月19日付 日経BP)
「2008年に論文にまとめした。」ん、2008年?
【2024.6.14 記録更新のお知らせ】
ペロブスカイト/シリコン太陽電池タンデムセルで効率 η=34.6% の世界記録を達成。
上海の展示会にて。写真中央に Martin Green がいますので、恐らく認証データだと
思われます。*ロンジソーラー LONGi (中国, 西安市) でしょうか?
ネタ提供ありがとうございました。>Castle って、貴方は誰?(苦笑)
【2024.6.13 記事の御紹介】
■政府が「骨太方針」原案、「ペロブスカイト太陽電池」「浮体式洋上風力」を明記 *Perovskite
(2024年6月14日付 日経BP)
■ペロブスカイト太陽電池で日本の「復権」を目指す。官民協議会の1回目を開催! *Perovskite
(2024年6月13日付 SOLAR JOURNAL)
ふ、目標の 2030 年には私、引退していますね。
【2024.6.12 日立電子顕微鏡除幕式】
向かって左から順に (1) 日立ハイテク執行役員 (2) 生産研現所長 (3) 岡部前所長
(現副学長) (4) boss (5) 私です。積もる話は後ほど。
長い一日でした。実質、これからがスタートになります。
【2024.6.8 オープンキャンパス】
石川県応援グッズ頂きました。
【2024.6.4 記事の御紹介】
■曲がる「ペロブスカイト太陽電池」の要、フィルム基板に求められる性能 *Perovskite
(2024年6月6日付 ニュースイッチ)
火災試験 (Fire test) をクリヤできるかどうか、じゃないんですか? まさかそのまま建材に貼り付けたりし
ませんよね?? JIS 法 (C 8993:2020) はこちら。
【2024.6.5 SPD研究所訪問】
インクジェットプリンターの新型ノズルが出来たということで、動作テストを兼ねて
SPD 研究所を訪問しました。試験片は後ほど持ち帰って平滑度を評価します。
ちなみに当研究所、今年で 20 周年を迎えるということもあって、敢えて私の誕生日
に記念のイベントを用意して頂きました。
お招き頂き、誠にありがとうございました。サプライズはこちら。
【2024.6.4 天安門事件】
ネットが何か騒がしい思ったら、今日でしたか。35 年前の中国。以下は自分のメモ用。
■中国が歴史から葬り去ろうとしている天安門事件、30枚の写真 *China
(2024年6月4日付 BUSINESS INSIDER)
■BBC記録映像 33年前の6月4日 *China
(2022年6月3日付 澳喜Gnews@HAGnews01)
■視聴推奨家庭用ビデオカメラで撮影された天安門事件の現場映像 *China
(2022年5月17日付 黒色中国@bci_)
■天安門事件「3千人殺された」 飛び交った数字と不信感 *China
(2020年12月25日付 朝日新聞 DIGITAL)
■地方都市の「天安門事件」、30年前に起きた中国各地の抗議デモ *China
(2019年6月2日付 AFPBB News)
■天安門事件の死者は「1万人」 英外交機密文書 *China
(2017年12月26日付 BBC NEWS JAPAN)
■「アヒル巨大アート」、中国ネットで検索規制 「天安門事件」コラージュ画像が原因だった *China
(2013年6月5日付 J-CAST ニュース)
■6月4日のその他の写真 *China
(2010年6月3日付 愛源)
一番最後は心臓に悪いので、閲覧注意です。写真に出ている戦車で足を潰された男性 (ファン・ジェン氏)
は現在米国にいます。
【2024.6.4 記事の御紹介】
「磁化水」や「水素水」(←どれも詐欺)にも似て、失礼、定期的に繰り返される「透明
太陽電池」。事業としてはこれまでも既にシャープやカネカが Si 太陽電池で商品化を
果たしています。
先日サステイナブル未来社会創造プラットフォームの総会でパナソニックが透過率
と発電量の関係を公開されていたのですが、綺麗に直線関係でした。パナソニックの
主張としては、ペロブスカイト太陽電池の場合 (1) 変換効率が高く (2) 製造工程で低
温塗布ができるとのこと。
■ペロブスカイト太陽電池など使用…YKK APと関電工、ビル窓で発電 *Perovskite
(2024年5月28日付 ニュースイッチ)
■「発電するガラス建材」で新市場、パナソニックのペロブスカイト太陽電池 *Perovskite
(2024年5月30日付 Nikkei Business Publications)
下、ENEOS の方は米 Ubiquitous Energy ライセンスによる技術です。発電している
ことに嘘はありませんが、これ、普通に透明じゃないシリコン太陽電池だったら、面積
にしてせいぜい A4 サイズ 1 枚もあれば済むんじゃないですかね?
■「窓ガラスになる」太陽光パネル ENEOS、技術はクリアだが量産化に課題 *OPV?
(2024年5月15日付 ITmedia)
微妙。
【2024.5.30 講演会のお知らせ2】
沼津(富士山)で開催される第35回国際太陽光発電科学技術会議(PVSEC-35)の
御案内です。Area4ー1では色素増感太陽電池で信州大学の森先生が招待講演され
ます。
もう一件。こちらは登壇申込締切: 2024年6月18日(火) 17:00 厳守です。
お知らせありがとうございました。<<abstract 申し込み〆切が 6/19 まで延長されました!>>
【2024.5.30 講演会のお知らせ1】
■サンシャイン計画50周年の記念イベント *c-Si, Perovskite
主催: 国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 NEDO
日時: 6/20(木) 13:00〜17:00
開催様式:ハイブリッド開催(会場開催およびオンライン配信)
場所: ベルサール六本木,
東京都港区六本木7-18-18住友不動産六本木通ビル1階・地下1階
参加登録: お申し込みはこちらから
|
入場無料です。
【2024.5.21 記事の御紹介】
■2024 MRS Fall Meeting & Exhibit *Perovskite
今日から 2024 MRS Fall Meeting & Exhibit の Abstract/参加登録が始まりました。
がしかし、ペロブスカイト太陽電池セッションが見当たりません。今までですと Energy
and Sustainability セッション (EN) に 2 つくらいあったのですが、今回は EN01〜EN12
を見渡しても、少なくとも大見出しに「Perovskite」という文字は見当たりません。
かろうじてシンポジウム EN01-Light-Harvesting Materials for Efficient and Stable
Solar Fuels Production (効率的かつ安定した太陽燃料生産のための集光材料)に
「金属ハロゲン化物ペロブスカイト」という言葉が盛り込まれていますが、基本的には
太陽光ベースのエネルギー源 (Solar Fuels)であって、招待講演者の並びを見てもや
や専門外の印象を受けます。
、、、まで書いたら、新たに EL04-Recent Advances in Hybrid Perovskites があるの
を見つけました。EL が示す通り、昔は発光材料としてのペロブスカイト材料を議論し
てきたセッションです。(微妙)
世界的なトレンドとしてはペロブスカイト太陽電池、既に下火なんでしょうか?
【2024.5.21 記事の御紹介】
■曲がる太陽電池、官民150団体で組織 40年度目標策定へ *Perovskite
(2024年5月21日付 日刊工業新聞電子版)
150団体のリストはここにあります。
【2024.5.18】
フライトは明日早朝のため、今日中にジュネーブへ移動します。
【2024.5.17】
始まりました。グレッツェル先生の80歳誕生日を祝して開催された特別講演会です。
写真の UP、待てない方は FB をどうぞ。
【2024.5.16 移動日】
今からスイスへ移動します。メールのお返事が長いもので数ヶ月溜まっているのですが、本当に申し訳ございませんです。
→着きました。
先端研で何か騒ぎありました?
【2024.5.10 記事の御紹介】
例の積水さんのセル?オンライン上に解像度の高い写真記事があがっていたので
御紹介致します。*入手は X(旧Twitter) から
■政府施設にペロブスカイト太陽電池 環境省、導入目標を設定 *Perovskite
(2024年5月10日付 日刊工業新聞電子版)
青い?
【2024.5.8 動画の御紹介】
放映当時、東京に残っていたこともあって、私この番組をまだ見れていないのです
が、NHK 以外の有料サイトでもいくつか視聴できるようです。
■どこでも太陽電池研究室 *Perovskite
(2024年4月20日付 amazon prime)
「シーズン1」ってことは続編があるんですよね、きっと。感想は後ほど。
【2024.4.20 記事の御紹介】
■軽くて曲がる次世代の太陽電池「ペロブスカイト型」の可能性 *Perovskite
東京大学大学院 瀬川浩司教授に聞く
(2024年4月20日付 公明新聞電子版)
出所は江東区議会議員のX(twitter)から
【2024.4.22 記事の御紹介】
今更ですが敢えて記事の御紹介。と言いますのも、記事に出てくる写真は私には
青く見えるのですが、シリコン太陽電池ではないでしょうか? もし仮にそうだとして、
逆にどこのメーカーの太陽電池なのか気になったので、いろいろと調べてみました。
中国系 eコマースの Alibaba.com を見ますと、フレキシブルな太陽電池だけで数百
点もの訂正、1 万件にも及ぶ検索結果が出てきます。よりどりみどりです。
面白いのは、1枚いくらではなく出力 W 当たりの値段で取引されており、平均的な
相場として 100W モジュールでおおよそ 2〜3 万円です。
言うまでも無く、ペロブスカイト太陽電池がこれに及ぶ値段と寿命を実現できるのは
まだ当分先のことと思います。
話を戻しますが、写真を注意深く観察しますと、太陽電池パネルには白もしくは銀
色の縁取りが見えます。これ、もしかしてシリコン太陽電池に見られるアルミフレーム
ではないでしょうか?何が言いたいかと申しますと、パネルはフレキシブルタイプで
はなく、普通のガラス系シリコン太陽電池を浮かべたのではないかと推察しますが
如何でしょうか? こんなやつ
■北区の廃校プールを活用し浮体式太陽電池の共同実証 *Perovskite
(2024年4月22日付 日経BP)
■積水化学工業、浮体式ペロブスカイト太陽電池の実証開始 *Perovskite
(2024年4月5日付 日本経済新聞)
後で聞いてみます。
【2024.4.20 記事の御紹介】
NHK BS 深夜 50 分番組のお知らせです。「トゥクトゥクの屋根でも家の壁でも、
どこでも発電できる太陽電池が実用化寸前!世界が競う研究の最先端にいる東
京大学の瀬川浩司教授に密着!開発現場での試みを描く。」
■どこでも太陽電池研究室 *Perovskite
(2024年4月20日付 深夜0:09 NHK BS)
誰か録画 please!
【2024.4.16 イギリス出張 Day8】
移動日(機中泊)。エディンバラ→ロンドンはやむを得ないとして、ロンドンから日本
へは、移動コストを下げるために再び仁川空港で乗り換えます。
なお説明省きましたが、イギリスへの入国は<日本人の場合>顔認証だけで通過
することができます。対面インタビュー無しの、文字通り「顔パス」です(有り難い)。
一例としてこれが中国人の場合どうなるかと言いますと、予め誰か招待者の了解を
得てビザを取り、入国時には長々とあれこれ説明をすることになります。Yue 先生の
場合は過去の論文 publication を全て紙に印刷したものを揃えて提出したとか。
めんどくさ。 お疲れ様です。
【2024.4.15 イギリス出張 Day7 The University of Edinburg】
イギリス出張の最終日、エディンバラ大学にて講演。これまでに 21 名のノーベル賞
受賞者を輩出しており、ダーウィンが通っていた事でも有名な大学です。講演後、Aruna
先生のお取り計らいで、ようやく美味い食事にありつけました。ホ。
別に喧嘩を売るつもりは毛頭無いのですが、ホテルも上層の見晴らしの良い部屋を
通してくれて本当に有り難かったのですが、イギリスの食事の何がどう不味いのかを
もう少し解説します。
先日のソーセージで言えば (滞在ホテル 3 ヵ所に共通です) 微妙に砂糖甘みがあっ
て、なおかつねっとり/ぐにゅっと脂身が粘つきます。最も単純なパンケーキにしても、
恐らくベーキングパウダーを入れていないのでボソボソした食感になります。これはマ
フィンでも同じ。アップルパイの生地もボソボソしていて、がっかり感が半端無いです。
朝食の目玉焼き or スクランブルエッグも風味が無くて残念です。これは、予想するに
調理前の卵自身が美味くないんだと思います。
最後の砦のマクドナルドにしても、バーガーとポテトはまずまず世界共通ですが、ナ
ゲットはかまぼこみたいに?パサパサで、付け合わせのケチャップですら不味いです。
私、愚痴り過ぎでしょうか? (苦笑)
【2024.4.14 イギリス出張 Day6 Edinburg castle】
スコットランドの首都、エディンバラの象徴でもあるエディンバラ城です。面白かった
のは、館内に掲示されていた「Standardization」という説明書き。日本語に直訳すれば
「標準化」ですが、その内容はもっと深刻で、戦争で「領地を決定付ける」という意味合
いを持つようです。
と言いますのも、この城は何世紀にもわたって多くの包囲や戦いの舞台となり、言わ
ば格闘による「Standardization」の歴史を体現しているんだとか。
要予約。
【2024.4.13 イギリス出張 Day5 Bambvrgh castle】
初日のニューカッスルとエディンバラの中間に位置するバンバラ城です。
Marina ファミリーの御厚意による。Thank you!
【2024.4.12 イギリス出張 Day4 PVSAT2024】
最終日。本会議主催者 Aruna Ivaturi 先生のラボツアー。午後はエディンバラへ移
動します。
毎日雨。
【2024.4.11 イギリス出張 Day3 PVSAT2024】
(1) 昨日から感じていたのですが、少なくともここでは「屋内太陽電池 Indoor
photovoltaics」という用語、ないしトピックが一つのトレンドになっている模様。
これに呼応する形で「Space Photovoltaics」や、今更ですが「Agrivoltaics」なども見
掛けます。
(2) スウォンジーの Specific 社からは安全に配慮して溶媒を DMF/DMSO から
Acetonitril に替え、スロットダイコーティング& R2R 方式によるフレキシブル太陽電
池製造を披露していました。HTL は P3HT/Carbon、溶媒は D-xylene。
スライドありますので、気になる方はお問い合わせ下さい。
【2024.4.10 イギリス出張 Day2 PVSAT2024】
朝一で Newcastle→Glasgow へ列車で移動してストラスクライド大学へ。PVSAT2024
会場で参加登録を済ませ、午後から招待講演をこなします。
イギリス「あるある」ですが、頻繁に雨が降ります。いきなり降ったり・止んだり。風も強いので、スーツも髪もグダグダに。
【2024.4.9 イギリス出張 Day1 Newcastle】
「イギリスは食事が...(クソ不味い)」言われてもピンと来ない人のために、一例として
今日の朝食を晒します。何かが足りない感じ。ソーセージは見た目の通り大味で、か
つなぜか骨の欠片が混じっていて、これが歯に挟まって居心地が悪い思いをしました。
食に対する愛情もしくは向上心 (?) が無いのか、あるいはもしかして決定的に我々
と味覚が違うのかもしれません。まぁ、いいんですけど。
午後は私の特別講演です。
大好評? :)
【2024.4.8 移動日・イギリス出張】
昨年 5 月に「牛丼一杯が 15 GBP (=2,630 円) !!!」とボヤいたばかりですが、懲りず
にまたイギリスへ行きます。今では円安が更に進んで、2,870 円相当となっておりま
す。 死ぬっ
今回の PVSAT は Glasgow で開かれるのですが、日本に例えると太陽光発電学会
のようなもので、物理を基本としたイギリス最大の太陽電池学会です。主催者の一人
である Elizabeth Gibbson 先生が、招待講演者の選出を Marina Freitag 先生に投げ
たことでご指名を受けた次第。
結果、どうせ来るなら前日に Newcastle 大学でも講演して欲しいと頼まれ、更に
PVSAT のプログラム中に私の名前があるのを見つけた Yue Hu 先生からも会議の
後で Edinburg 大学で講演して欲しいと頼まれた次第。
ここまで、3 先生方皆女性であります。いきなりモテ期が来たような錯覚を覚えます
が、日本を代表して (?) 講演ツアーに臨みます。先日の写真を見るまでもなく、太陽
光発電、と言えば息の詰まりそうなオッサンばかりの日本とは事情が大分異なるよう
です。
ちなみに旅程は当初ロンドンを足掛かりに据えた往復を考えていたのですが、飛行
機代が 50 万円に達するため、複数の航空会社を混ぜた上でイギリス内の空港を行
き (NCL) と帰り (EDI) で別にし、なおかつロンドン経由の 2 stop だったものを敢えて
韓国 (ICN) 経由の 3 stop (往復で 6 stop!) にすることで 27 万円まで下げることが
できました。 死ぬっ (泣)
アブストラクトはこちら
【2024.4.3 研究室ゼミ&ガイダンス】
今年の瀬川研です。一部、西出研@早稲田大学の学生と宮坂研のスタッフ (プロジェクト雇用) を含みます。
【2024.4.2 文献の御紹介】
フンコロガシ、、、ではなく MPPT に関する論文です。ストリングス毎にバイパスダイ
オードで接続した太陽電池アレイに部分日陰が出来た際に、如何にして出力の最適
動作点を追尾するかという内容。非常に良い問題提起だと思います。中国新疆ウイグ
ル自治区の石河子大学及び新疆大学から。
本論文は結晶シリコン太陽電池を想定したものですが、昨今展示会等で見掛ける某
大面積のモノリシック型極細ストライプセルの場合、一部のセルが劣化ないし出力低
下した場合はそれに引きずられるようにパネル全体の性能が下がりますので (1本死
んだらパネル全面がパー!) 致命的だと思います。
と言いますか、ぶっちゃけ、バイパスダイオードも無しによくもあんなデザインをする
もんだと感心致します。私の勝手な想像ですが、恐らくチームの中に太陽光発電に詳
しい人がいないか、あるいは社内で良く議論がなされない or 批判的な意見を全て排
除したまま開発を突っ走っているのではないかと思われ。
■A novel MPPT technology based on dung beetle optimization algorithm *c-Si, MPPT
for PV systems under complex partial shade conditions
(複雑な部分日陰条件下での太陽光発電システム向けのフンコロガシ最適化
アルゴリズムに基づく新しい MPPT テクノロジー)
C. Mai, L. Zhang, X. Chao, Xue Hu, X. Wei & J. Li DOI: 10.1038/s41598-024-57268-8
(2024年3月18日付 Sci Rep 14, 6471 (2024))
K先生ありがとうございました。
【2024.4.1 新年度】
4月1日と言えばエイプリルフールですが今年は(今年も?)小ネタです。
■Ohtani Lab/ICAT/Hokudai [TOP-jp] *Photocatalyst
(2024年4月1日付 touche NPO(トゥーシェエヌピーオー))
むしろ体重増加でお悩みの様子に共鳴。(苦笑)
【2024.3.29 お疲れ様でした】
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2012.8.21 松本工業高校 |
2013.10.18 松本工業高校 |
2014.7.14 松本工業高校 |
2015.12.4 松本工業高校 |
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2016.11.11 松本工業高校 |
2017.12.19 松本工業高校 |
2018.12.14 松本工業高校 |
2020.1.17 駒ヶ根工業高校 |
*オマケ
「載せないでください」ありましたので、お名前は伏せて御紹介させて頂きます。丁寧なご挨拶
を頂き大変恐縮です。感謝の気持ち、、、私も同感です。「色素増感」というテーマをきっかけに、
とてつもない多くの貴重な経験をさせて頂きました。また多くの方の善意に支えられて、東北大
時代崖っぷちにいた小職が栄誉ある東京大学へ転任するという予想だにしない人生を歩むこと
になりました。
「もうええかな。」私も同じです。この十数年間、与えられた環境をフルに活用して、研究者とし
ての成果もまぁまぁ残せた実感はあります。最近は加齢のせいかストレスのせいか分かりませ
んが、以前ほど集中力が続かず、思うように仕事がはかどらずに日々あがいております。
先生におかれましては、学力や人格形成など、ある程度素地が出来上がった大学生ではなく
高校生相手に教育をするというのは本当に大変なお仕事だっただろうと想像します。今にして
思えば、私の方、年に1度くらいの顔合わせでしたがいろんな生徒さんと接することが出来て面
白かったです。
ご退職されても人の縁が切れるわけではありませんので、東京に来られる機会がありましたら
(アポ無しで構いません)ぜひお立ち寄り下さい。それまで、お元気で!
>内田先生
>
>ご無沙汰しています。2023年度から池田工業高校に異動しておりました。(白馬近いです。)
>私は今年の7月で還暦を迎えます。1年早いですが3月で退職することにしました。
>「もうええかな。」という感じです。趣味の自転車を中心に旅行などをするつもりです。元気です。
>自宅には実験器具がゴロゴロしていますが。
>
>20数年前に色素増感太陽電池と内田先生に出会い、お陰様で本日まで楽しく充実した
>教員生活を送ることができましたし、多くの生徒に刺激を与えることができました。
>誇張ではなく、「DSC」「内田」この二つが無ければ、ここまでいろんなことができなかったです。
>手あたり次第、酸化チタンを染めて、草花や弁当のおかずから生徒と太陽電池を作っていた
>時は楽しかったです。
>
>ホントに内田先生を利用させていただきました。こんなにお願いした教員はいないと思います。
>私のお願いを全部聴いて叶えてくださいました。
>試薬をいただいたり、大学見学、特別講義、松本にも来ていただいたり、
>公費で台湾、シンガポール、シギリアロックまで行けましたから。海外の大先生にも会えました。
>太陽電池の本まで出せました。
>助成金やら生徒国内・海外研修費を計算すると合計1,000万円位ゲットしました。
>全部「DSC」「内田」のお陰です。
>
>お世話になったことは多すぎて書ききれません。先生のホームページを時々見て、ご活躍を楽しむ
>くらいしかお礼ができませんが、これからもお元気でお過ごしください。
>長いメールですみませんでした。(このメール全文をホームページに載せないでくださいね。恥ずかしいですから。)
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今日でご退職ですね。W狭先生、大変お疲れ様でした。
【2024.3.29 講演会のお知らせ】
その名もズバリ「グレッツェル先生 80 歳をお祝いするシンポジウム」が来月 5月17日
に EPFL で開催されます。日本からの登壇者1名...
やばい、緊張する! (滝汗)
【2024.3.28 講演会のお知らせ】
「第6回ペロブスカイト・ヘテロ接合・タンデム技術フォーラム2024」は 4月16日から
18日まで中国江蘇省常州市で開催されます。
最終日、Business day ではペロブスカイト太陽電池製造も行っている Shenzen S.C.
(深セン) の工場見学も予定されています。あいにく私は別件で行けませんが、ご興味
のある方はぜひお試し下さい。
■6th Perovskite, Heterojunction & Tandem Technology Forum *c-Si, Perovskite
日時:4/16(火)〜18(木)
場所:Changzhou Zhongwu Hotel (on site) & Zoom meeting (on-line)
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ビザ無しで行く深センへのアクセスはこの動画が参考になるかもです。2:36 辺りから *たまたま見つけました、たまたまです :)
【2024.3.25 来客のお知らせ】
Dr、失礼、 (Associate) Professor Kim さんですよ!
【2024.3.22 第71回応用物理学会春季学術講演会のお知らせ】
今日から!(sorry) 東京都市大学で開催されます。先日の電気化学会もそうですが、
土日も構わず開催って、昔からでしたっけ?
■2024年第71回応用物理学会春季学術講演会 *QD, OPV, Perovskite
日時:3/22(金)〜25(月)
プログラム(抜粋):
◆3月22日(金)
13:30〜15:30 12.5 有機・ハイブリッド太陽電池のポスターセッション 会場:9号館(食堂等)
[22p-P03-1〜28] 12.5 有機・ハイブリッド太陽電池 | 2024年第71回応用物理学会春季学術講演会 |
10:00〜15:45
【一般公開シンポジウム】有機薄膜太陽電池の社会実装に向けて必要なこと:
ペロブスカイト太陽電池との共通基盤技術(T18) 会場:2号館(22C)
◆3月23日(土) 一般セッション
9:00−12:00 有機薄膜、量子ドット等
13:00−16:30 非鉛系ペロブスカイト等
◆3月24日(日) 一般セッション
9:00-16:30 ペロブスカイト太陽電池全般
13:00-13:45 分科内招待講演
“ナノ粒子量子ドットの40年:誕生からペロブスカイトナノ粒子まで“ 京都大学 金光義彦先生
◆3月25日(月) 一般セッション
9:00-11:30 ペロブスカイト太陽電池全般
13:00-16:00 タンデム関連CS コードシェアセッション
(12.5 有機・ハイブリッド太陽電池、13.9 化合物太陽電池、16.3 シリコン系太陽電池のコードシェア)
|
ハイブリッド開催ですのでオンライン参加のみも可能です。奮って御参加下さい。 :)
【2024.3.20 日本化学会第104春季年会 Day3】
世間一般は春分の日、祝日ですが学会 3 日目です。会場の日大理工学部、遠過ぎ。
職場の先端研から日大船橋駅まで、きっかり 2.5 時間掛かります。これ、時間的には
東北大/仙台や名古屋大へ行くのと変わり無いです (トホホ)。
今日は伊藤先生、invited。 :)
【2024.3.18 日本化学会第104春季年会 Day1】
日本大学理工学部船橋キャンパスにて。
こちらも前回がいつだったか覚えていないくらい久しぶりの参加になります。会員数
が多い分聴講者も多いのですが、専門性という意味では先週の電化の方が密度感が
高い印象。
サービスショット。 :)
【2024.3.18 記事の御紹介】
中国・清華大学よりペロブスカイト太陽電池、記録更新のお知らせです。η=26.41%
詳細はこちらで御確認下さい。
【2024.3.16 電気化学会第91回大会 Day3】
土曜日、名古屋大学にて。昨日伊藤省吾先生の呼びかけがあったのですが、今
年秋の電気化学会はハワイで開催されます。
通常は 5 年に一度のイベントですが、コロナで中断したこともあって、現地で開催
するのは PRiME 2016 以来実に 8 年振りとなります。
セッションは「D01-Photovoltaics for the 21st Century」なのでお間違えなく。*日程はまだ決まっていません 2024.3.19
【2024.3.15 電気化学会第91回大会 Day2】
名古屋大学にて。とてつもなく久しぶりの電気化学会出席です。すっかり肥えて顔
が膨張した自分を棚に上げて言うのも何ですが、関係の先生方も皆それなりに歳を
取って老け顔に。でも懐かしい。:)
今回、伊藤省吾先生の呼びかけでペロブスカイト太陽電池セッションを復活させまし
た。出席者の数もまずまず、議論の中身も有益で、良い感じです。
■電気化学会第91回大会 *Photocatalyst, DSC, Perovskite
大谷先生、功績賞受賞おめでとうございます!
【2024.3.13 記事の御紹介】
宮坂先生受賞のお知らせです。
■日本学士院賞に10人 次世代太陽電池など優れた業績顕彰 *Perovskite
(2024年3月13日付 日本経済新聞)
おめでとうございます!
【2024.3.6 講演会の御紹介】
公式なアナウンスがネットでは見つけられなかったのですが、産総研主催の太陽
電池ワークショップです。2020年の太陽光発電センターによる成果発表以来、久し
ぶりにペロブスカイトに焦点を絞ってワークショップを開催致しました。
昔から気になっていたのですが、日本の太陽電池業界 (講演参加者) は何でオッ
サン♂ばかりなんでしょうね? :)
--- ペロブスカイト太陽電池ワークショップ ---
日時:2024年3月6日(水)13:30〜17:35
場所:TKPガーデンシティPREMIUM秋葉原 ホール2B
東京都千代田区外神田1-7-5 フロントプレイス秋葉原2階
電話:03-5289-7099
アクセス:https://www.kashikaigishitsu.net/facilitys/gcp-akihabara/access/
------------------------------------
今回は「完全招待制」だったようですが、再来週には一般公開の報告会として下記
が予定されています。*日本化学会春季年会(日大理工) と日程が重複しています
■2023年度 ゼロエミッション国際共同研究センター研究成果報告会 *RE & Perovskite
(2024年3月19日付 AIST)
お疲れ様です!
【2024.3.4 記事の御紹介】
有機系太陽電池技術研究組合 (RATO) 理事長のお言葉もさることながら、1つ前
の記事で資源総合システムの貝塚さんが提供されている国別のメーカー見取り図が
非常に分かりやすいです。
■次世代太陽電池「ペロブスカイト」…国際競争に勝つために“オールジャパン体制”を *Perovskite
(2024年3月4日付 ニュースイッチ)
いいね!
【2024.3.1 PVEXPO2024 Day3】
最終日、台湾ペロブスカイトソーラー株式会社のブースにて。写真はプロジェクト統
括マネジャーの Hantu Lin さん。今年の夏には新竹市内に工場を建設して販売開始
したいとのこと。
御厚意で A4 サイズのデモセルを 1 枚頂いて参りました。性能測りたい方 or 測る
のにご協力頂ける方いらっしゃいます?
いいね!
【2024.1.30 分光計器さん訪問】
久々に八王子の分光計器さんを訪問して「
BIP-KV100 イオン化エネルギー測定装
置」
を使わさせて頂きました。
大気中光電子分光装置としては理研計器さんの AC−3 が有名で瀬川研でも保有
しているわけですが、こちらは測定電圧範囲が〜5V なのに対して、分光計器の装
置では〜9.5V まで測れます。即ち、エネルギー準位が深い酸化チタンや酸化亜鉛
等の仕事関数を測定したい場合は UPS もしくは今回の BIP-KV100 が無いと評価
が出来ません。
強いて欠点を挙げれば BIP-KV100 は基本的に真空条件下もしくは信号強度が低
くて構わない場合は N2 ガス雰囲気下で測定する必要があるのと、試料下部に電気
的な導通を取らなければいけないのですが、測定時間は AC-3 とそれほど違いあり
ません。どちらも一長一短あるという感じです(ですが、UPS よりは圧倒的に装置コス
トが安いです)。
論文作成の都合上、他人の文献値をそのまま引用して数値を並べることも可能です
が、やはり実際に測定したいと思い 2 時間ほどお付き合いを頂きました。実際、SnO2
を測定したら我々の試料では伝導帯下端の状態密度 DOS に相当する高電圧領域
での曲線が 2 段になっているんですよね。。。
ご協力ありがとうございました!
【2024.2.28 PVEXPO2024 Day1】
本来ですと「PVEXPO2024」に相当するイベント、太陽電池展示会ですが、時代の波
を受けて「SMART ENERGY WEEK 春」という名前に変化しています。
(1) ペロブスカイト太陽電池では台湾の企業コンソーシアムがガラス系及びフレキシ
ブルタイプのデモセルを展示しています。
(2) シャープは Panasonic に触発されたためか、部分塗り分けのシースルー型を展
示していました。東芝も出展していましたが、こちらは特に目新しさは無し。
K藤様、ありがとうございました!
【2024.2.22 試作品の御紹介】
瀬川研初の 30 cm 角ペロブスカイト太陽電池モジュール試作品 by 多田さん。
基板は薄板ガラスです。当〜然!
【2024.2.21 記事の御紹介】
「アイシン精機株式会社」改め「株式会社アイシン」、こちらは薄板ガラス(恐らく)。
過去に私見を述べておりますが、ペロブスカイト太陽電池の本命だと思います。この
勢いでソーラーカーレースにも参戦するんですよね??? :)
*30cm 幅に 49 ストライプとしますと 1 幅当たり 6.12mm、実際の設計は 6mm で合っ
てますでしょうか? それから「重さ 3 kg」は何かの間違いですよね...
■厚さ0.1ミリの新しい「太陽電池」 折り曲げ可能 曇りや室内の薄暗い光でも発電可能 アイシン *Perovskite
(2024年2月21日付 Yahoo! ニュース)
CBCテレビは中部日本放送。いいね!
【2024.2.21 Zoom ミーティング】
ニューキャッスル大学 (Newcastle University, UK) の Marina Freitag さんと Zoom
ミーティング。
昨年いっぱいで研究成果のネタをほぼ出し尽くしたつもりなので、今年の海外遠征
は秋の PRiME2024 (Hawaii) と冬の MRS (Boston) くらいかと思っていたのですが、こ
こ最近立て続きにお声掛けを頂いて、結局あちこち出掛けることになりそうです。
赤枠の彼はそこで何をしとるん? :)
【2024.2.16 Sweden】
【2024.2.11 ガーラ湯沢】
中国系?グループツアーだと思うのですが、やたら海外旅行客が大挙して押し寄せ
ておりました。例年ではあまり見掛けない光景。
いつもの >チクショっ! 2級は25名中5名合格でした。
【2024.2.9 日立TEM導入(1*)】
FIB がほぼ組み立て終えたので動作試験です。
続く。
【2024.2.8 取材です】
ユーチューバー? ペロブスカイト太陽電池の理解と普及促進に貢献します。
お疲れ様でした。
【2024.2.1 記事の御紹介】
■リコーとリコージャパン、ペロブスカイト太陽電池の実証実験を開始 *Perovskite
(2024年2月1日付 RICHO ニュースリリース)
写真では結構明るく見えます。いいね!
【2024.2.1 日立TEM導入(10)】
今日でひとまず TEM の据え付けと調整が完了しました。シリコン Si(111) 面の超高
倍率像にてダンベルを確認し、0.78Åの分解能があることも確認しました。作業に当た
られた日立ハイテクフィールディングの作業員の皆様、大変ありがとうございました。
まだまだ続く(次は FIB です)。
【2024.1.29 ああ、nature】
先日論文の掲載料が高いというぼやきをここに書いたのですが、上には上がと言
いますか、以前から分かっていることなのですが、事務方から凄い内容の問い合わ
せの回覧メールが送られて来ました。その額、なんと 7,139USD。今日の為替レート
で 103 万円です。
こんなの、論文アクセプトされた瞬間に破産してしまいますね。:)
【2024.1.22 IPEROP24】
【2024.1.19 日立TEM導入(8)】
筐体真下に Rio カメラ、筐体横の TEM ホルダー近辺に EDX 用のセンサーが取り
付けられました。どちらも定番の Gatan 製。
最近の TEM を触ったことのある方は御存じかと思いますが、SEM と違って、撮影し
た写真の生ファイル (dm4 フォーマット) には深さ方向の電子線の重なり、即ち 3 次元
の凹凸に関する情報が含まれています。
このため撮影データを後から自分の PC 上で読み取って粒径を測長したり、あるい
は自分が調べたい任意の場所について、フーリエ変換により再現した電子線回折像
などを表示させることが可能です。→解析には高度な知識と労力を要します。
まだまだ続く。
【2024.1.18 論文の御紹介】
毎度お馴染みの身内論文です。以前本 HP でも写真をお見せしましたが、分光タン
デムセル用の治具を用いて測定したペロブスカイト/ペロブスカイトの 4 端子セルの
論文です。
ACS Energy Letter (reject 2回)→ ACS Applied Materials & Interface (reject)→ ACS
Omega (accept) という形で、最終的に 4 雑誌目でようやくアクセプトされました。前 2
者は東大の場合オープンアクセス料が無償で、最後の ACS Omega は掲載料が $1,685
(約 25 万円) 掛かるわけですが、正直ここに至るまでのエディターの判断は論文の中
身云々よりも商売優先で押し込められたとしか思えません。かつ、この傾向は年々顕
著になりつつあります。
より分かりやすく言いますと、お金が無い研究室からは有名所の雑誌に論文を掲載
するのが難しくなっていると感じます。
■Spectral Splitting Solar Cells Consisting of a Mesoscopic Wide-Bandgap *Perovskite
Perovskite Solar Cell and an Inverted Narrow-Bandgap Perovskite Solar Cell
メソスコピック・ワイドバンドギャップペロブスカイト太陽電池と逆構造型ナロー
バンドギャップペロブスカイト太陽電池からなる分光タンデム型太陽電池
K. Ito, K. Nonomura, R. Kan, K. Tada, C.C. Lin, T. Kinoshita, T. Bessho, S. Uchida, and H. Segawa
(2023年12月29日付 ACS OMEGA) DOI: 10.1021/acsomega.3c09654 Supporting Information
D1伊藤さんの初論文です。
【2023.11.17 Linked In】
論文では「エドワード H. サージェント (Edward H. Sargent) 」、普段の生活やホーム
ページの案内には Ted Sargent で通しているトロント大学/カナダの教授。
毎年 10 報以上の Science や Nature 系論文を繰り出し、直近の NREL チャートで
は効率 η=26.1% の世界記録を報告するなど、文字通りペロブスカイト太陽電池業界
の「スーパースター」ですが、Linked In のお友達申請を頂きました。有り難い。
私はと言えば、先日の MRS で彼の講演を最前列に座ってひたすらメモを取ってい
たわけですが、それまで/今も?面識は無かった(はず)なので、意外でした。しかも
カナダ時間で夜中の 0:14 に。
いや、びっくり!
【2023.11.15 記事の御紹介】
中国版には先週から出ていたようですが、「日本は中国の太陽光発電優位性に対
抗する超薄膜で技術的優位性を回復しようとしている」とのこと。 *
X(twitter) もあり
ます。
■日本発の新型太陽電池、中国の独占切り崩せるか *Perovskite
(2024年1月15日付 The Wall Street Journal)
いいね!
【2024.1.11 日立ハイテク(御殿場)にて】
「日立の TEM」と言えば茨城県ひたちなか市、勝田駅前の日立ハイテク那珂事業所
なわけですが、FIB 加工機は旧セイコーインスツル (SII) が開発した経緯があって、今
日は方向的には真逆の御殿場方面、静岡県にある富士小山事業所にお邪魔しまし
た。今月末に瀬川研へ納品される装置の出荷前検査です。
名前が示す通り敷地の真向かいには富士山が見え、最寄りのバス亭には温泉があ
るなど、風光明媚な立地です。この事業所、実は工場全てが FIB のためだけに作ら
れており、クリーンルームの中で作業員の方が黙々と装置を組み立てていました。
帰りはなんだかんで 21:00 過ぎに。
【2024.1.4 仕事始め】
御報告が遅くなりましたが、明けましておめでとうございます! 2024年の新春を迎え、
謹んで新年の御挨拶を申し上げます。
今年は元日から自然災害・事故・事件と多くのネガティブなニュースが続く波乱の幕
開けとなりました。このたびは能登半島地震により亡くなられた方々に哀悼の意を表し
ますとともに、被災された皆様方に心よりお見舞いを申し上げます。
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ペロブスカイト、今年も心新たに頑張ります。「鬼が笑う」と言われないよう、敢えて新
年にコメント致しますが、効率で世界記録を狙います。長らく中国・韓国に先を越され
てきた現状に、もううんざりです。
幸い昨年途中より研究体制が再編され、私もいろいろと口を挟めるようになりました
(と言うより、研究室の風通しが良くなりました)。また今年は新たに研究員・スタッフも
追加され、厳密には抜けたポスドク分の穴埋めではありますが、グリーンイノベーショ
ン基金による設備拡充もあって、昨年以上に研究が加速することが期待されます。
頑張れ>私、頑張れ>瀬川研。
宣言したぞーーーっ! :)