不定期日記(2021)   ネタは随時募集しております。ぜひ御一報下さい
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 日頃頂きましたメールには全てお返事を差し上げているつもりですが、万一「返事が来ない〜」等、
お急ぎの場合は遠慮無く電話でお申し付け下さい。
03-5452-5298 or 携帯へお願い致します。 
2021/03/25-27 ICNRD-2021 (Singapore) *Invited, 不参加
2021/03/28-30 Materials Science and Engineering (Singapore) *不参加
2021/06/16-18 WCSM-2021 (Singapore) *不参加
2021/06/18-21 ICECE-2021 (Chengdu, China) *Invited, 不参加
2021/06/23-25 Nanotech France 2021 (Paris, France) *Invited, 不参加 
2021/07/07-09 GPVC 2021 (Korea) *不参加
2021/08/01-05 SPIE (OP213) (San Diego, USA) *Invited, 不参加 
2021/08/02-05 IPS-23 (Lausanne, Switzerland) *Invited, 参加
2021/09/20-22 PSCO-2020 (London, UK) *参加
2021/10/17-23 7th ENEFM2021 (Oludeniz, Turkey) *Invited, 不参加
2021/10/17-23 INTERM2021 (Mugla, Turkey) *Invited, 不参加
2021/10/27-29 ISOS-13 (Yokohama, Japan) *主催
2021/11/01-03 OPTICSMEET2021 (Nice, France) *不参加
2021/11/09-12 ICAE 2021 (Jeju, Korea) *Invited, 不参加
2021/11/11-13 MAPPIC-2021 (Moscow, Russia) *不参加
2021/11/27-12/02 2022 MRS Fall Meeting (Boston, USA) *不参加
2021/12/13-15 PVSEC-31 (Sydney, Australia) *不参加
2021/12/13-17 MRM 2021 (MRS-J) (Yokohama, Japan) *Invited, 参加
2021/12/16-21 Pacifichem 2021 (Hawaii, USA) *参加

【2021.12.28 御用納め】

 東京ドイツ村
 お世話になりました 
 昨年に引き続きコロナウイルスに翻弄された今年。テレワークもかなり浸透したと
は言え、やっぱり微妙。自分の仕事ぶりを振り返ると、相変わらず密度の薄い1年
でした(反省です)。というか、オンラインの会議とか、本当に真面目に聞いている
人いるんでしょうか?


 オンラインだと対話が乏しく、情報伝達がどうしても一方向になってしまうため、授
業とか見ていても正直、洗脳教育になりがちです。「CO2 減らせ」とか「地球温暖化
は悪だ」とか、権威の諸先生方に徹底的に刷り込まれて、、、

 環境に優しい行動をしましょうという心掛けは大いに賛成なのですが、本当に正し
く物事を評価出来ているのか、科学的に現象を理解するためには多面的な思考が
必要なのではないか等、些か心配になったりします。

 最近では SDGs を実現するために、欧州の玩具メーカー (LEGO です) が男女別
のオモチャの棲み分けを排除しました。こうなるともう、一種の宗教ですね。

----------
 地球の気候変動の話はさておき、今年も1年間本ホームページにお付き合い頂き、
大変ありがとうございました。また個人的にも変わらぬお付き合いを頂いた皆様方
に、改めて感謝御礼を申し上げます。

 太陽電池 
[paper] N.M. Keppetipola, M. Dissanayake, P. Dissanayake, B. Karunarathne, M.A. Dourges,
 D. Talaga, L. Servant, C. Olivier, T. Toupance, S. Uchida, K. Tennakone, G.R.A. Kumara, L. Cojocaru
 "Graphite-type activated carbon from coconut Shell: a natural source for eco-friendly
 non-volatile storage devices."
 RSC Advances, 11, 2854-2865 (2021). DOI: 10.1039/d0ra09182k

[paper] T.W. Kim, S. Uchida
 Y. Xiong, Z. Zhang, S. Liu, S. Uchida, T.W. Kim, Y. Yuan, L. Zhang, Y. Zhou and
 "Response to Comment on "Self-organized superlattice and phase coexistence inside
 organometal halide perovskite solar cell."
 Advanced Materials, 33, 2101574 (2021). DOI: 10.1002/adma.202101574

[paper] G.R.A. Kumara, M. Dissanayake, I.G.K. Wimalasena, B. Karunarathne, N.M. Keppetipola,
 L. Cojocaru, S. Uchida, R.M. Rajapakse, K. Tennakone
 "Effect of triton x-100 surfactant concentration on the wettability of
 polyethylene-based separators used in supercapacitors."
 Electrochimica Acta, (2022). *submitted

[invited talk (virtual)] Satoshi Uchida, Hiroshi Segawa
"From Dye-sensitized to Perovskite Solar Cell as a Capacitive Photovoltaics"
2021/12/2, International Green Energy Conference, IGEC-XIII (Virtual)

[invited talk (virtual)] Satoshi Uchida, Hiroshi Segawa
"Photovoltaics and Optoelectronics Consisting of Perovskite and Related Materials"
2021/12/14, MRM 2021 (Virtual)

 皆様よいお年をお迎えください。

【2021.12.28 記事の御紹介】

太陽電池「ペロブスカイト」開発に200億円、経産省機関 *Perovskite
  (2021年12月28日付 日本経済新聞)

  我々のプロジェクト予算、土壇場でカ*○に足を引っ張られました。:(

【2021.12.28 NEDOから】

 日本の太陽光発電の未来を担う、そして、技術開発で遅れを取り戻す最初で
最後のチャンスになります。


グリーンイノベーション基金事業で、次世代型太陽電池の開発に着手 *Perovskite
  (2021年12月28日付 NEDOニュース)
主な実施内容(予定)
実施予定先
超軽量太陽電池 R2R 製造技術開発 積水化学工業株式会社
国立大学法人東京大学
学校法人立命館立命館大学
フィルム型ペロブスカイト太陽電池実用化技術 株式会社東芝
国立大学法人東京大学
学校法人立命館立命館大学
設置自由度の高いペロブスカイト太陽電池の社会実装 株式会社エネコートテクノロジーズ
国立大学法人京都大学
高効率・高耐久モジュールの実用化技術開発 株式会社アイシン
国立大学法人東京大学
高性能ペロブスカイト太陽電池技術開発 株式会社カネカ
次世代型ペロブスカイト太陽電池の実用化に資する共通基盤技術開発 国立研究開発法人産業技術総合研究所
  全部、ペロブスカイト!

【2021.12.22 記事の御紹介】

ハンファQセルズ、次世代高効率太陽光モジュールの開発を推進 *Perovskite
  (2021年12月27日付 亜洲経済)

Hanwha Q Cells consortium selected for state project to commercialize perovskite-silicon tandem solar cells *Perovskite
  (2021年12月27日付 Metalgrass LTD)

Hanwha Q Cells unveils plan to produce perovskite, TOPCon solar modules *Perovskite
  (2021年9月13日付 pv magazine)

  ペロブスカイト on シリコンのタンデムセルですね(詳細情報は無し)。

【2021.12.23 AISINの御紹介】

 今年の 4 月から「アイシン精機」改め「アイシン」へ。2022 年 3 月期の決算報告・
説明会
において、「軽量太陽光発電」と題してペロブスカイト太陽電池への取り組
みを表明されています。

 とある理由から、私個人的には彼らの作る大型モジュールが、ペロブスカイト太
陽電池の社会実装を実現する上で最もリアリティーがあると考えております。

    
  ノウハウ、個人的に全て教わりました。 :)

【2021.12.22 記事の御紹介】

世界最高の発電効率、東芝が独自技術生かした「透過型Cu2O太陽電池」 *Cu2O on Si
  で達成した意義   (2021年12月23日付 日刊工業新聞)

低コスト高効率タンデム型太陽電池向け透過型 *Cu2O on Si
  Cu2O太陽電池で世界最高効率8.4%を達成 東芝   (2021年12月22日付 fabcross for エンジニア)

東芝の亜酸化銅太陽電池 4年後に太陽電池だけで走るEV実現か *Cu2O on Si
  (2021年12月22日付 日経XTech)

  いいね。

【2021.12.22 MRM-J 横浜】

 楽しみにしていた 12 月の Pacifichem (ハワイ) も流れ、ほぼ 2 年振りに現地開催
を行う横浜の会議に出席しました。が!

 ハイブリッドであることは承知していたのですが、いざ自分の発表準備をしようと演
台に向かい、持参した MacBook をプロジェクターに繋げようとしたら、接続ケーブル
が無い。と言うより、そもそも用意されていませんでした。

 何のことはない、現地にいても、発表時は自分の PC からネット経由で Zoom ミー
ティングをしてくれとのこと。期待していたのは、そういうことじゃない...
トホホ
  結局、二日目は大学に戻っていつもの Zoom 会議になりました。

【2021.12.22 セミナーの御紹介】

■鉛フリーペロブスカイト太陽電池の最新研究開発事例
  ・高性能化・将来展望と課題解決へのアプローチ

https://andtech.co.jp/seminar_detail/?id=8710

主催:AndTech
日時:
2022年1月28日(金)12:30〜16:45
場所:オンライン
参加費:【1名の場合】44,000円(税込、テキスト費用を含む)

 ふむむ、オンラインでこの値段は強気ですね。

【2021.12.21 続・ホンダ、Formula 1 最終決戦で優勝!!!】

Hope for the best! (諦めずに) 頑張れ!
 先日のアブダビ決戦の後日談関連動画が次々とアップされています。最終戦で何
が起きたのか、最後の 1 分半の動画がありますので、「 F1 (エフ・ワン) を知らない、
興味ない」という方も、見て頂ければ感動のお裾分けができると期待します。

 毎年世界 22 ヶ国を転戦する中で、ドラーバーズポイントが奇しくもメルセデスと同
点で迎えた最終戦。終盤の 53/58 周目で RedBull ホンダが 10 数秒離されて、誰し
もが「負けた」思ったレースで他チームがクラッシュ→追い越し禁止のフラッグ発動。
ホンダは周回遅れのマシンが先を行くのを厭わず、すかさずタイヤ交換へピットイン。

 ペースカーが最終週の手前で外れてレースを再開→メルセデスを追い抜いて実
力で年間チャンピオンをもぎ取りました。そして、本当におかしな事に、実は今年こ
のレースを最後にホンダは F1 レースから撤退することが決まっています。
*ホンダの社長、頭オカシイ :( 

 「運が良かった」言う人もいますが、メルセデスにはタイヤ交換をするという選択肢
もあったわけで、ホンダの勢いに恐れをなして賭けに出れなかった時点で、彼らの
負け (判断ミス) です。
    
Red Bull Garage Watches Dramatic Final Lap | 2021 Abu Dhabi Grand Prix *F1
  (レッドブルのガレージ実況、ドラマティックなファイナルラップ| 2021年アブダビグランプリ)
  (2021年12月16日付 YouTube)

ホーナー ホンダに対して最高の評価 2021 FIA年間表彰式 *F1
  (2021年12月19日付 YouTube)

マックス ホンダへの感謝を述べる 2021 FIA年間表彰式 *F1
  (2021年12月19日付 YouTube)

アブダビ決戦前夜 ホンダお別れ会 2021 F1アブダビGP *F1
  (2021年12月20日付 YouTube)

【F12021 アブダビGP】もうダメじゃん!! 劇的なマックス劇場〜後編〜 *F1
  奇跡が起こったラスト1周大逆転!!【津川哲夫のF1レース言いたい放題】
  (2021年12月18日付 YouTube)

  この動画、かれこれ 20 回以上見ています。密?この際、そんな話はもう、ぶっ飛んでいます。(苦笑)
ツイッターが見れる (アカウントがある) 人はここ or こちら(4分前、絶望からの大逆転)もどうぞ。


【2021.12.20 記事の御紹介】

 聞かれる前に先に解説しますが、「吸収した太陽光の5.1%」なので、光吸収のロスも
考慮しますと、効率は更にその 1/10 程度と思われます。

ポリ袋と同じ薄さの太陽電池、米スタンフォード大が開発 *WSe2
  人間の皮膚にも装着可能
  (2021年12月20日付 Innovative Tech)

  それでも nature comm なのよね。

【2021.12.18 記事の御紹介】

 ここ最近、立て続けにペロブスカイト太陽電池に注目した記事がアップされていま
す。ですが、当事者の意識としては本当に微妙(これから大変だ、という意味です)。

 色素増感の頃とは異なり、海外の技術的な競合相手はいろんな意味で日本のは
るか先を行っています。かつ、このテーマをきちんと社会で受け入れられるような
結果に導く必要があります。ほんと、大変だ。


ペロブスカイトを使った太陽電池の発想は学生の提案から *Perovskite
  〜ペロブスカイト太陽電池の研究開発ストーリー(前編)   (2021年12月16日付 minsaku)

色素増感太陽電池の全固体研究をペロブスカイト太陽電池の課題解決に *DSC, Perovskite
  〜ペロブスカイト太陽電池の研究開発ストーリー(中編)   (2021年12月16日付 minsaku)

ペロブスカイト太陽電池の構造、製法、従来のシリコン太陽電池との比較 *Perovskite
  〜ペロブスカイト太陽電池の研究開発ストーリー(後編)   (2021年12月16日付 minsaku)

  国の支援が、せめてあと 5 年早かったらと思います。足を引っ張ったのは既得権に固執したシリコン村の人たち。
これ、原子力と一緒ですね。

【2021.12.17 教養学部】

 番外編です。「祝」! 入構規制が撤廃されました。
  活気を取り戻した教養学部

【2021.12.14 記事の御紹介】

 ペロブスカイト太陽電池記事、更に続けて 2 件。

ペロブスカイト膜の自動成膜ロボットが出現 性能の再現性確保へ *Perovskite
  (2021年12月12日付 日経クロステック)

軽さなどで結晶Siとの対決回避 大面積版の性能では日本企業が優勢 *Perovskite
  (2021年12月14日付 日経クロステック)

  N田さん、お知らせありがとうございました。

【2021.12.13 記事の御紹介】

 「(前略)量産の時期や量産規模などでは中国企業に先を越されそうだ。」

ペロブスカイト太陽電池が離陸 日本の旅行会社が実用化で先陣 *Perovskite
  (2021年12月12日付 日経クロステック)

  言うまでも無く、日本は既に 5 周(恐らくそれ以上の)遅れです。ここから挽回ですかね... トホホ

【2021.12.12 ホンダ、Formula 1 最終決戦で優勝!!!】


Driver: Max Verstappen (Netherland)
Constructor: RedBull (Austria)
Engine supplier: Honda (Japan)
マックス・フェルスタッペンがチャンピオン獲得! ホンダF1 有終の美 *F1
  (2021年12月12日付 F1-Gate.com)

 フォーミュラ1レース。多国籍でチームを組み、世界を舞台に競争する所が研究
室の運営にも通じるものがあります。


 にしても、感動で言葉が出ない! RedBull&HONDA、2021ワールドチャンピオン
おめでとうございます!!!


  気付けば、何と30年振りの優勝でした。マジで感動ありがとうございます。30年分のエネルギーを頂きました。

【2021.12.10 記事の御紹介】

 先週の取りこぼし記事です。スウェーデン EXEGER 社のフィルム型色素増感太陽
電池「Powerfoyle」を使っているわけですが、商売の仕方が非常に上手いんですよ
ね。

 実際の製品(当時はプロトタイプ)を窓際にかざして、Bluetooth 接続されたスマホ
で太陽電池の発電量をリアルタイムに表示して見せるような演示を行っていました。
無論微々たる発電量ではありますが、発電していることに嘘は無く、いずれ目にする
ことになる近い未来を知らしめるという目的に対しては十分な説得力がありました。

 また太陽電池デバイスそのものについても、例えば表面のフィルム素材1つとって
も、手触りや光沢が異なるものをできるだけ沢山種類を揃えた分厚い見本帳を用意
していました。まるで絨毯を買うときに、ユーザーのお好みで選べるかのように。

 SONY USA のセールスエンジニア等も積極的に雇い入れていましたので、この辺、
仕事の進め方が非常にプロフェッショナルでした。

太陽光発電ヘッドホン「urbanista LOS ANGELES」レビュー。 *DSC
  晴天なら無限再生も可能
  (2021年12月6日付 Boundless)

  リンクはしませんが、YouTube 動画も結構載っています。3万円か...

【2021.12.7 論文の御紹介】

 今月の「化学と工業」誌、期間限定で一般公開されています。ですが、個人的に
感銘したのはこちらの記事

 論文投稿後の査読審査期間中にアイディアを盗まれて悔しい思いをする、とい
う話はどこかでも耳にした話です。世界を相手に戦うということがどういうことなの
か、その一端を伺い知ることができます。

 自分が世界に先駆けてペロブスカイト太陽電池の等価回路を提案した時は、盗
用されるリスクを絶対に避けたかったので(トランジスタの嘘モデルで既に体験済
み)、インパクトファクター度外視で Chem. Lett. 誌に投稿しました。

そして、編集部は最短の出版に向けて最大限努力して下さいました。この時ほど
日本にきちんとした学会誌があることを有り難く思ったことはありません。
薄くて,軽くて,曲がる 「ペロブスカイト太陽電池」 *Perovskite
  (2021年10月21日付 日本化学会)
  池田亜希子, 化学と工業, 74(12), 903-906 (2021).

  無料なのはコロナのせい?

【2021.12.6 RICOHセルの御紹介】

 今年 5 月に「発電量、従来比 20% 向上」という触れ込みでアナウンスされていた
RICOH の全固体型色素増感太陽電池が届いたので、簡単な評価を行いました

 本来使用想定外の 1sun 条件下で新旧を比較しますと、効率が実に 2 倍程度も
向上しています
。逆に IPCE は少し下がっていますので、低照度特性はやや犠牲に
なっているのかもしれません。色素の色ムラも減っています。

 いずれにせよ色素を変更しただけでここまで性能が上がるはずもなく、また I-V 曲
線を見ますとシャント抵抗が大きく改善されていますことから(→当然 FF も向上)、
セル界面の接合状態に関わる構造が大きく改良されたんだと思います。

→背面の銀蒸着の場所が変わっていました(不要な箇所をマスキングすることで、漏れ電流が抑制されていました)。 
 今風に言えば、鉛を用いないペロブスカイト型太陽電池ですよね。全固体 DSC がここまで性能を上げると
は、大したもんです。

【2021.12.1 記事の御紹介】

 先週の取りこぼし記事です。

世界初のソーラーパネル充電ヘッドフォン。80時間以上再生 *DSC
  (2021年11月29日付 ImpressWatch)

世界初、Powerfoyleソーラーパネルで充電できるワイヤレスヘッドフォン
  「urbanista LOS ANGELES」を2021年11月26日(金)に発売 *DSC
  (2021年11月26日付 @Press)

世界初、Powerfoyleソーラーパネルで充電できるワイヤレスヘッドフォン
  「urbanista LOS ANGELES」を2021年11月26日(金)に発売 *DSC
  (2021年11月17日付 サンスポ)

 自分が今欲しいのはこれ

【2021.12.1 続88・ウイルス考】

全COVID-19 21H(Beta株) 21K(Omicron株) コロナウイルス塩基配列
 変異の枝分かれですが、昨年 7 月は (19A, 19B, 20A, 20B, 20C) 5 系統だったもの
が、現在は Beta, Delta 各種含めて 23 系統に増えています。Nextstrain

 そこで、ここ最近ニュースを賑わせているオミクロン株 B.1.1.529(の例)について、ア
フリカで一時期流行して同じ 20B 系統を根に持つベータ株 B.1.351(の例)と特徴を比
較しました。

 スパイク蛋白の変異は 27ヶ所と、確かに多いです。直近のデルタ株だと 10〜14ヶ所
程度。もっとも、変異の度合いで見るとオミクロン株は 48 世代目に相当し、最新のデ
ルタ変異株が 62 世代に達していることからすれば、それほど不自然ではありません。

 恐らく(間違い無く)、今に至るまで調べられてこなかっただけと思われます。南アで
はワクチン接種率がまだ 24% と低くいことも含めて考えると、「急速に拡大」という評価
は割り引いて考える必要があると思います。
21H(Beta株)
52 nucleotide mutations

Mutations from root
 ORF1a: T265I, K1655N, K3353R, S3675-, G3676-, F3677-
 ORF1b: A121V, P314L
 S: L18F, D80A, D215G, L241-, L242-, A243-, K417N, E484K, N501Y, D614G, A701V
 ORF3a: Q57H, S171L
 E: P71L
 ORF8: F120L
 N: A173V, T205I
21K(Omicron株)
86 nucleotide mutations

Mutations from root
 ORF1a: K856R, V1887I, S2083-, L2084I, A2710T, T3255I, P3395H, L3674-, S3675-, G3676-, I3758V
 ORF1b: P314L, I1566V
 S: A67V, H69-, V70-, T95I, G142-, V143-, Y144-, Y145D, N211-, L212I, G339D, S371L, S373P, K417N, N440K, G446S, T547K, D614G, H655Y, N679K, P681H, N764K, D796Y, N856K, Q954H, N969K, L981F
 E: T9I
 M: D3G, Q19E, A63T
 ORF7a: P45L
 N: P13L, E31-, R32-, S33-, R203K, G204R
 ORF9b: P10S, E27-, N28-, A29-
南アの研究者、オミクロン株発見時に受けた衝撃 *COVID-19
  (2021年12月1日付 REUTERS)

SARS-CoV-2の変異株B.1.1.529系統について(第1報) *COVID-19
  (2021年11月26日付 NIID国立感染症研究所)

 約3万塩基のDNA配列中で86ヶ所もミスコピーがあったら、そろそろ壊れてもおかしくないのではないでしょうか。

【2021.11.26 記事の御紹介】

 今日の豪快なフェイク、、、いや、ゴミ記事。

「その結果、すべての人から抗体が確認されたものの半数の1371人は、全体の中央値を下回っていて」
NHK「ワクチン接種者の半数は、抗体値が接種者全体の中央値を下回っていました」
  →「当たり前だろ」「NHK大丈夫か」 *COVID-19
  (2021年11月29日付 NHK)

 知ってた。

【2021.11.24 インターシップの御紹介】

 ローマ大学にて、ペロブスカイト太陽電池のインターシップ募集がありました。
詳細はFBにて
 欧州にしろアメリカにしろ、とりあえずワクチンさえ打っていれば渡航はできます。問題は帰国時、日本
での水際対策が超ハード。

【2021.11.24 続87・ウイルス考】

 理由は不明ながら、これまでコロナウイルス感染者数は世界トレンドを綺麗に追従
していた日本が、遂に収束へ向けて独自の歩みを見せている模様。Our World in Data

 当初第 5 波を構成していたインド由来の「デルタ株 B1.617.2」は、その後の詳細な
調べで、実は「変異体デルタ株の変異体(=純日本製・日本株)の AY.29」であったこ
とが判明しています。
国立感染症研究所 (2021/11/19 現在)

 地政学的に日本と似通って、同じように収束に向かっているのは台湾(強いて挙げ
るならキューバも)。ということは、やはり鎖国政策は効果的だったということでしょう
か? いや、やっぱりマスクか。:)


日本ではデルタ株が「死滅」? *COVID-19
  (2021年11月22日付 スプートニク)

ゲノム修復困難で死滅? コロナ第5波収束の一因か *COVID-19
  (2021年10月30日付 産経新聞)

 日本株の AY.29 を世界にばらまけば、コロナは絶滅するのではないかと... *インドも激減

【2021.11.13 記事の御紹介】

太陽光のエネルギーを高い変換効率で使いやすい水素に変換する *Perovskite
  新たな手法が開発される
  (2021年11月22日付 Gigazine)

 特にはコメント無し。

【2021.11.19 部分月食】

97%の部分月食は140年ぶり
  (2021年11月19日付 @nifty ニュース)

 iPhone 13 Pro 圧勝。

【2021.11.19 続・MPPT セミナー】

 先日行われた MPPT セミナーの結果報告です。コロナ禍での開催のため、でき
るだけ多くの人に集まって欲しいものの、密にはできないという矛盾した中での開
催となりました。

 前半、私からペロブスカイト太陽電池評価方法に関する最近の結果報告の後、Dr.
ビラジさんから MPPT の原理説明と実際の動作について実演を頂きました。年明
けに、いつか・どこかでまた御紹介出来ればと思います。

 本装置、瀬川研では 4 台所有しているのですが、この後早瀬先生と伊藤 (省吾)
先生のところでも導入予定 訂正、既に導入済みです。というより、こうした MPPT 装
置無しでペロブスカイト太陽電池を測定している人たちは、一体何を測っているのか
不思議です。:)
 上述の実演では敢えて適当なスペクトル・光量の光源を用いて、ペロブスカイト太
陽電池の等価回路を元に電子部品で再現した(2015年当時、コジョカルさんが作製
したヒステリシスの大きなセルデータを使用しています)「擬似ペロブスカイト太陽電
池」
を対象に、Pmax のトラッキングと I-V 測定を行いました。

 特に示し合わせたわけではなく、ぶっつけ本番でしたが、パラメータをほとんど変
更することもなく一回で I-V 曲線を再現できました。Pmax が安定するのに要する
時間も、実デバイスとほぼ同等の僅か 20秒です
順方向ペロブスカイト太陽電池 (左) と逆構造型ペロブスカイト太陽電池 (右) の等価回路モデル
 お疲れ様でした〜〜〜

【2021.11.18 記録更新のお知らせ】

 Solar cell efficiency tables (version 59) が更新されました。
今回の新データは、中国Microquantaのペロブスカイト太陽電池ミニモジュール21.4%と、南京大学のペロブスカイト/ペロブスカイトタンデム太陽電池ミニモジュール21.7%です。いずれも日本・JETでの測定です。

前者のミニモジュールは、前のversion 58での12直列63.98cm2モジュール20.1%(中国UtmoLight) より小さいですが、7直列19.32cm2モジュール21.4%で、先日のMicroquantaのWeb発表の通りです。後者のタンデムミニモジュールは、今回初登場です。これまでのペロブスカイト/ペロブスカイトタンデムセルを大きくした感じでしょうか。面積20.25cm2ですが、いくつのセルがあるのか分かりません。

そのほか、中国・浙江大学とMicroquantaの有機薄膜太陽電池7直列19.30cm2ミニモジュールで14.1%、南京郵電大学のCZTSSe小面積セルで13.0%などが出ています。
有機薄膜の認証は、中国のNational Photovoltaic Industry Metrology and Testing Center (NPVM:たぶん福建計量科学研究院国家光伏産業計量測試中心) によるものです。

って、ここまで全て中国関係
 以上、J太郎 NOW より。上述のミニモジュール 21.4% の面積は 19.32 (da) 、約4.4cm 角です :) 

【2021.11.13 記事の御紹介】

ペロブスカイト太陽電池の寿命は20年相当まで改善できる、兵庫県立大などが確認 *Perovskite
  (2021年11月18日付 マイナビニュース)

次世代の太陽電池、20年以上使用可能に 兵庫県立大など世界最長を大幅更新 *Perovskite
  (2021年11月13日付 神戸新聞NEXT)

 ついこの間まで「ペロブスカイトはヨウ化物イオンがマイグレーションして不安定」強調していたようですが???

【2021.11.12 記事の御紹介】

    
積水化学、ペロブスカイト太陽電池を25年事業化へ *Perovskite
  (2021年11月12日付 日本経済新聞)

積水化学がペロブスカイト太陽電池を2025年に事業化へ、資源循環でも大きな進展 *Perovskite
  (2021年11月12日付 MONOist)

「車載も期待」積水化学、ペロブスカイト太陽電池を25年事業化へ *Perovskite
  (2021年11月11日付 日経クロステック)

 hmm

【2021.11.12 セミナーの御紹介】

 ご案内が遅くなり恐縮ですが、SPD 研究所の Dr. Viraj(ビラジ)さんをお招きして、
最大電力点追従制御(MPPT)の原理と実際の動作について解説頂きます。後半、
PV Power Analyzer (VK-PA-100) を用いて太陽電池効率測定の実演も致します。

 学内外に関わらず、ご興味のある方はどなたでも、奮って御参加下さい。

*uchida@rcast.u-tokyo.ac.jp 宛てにメールを頂けますと幸いです

■太陽電池特性評価技術 MPPT セミナー (English)

主催:東京大学
日時:
2021年11月17日(水)15:00〜17:00
場所:東京大学先端科学技術研究センター3号館南棟 アクセス
    M2F(中二階) M253ゼミ室
定員:39名 Max × 1/3 程度
参加費:無料(当日現地集合)

 上記アクセスの地図にあります「正門」からお入り下さい。守衛さんに「先端研の内田先生と打ち合わせ
です。」一声掛けて頂ければ入構可能です。

【2021.11.6 記事の御紹介】

 秋田高専の企画のようです。「10年前に開発された新タイプ」って、古いような、
新しいような。(微妙)
光電池を作って科学を身近に *DSC
  (2021年11月6日付 AKI秋田テレビ)

 いいね!

【2021.11.5 記事の御紹介】

 度々済みませんです。ha ha
脱炭素社会実現の切り札は「ペロブスカイト太陽電池」。 *Perovskite
  (2021年11月5日付 理研計器/Rizm)

 ほんとか?(苦笑)

【2021.11.5 PV Power Analyzer の御紹介】

 過去にも何度か御紹介したことがある SPD 研究所の MPPT 測定装置 (PV
Power Analyzer)、追加購入です。 2015 年に人柱として?導入した VK-PA-25
(廃番)、2017 年に 1/10,000 Sun の極低照度で MPPT 測定を行った超高性能版
VK-PA- Pico に続き、今回は普及機 PA-KV-100 ×2 台を導入しました。

 事実上、これで瀬川研におけるペロブスカイト太陽電池評価の標準機となります。
 一週間ぶりにHP更新。

【2021.10.29 セミナーのお知らせ】

 ニュース以外ではあまり情報を見かけない、シャープより色素増感太陽電池の
事業化についてお話があります。

■IoT向けエネルギーハーベスティングの動向と標準化セミナー
 https://www.jeita.or.jp/form/custom/51/form

主 催:JEITAナノエレクトロニクス標準化専門委員会
期日:
2021年11月18日(木)13:00〜17:10
開催形態:WebEXによるリモート講演
参加費:3,000円(資料代・消費税含む)

 主催は電子情報技術産業協会 (JEITA) から。

【2021.10.25 コンデンサ(キャパシタ)の御紹介3(最終回)】

 有言実行。市販のフィルムキャパシタ (PP, 1.8μF) を分解しました、の続報です。
懸念していたベタベタはシリコンオイルではなく、通常の鉱油でした。超音波洗浄器
で洗浄・脱脂した後、上部のハンダを除去しました

 構造ですが、フィルムはポリプロピレンの薄膜の片側にアルミを蒸着したものを、
予想 100m 程度、中空の心棒にきっちりと巻き付けた形となっていました。厚みは真
面目に測ったわけではないですが、削り節より薄く、恐らく 5μm 前後と思われます。
*所要時間は約 1 時間程度、疲れ。 


 YouTube 動画だったら 6,000 アクセスは行ったと思います。 :)

【2021.10.25 受賞のお知らせ】

 既に関連記事がいくつか出ていますが、東芝さんのフィルム型ペロブスカイト太陽
電池です。
CEATEC AWARD 2021 受賞 *Perovskite
  経済産業大臣賞 カーボンニュートラル部門 グランプリ *要ログイン 
  (2021年10月25日付 CEATEC 2021 ONLINE)

 おめでとうございます!

【2021.10.24 セミナーのお知らせ】

  池上先生による 4 時間ぶっ通しのセミナー。*オンラインですが、定員あります

■ペロブスカイト太陽電池の高性能化と実用化・構成部材への要望
 http://www.spsj.or.jp/entry/annaidetail.asp?kaisaino=481

主 催:AndTech
期 日:
2021年11月29日(月)14:00〜18:00
場 所:オンライン
講師名:桐蔭横浜大学 医用工学部 教授  博士(理学)池上 和志 氏
定 員:30名
受講料:39,600円(税込、資料作成費用を含む)
  2名以上は一人につき、11,000円が加算

 色素増感の頃はほぼ毎月のようにあったのですが、ペロブスカイトでは久しぶりに見るセミナーです。

【2021.10.22 動画の御紹介】

 エレクトロニクス系 YouTuber として異才を放っているイチケン。
今日のお題目は「誘導加熱」です。
■誘導加熱の原理を解説 *Perovskite
  (2021年8月21日付 YouTube by イチケン)
 

 いいね!

【2021.10.22 経産省からのお知らせ】

 一見してサイエンスとは無縁の世界ですが、これで菅首相が脱炭素社会に向けて
打ち出した2兆円基金(グリーンイノベーション基金)が了承されたことになります。


第6次エネルギー基本計画が閣議決定されました *Perovskite?
  (2021年10月22日付 経済産業省)

  レジリエンス(resilience)とか、難解な用語を使うのは止めて欲しい。

【2021.10.22 論文の御紹介】

 韓国 Seok らの UNIST グループより、FAPbI3 系ペロブスカイト太陽電池の最高
効率 η=25.8% (25.5% by Newport) 論文です。

 コロイド分散液による SnO2 下地層 (ETL) の上に中間層 (coherent interlayers)
として FASnClX 層を形成することで高効率化を実現。断面プロファイルについては
ToF-SIMS による深さ方向への元素分布測定を行っており、SnO2 下地層からは多
量の 1735Cl (原子量:34.97) が確認されています。

Perovskite solar cells with atomically coherent interlayers on SnO2 electrodes *Perovskite
  (SnO2 電極上に原子的にコヒーレントな中間層を備えたペロブスカイト太陽電池)
  (2021年10月21日付 Nature)
  Min, H., Lee, D.Y., Kim, J. et al.
  Nature , 598, 444-450 (2021). DOI: 10.1038/s41586-021-03964-8

  かなり以前から Jingbi You も提案していましたが、TiO2 より SnO2 (が高性能) は私も同感です。

【2021.10.22 記事の御紹介】

「北朝鮮や中国でも注目」フィルム型太陽電池 *Perovskite
  ノーベル賞候補の宮坂氏 「街を丸ごと発電所に」
  (2021年10月21日付 電波新聞)

 「いわば、街を丸ごと発電所にできる」と、言い切る辺りが宮坂先生。 :)

【2021.10.21 コンデンサ(キャパシタ)の御紹介2】

 市販の「キャパシタの中身が見たい」という御要望に応えて、隣の研究所の試作工
場にお願いして切断加工を試みました。ブルガリア製(ヨーグルトではない!)1.8μF
のポリプロピレン・フィルムキャパシタです。*本体は 499円で送料が 500円でした

 予想に反して、素子は絶縁オイルに浸されていました。無論「NO PCBs」です。アル
ミ箔で PP フィルムを挟んだ長い巻物を想像していたのですが、恐らくそうだと思うの
ですが、配線の取り回しに不明箇所があって、更なる分解が必要と思われます(→
手がベトベトになります)。というところで、ひとまず休憩。


 乞うご期待!?

【2021.10.20 記事の御紹介】

Acta Astronautica, 165, 191-194 (2019)
 色素増感太陽電池でも受光面の裏側に白い TiO2 大径粒子を敷いて反射光を
利用していたわけで、昔からある技術の応用になります。


世界一白い塗料がギネス認定 98%の太陽光を反射、 *BaSO4
  冷却効果は「エアコンより強力」
  (2021年10月20日付 Newsweek)
 

 懐かしいね。

【2021.10.20 CEATECの御紹介】

*DSC
 久しぶりの CEATEC に (←Online です)、久しぶりの太陽誘電です。しかも DSC! 
太陽誘電ブース内の SmartEnergy カテゴリにて、全固体電池やキャパシタと一緒に
パンフレットを用意されるとのこと。


登録画面:https://online.ceatec.com/visitor-application/
ブース No.:https://online.ceatec.com/booth/2479 *要ログイン 
 

 カタログ見れました。色が黒いです!(謎)

【2021.10.20 論文の御紹介】

 ハロゲン混合型ペロブスカイト (CH3NH3PbBr1.5I1.5) に光照射すると、微少な結晶
構造変化が起きて発光挙動が変化するという発見。光照射を止めると元に戻る(回
復する)挙動も確認。地味ですが本質的で、面白い研究だと思います。


暗時の単斜晶系 P21/m (#11) から光照射による Pm (#6) への変化ですが、前者
は原子座標が 4f, 2a, 2b, 2c, 2d, 2e の最大 6 種類あるのに対し、後者は 2c, 1a, 1b
の 3 種類に限定されるため、結晶化学的には光照射によって系全体の対称性はむ
しろ上がっていることになります。

論文中では off-centering という表現で「八面体ユニットがわずかに歪み」とあります
が、このような状態では典型的なヤーン・テラー歪みが発現してバンド狭窄 (きょうさ
く) が起き、より可視光吸収に有利に働くことが予想されます。
有機無機ペロブスカイトの光誘起構造変化を観測 *Perovskite
   - 次世代太陽電池の性能向上に期待 -
  (2021年10月19日付 神戸大学 News)

Dynamic Symmetry Conversion in Mixed-Halide Hybrid Perovskite upon Illumination *Perovskite
  (照明時の混合ハロゲン化物ハイブリッドペロブスカイトの動的対称性変換)
  S. Tominaka, I. Karimata, T. Matsuoka, M. Sakamoto, T. Nakajima, K. Ohara and T. Tachikawa
  (2021年10月12日付 ACS Energy Lett. 2021, 6, XXX, 3858-3863)
   DOI:
10.1021/acsenergylett.1c01798

 いいね!

【2021.10.14 記事の御紹介】

 「(前略)そして今回、ソーラーフロンティアが生産撤退を表明したことにより、
事実上、日本から太陽電池メーカーが消えることになった。」
出光興産も生産撤退 日本は太陽電池製造の使命を終えたのか *CIGS
  (2021年10月14日付 EnergyShift)

 カネカがぁぁぁ!

【2021.10.19 論文の御紹介】

 先週末に公開された EPFL のこの論文、内容自身はペロブスカイト層上部にパ
ッシベーション層を設けたというごく普通のものですが、捕捉情報にあったのが下
の図。
 2 端子法で測ると効率 20.4% だった 1cm2 セルが 4 端子だと接触抵抗の影響
が除去できて 22.4% との話。一般には電流が大きなセル/モジュールでこの傾
向は顕著で、どちらかと言うと接触抵抗よりも測定ケーブルでのオーミックロスの
方が影響が大きいと思います。

 また論文では「4 wire standard」と「4 wire split」の比較がありますが、私の理解
では後者の方が中央の発電部位から電流取り出し部位までの距離が半分以下と
短いことによって、高い効率が出たと解釈しています。

 ちなみにこのセルデザイン、グレッツェル研が採用したこともあって多くの研究室
で真似されていますが、私的には「改善の余地あり」と思っています。と言いますの
も、金配線が上部で細くくびれており、スムーズな電子の流れを妨げています。この
ような“くびれ”を作るのは止めて、2×5 mm 等の長方形にした方がずっとマシだと
思います。


 ネタ元はN崎先生の日記から。

【2021.10.14 記事の御紹介】

 SAULE Technologies (Poland) 社が例によってフィルム型ペロブスカイト太陽電池
を壁に埋め込んで、電飾の電源として利用している、の図。
■EXPO 2020 DUBAI. PEROVSKITE CONQUERS MIDDLE EAST *Perovskite
  (2021年10月14日付 YouTube)
 

 EXPO 2020(ドバイ)から。

【2021.10.13 受賞のお知らせ】

 最近良い流れで受賞が続いている、LED 光源でおなじみのセルシステムさんです。
紫外・可視域のLEDを利用したLEDスペクトラルチューナブル光源による *LED
  CIE標準イルミナント実現に関する研究
  (2021年10月11日付 照明学会)

 おめでとうございます!

【2021.10.12 記事の御紹介】

ソーラーフロンティア株式会社の事業構造改革について *CIGS
  (2021年10月12日付 idemitsu ニュースリリース)

出光興産、太陽光パネルの生産終了 中国勢にシェア奪われ撤退 *CIGS
  (2021年10月12日付 idemitsu ニュースリリース)

 やむなし(残念です)。

【2021.10.11 さよなら Pacifichem】

 今年最後の 12 月に楽しみにしていたハワイの国際会議 Pacifichem 2021 が遂に
現地開催を断念しました。1 年延期した上で直前の、苦渋の決断と思われます。オ
ンラインの一般参加料金は少し安くなって 47,500円 です。ないない、(参加なんて)
あり得ない!

 コロナ以後、この 2 年間でオンライン会議が主流となりましたが、国際会議の場合、
距離は埋められても時差は埋められず、グダグダの会議になることは避けられませ
ん。既に多くの方が経験されている通り、発表内容も大きく質が下がり、単に実績の
アリバイ作りでしかないのは明らかです。

 基本的に最新の進捗を持ち寄って、結果をお互いに議論するということに意味が
あるわけで、対面発表であれば周囲の目があって、発表スライドはその場にいた人
が証人となり、だれかの成果を後から真似して横取りするような行為は牽制される
わけですが、オンラインの場合は公開したデータが無制限に拡散する恐れがあるた
め、自ずと教科書的で退屈な内容になりがちです。
 というタイミングで出てきたのが 2022 MRS Spring Meeeting。例年会議に集中す
るにはうってつけの(クソつまらない→)アリゾナ Phoenix での開催が続いていたの
が、なんとハワイになりました。会員資格が 1 年で失効するため、私こちらは参加
の予定です。
モウシワケナイ

 完全鎖国政策を取る日本側の都合と思われ。

【2021.10.8 コンデンサ(キャパシタ)の御紹介】

 先月御紹介した巨大キャパシタを綺麗に展示するための置台を、試作工場に作
って頂きました。キャパシタを輪切りにして中を見たいという声が多数。


 いいね!

【2021.10.8 機種変更のお知らせ】

 唐突に iPhone ネタです。2 年振りの機種更新で、カメラが大きくなりました。(苦笑)

 (1) いつも通り iTunes でバックアップから復元し、、、うまく行きませんでした、が
   第 1 の躓き。仕事で使うメインの iMac ローカル HD にバックアップをとってい
   たのですが、機種が違うせいか、読み込みが出来ませんでした。

 (2) iCloud 経由でバックアップ(保存のし直し)を試みるも、十分な空きがあるはず
   にも関わらずプロセスが進行せず、が第 2 の躓き。やむなく月 130 円の iCloud
   50GB 拡張コースを選択してバックアップを完了。

 (3) そう言えば初回新 iPhone 電源投入時に直接旧 iPhone からデータ移行できる
   ことを思い出し、試みる。しかしながら、復元されたように見える新 iPhone で、な
   ぜかアプリが「待機中」のまま起動できない問題が発生。再び上の (2) をやり
   直しても状況が変わらず、何をどうやっても移行したアプリを起動できない!(泣)
   が第 3 の躓き。

 (4) 解決しました! 理由は良く分かりませんが、下の記事と同じ状況に陥った場合、
   試しにアプリ (のアイコン) を 1〜2 個、画面から削除したらスルスルとアプリの
   ダウンロードが再開されて元通りになりました
。この情報、ネットには出て無い
   と思いますので、お困りの際は是非お試し下さい。


iPhoneのクイックスタートでのデータ移行や初期化・復元の時アプリが *iPhone
  「待機中」になって進まない場合の対処法
  (2021年3月23日付 No Second Life)

 取りあえず結果オーライです。てか、重っ!>iPhone 13

【2021.10.7 記事の御紹介】

 記事中で触れられていますが、昨年発売を開始した RICOH の
DSC 搭載ワイヤレスマウス、Amazon で買えます! 評価は今のと
ころ 1 件です(私ではありません :)。
「長寿命」はもう古い? 「自ら発電」し駆動する不思議な *DSC
  ワイヤレスマウス「SMART R MOUSE」
  (2021年10月5日付 MdN)

 ほんとだ!

【2021.10.7 エピローグ・Nobel Prize in Chemistry】

 今回をきっかけに、ペロブスカイト太陽電池の考案に至るまでに誰がどのような貢
献をしてきたのか、かなり詳細に調査致しました。以下はその筋では有名な話です
が、世間一般に認知されている主要文献は 2 つあります。論文投稿の日付は
Snaith & Miyasaka らの Science (2012) が早い一方で、公開は Park & Grätzel らの
Scientific Reports (2012) の方が先です。

 このため、知名度や宣伝のうまさもあって?後者が取り上げられることも多いので
すが、たまたま同時期に・同じ組成の新規な増感剤・同じホールコンダクターでブレ
ークスルーを果たした
ことになります。なわけ無いだろっ! 思うわけであります。

 少なくとも宮坂先生の方は論文公開に至るまでに紆余曲折を経て少なくとも 14 回
の対外発表があるのに対し、Nam-Gyu Park らはいきなりこの論文が出てきます(な
ので?彼の講演ではいつも着想に至るまでの経緯を長々と、最初に説明します)。

 このネタ、ペロブスカイト太陽電池の闇と言っても良いかと思います。この点、アメ
リカはさすが open で、数年前の MRS 会議で若い研究者が発表の冒頭で「これ、
どう思います?」と疑問を呈していました。学術論文における匿名査読制度の限界
かもしれません。

 もっとも、私の認識では Snaith の論文にしても既に発表のある宮坂先生の先行研
究において電解質部分の PPy を Spiro-OMeTAD に置き換えた改良研究でしかない
わけで、もたらした効果は絶大でしたが、特許的な解釈としては新規性が無いと、、、
言い過ぎですかね?(苦笑)

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 話を戻しますがノーベル賞。思うに、シリコン太陽電池をいろんな意味で凌駕する
くらいの進歩と社会的インパクトが無いと、まだまだ遠いのかもしれません。


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  |   |/                    三三
  |  /                    三三
  |/                    三三

 固唾を呑んで見守る、の。十分楽しめただけ良しとします。また来年。:)

【2021.10.7 公募の御案内】

 菅総理の 2 兆円基金宣言から既に 1 年が経過しましたが(→プロジェクト期間も
1 年削られます)、ペロブスカイト太陽電池を対象としたプロジェクトの公募が遂に
始まりました。11月15日締切、実施は 2022年1月からになります。


「次世代型太陽電池の開発」プロジェクトの公募を開始します *Perovskite
  (2021年10月1日付 経済産業省)

 これで(毎年契約の)私の首が繋がりました!(苦笑)

【2021.10.7 記事の御紹介】

■都市全体が発電所に!? 超薄型・超軽量の太陽電池 *Perovskite
  (2021年10月3日付 テレ朝news)
 

 正直な感想、フィルムが汚い。 :)

【2021.10.2 ノーベル賞発表まであと2日】

 気合いと根性で! 昨日の宮坂研の発表リストを下にアップデートしました。私の
調べでは、一番最初は小島さんの口頭発表で 2006年4月1日 の電気化学会春季
大会だと思います。*当時の学会参加時のメモを見つけました。

 その後、2009 年の論文発表に至るまでに国内外で少なくとも 14 回、恐らくそれ
以上の対外発表があったことになります。

----------
 、、、というわけで、もし仮にペロブスカイト太陽電池がノーベル賞を受賞した場
合の受賞者 3 パターンを想定致しました。2 番目が来たら、ノーベル委員会も大し
たもんだと思うのですが...
(1) 学術界への貢献度: M.Graetzel, H.Snaith, T.Miyasaka
(2) 純粋に発見者: A.Kojima, K.Teshima, T.Miyasaka 
(3) 論文基準: A.Kojima, H.Snaith, T.Miyasaka 
 >先日はお電話ありがとうございました。
 >小島君が受賞したのはうれしく思います。
by 宮坂先生

 私も同感です。

【2021.10.1 記事の御紹介】

 早速今日、日経から記事がアップされました。有料会員しか見れない (私も見れ
ない!) 相関図が描かれており大変興味深いです。「全固体化技術を発表 (2008)
←効率は 0.4%」
あります通り、世間一般で流布されている認識よりも深くて詳細な
調査がなされています。

宮坂氏ら次世代太陽電池発明で英ランク賞、ノーベル賞につながるか *Perovskite
  (2021年10月1日付 日経クロステック)

 惜しいのは東京工芸大学からの矢印で「研究者」と書かれている部分。以前、私の
HPでも御報告させて頂きましたが、現ペクセル・テクノロジーズ社の手島健次郎さん
です。私の認識ではペロブスカイト太陽電池研究の原点にして最大の貢献者だと思
います。そもそも、色素増感太陽電池の増感剤にペロブスカイト (CH3NH3PbI3) を持
ち込んだのはこの方ですから。

 リンクが切れてしまったので再掲しますが、光捕集材に CH3NH3PbI3、ホール輸送
層にポリピロールを用いた現在のペロブスカイト太陽電池の原型で効率 η=0.37% を
報告したのはこの文献 (2008) になります。 *手島さんの名前も載っています

 実際には国内の学会発表、主に日本化学会と電気化学会で残した予稿集もある
はずですが、とりあえず関連の資料を時系列順に並べます。よくよく見ると、最初の
発表は 2006 年であることが分かります。


1956.2.10 論文 Der Einfluss homöopolarer Bindungsanteile auf die Struktur anorganischer Salze. II. Halbleiter und legierungsartige Phasen
  H. Krebs, Acta Crystallogr, 9, 95-108 (1956).
  *ハロゲン化Snペロブスカイト化合物 CH3NH3SnX3 (X=I, Br) 単結晶の合成と構造解析について (ドイツ語)
1978.8.21 論文 CH3NH3PbX3, ein Pb(II)-System mit kubischer Perowskitstruktur
  D. Weber, Zeitschrift für Naturforschung, 33b, 1443-1445 (1978).
  *ハロゲン化Pbペロブスカイト化合物 CH3NH3PbX3 (X=I, Br) 単結晶の合成と構造解析について (ドイツ語)
1978.12.1 論文 Dynamic disorder in methylammoniumtrihalogenoplumbates (II) observed by millimeter-wave spectroscopy
  A. Poglitsche, D. Weber, The Journal of Chemical Physics, 87(11), 6373-6378 (1978).
  *ハロゲン化Pbペロブスカイト化合物 CH3NH3PbX3 (X=I, Br) 単結晶の合成と構造解析・誘電率について (英語)
1998.1.19 論文 Synthesis and Characterization of Organic−Inorganic Perovskite Thin Films Prepared Using a Versatile Two-Step Dipping Technique
  K. Liang, D.B. Mitzi, M.T. Prikas, Chem. Mater., 10, 1, 403-411 (1998).
  *ペロブスカイト化合物 CH3NH3PbX3 (X=I, Br) の 2 ステップ法による薄膜合成方法を英語で詳しく説明したので、多くの人が引用
1999.1.1 論文 Synthesis, structure, and properties of organic‐inorganic perovskites and related materials
  D.B. Mitzi, Progress in Inorganic Chemistry (Wiley), 48, 1-121 (1999).
  *前年の Chem. Mater. (1998) に同じ、Mitzi 単独名の本のためか、こちらを引用する人が多い
2000.1.25 論文 第4級ジアルキルアンモニウムを用いた新規自己組織性有機/無機層状化合物の合成
  手島健次郎, 狩野聡, 陸川政弘, 讃井浩平, 高分子論文集, 57(4), 208-213 (2000).
  *層状ペロブスカイト化合物 (C12H25)2(CH3)2PbBr の合成と光吸収/発光特性について
2001.10.29 論文 Crystal structure and optical properties of novel one-dimensional organic-inorganic hybrid compounds
  M.Kawahara, K.Teshima, M.Rikukawa, K.Sanui, Synthetic Metals, 121(1), 1331-1332 (2001).
  *層状ペロブスカイト化合物 C10H10N2PbI4 の合成と光吸収特性について
2002.1 論文 Crystal structure and optical properties of C10H10N2PbBr4 and C10H22N2PbBr4
  M.Kawahara, K.Teshima, M.Rikukawa, K.Sanui, Molecular Crystals and Liquid Crystals,376(1), 77-82 (2002).
  *Proceedings of the Interdisciplinary Symposium on Multifunctionality of Inorganic, Organic, and their Hybrid Solids :
     [held in Honolulu, Hawaii from December 15 to 18, 2000 as a satellite symposium of Pacifichem 2000]

  *ペロブスカイト化合物 C10H10N2PbBr4, C10H22N2PbBr4 の合成と光吸収/発光特性について
2002.1 論文 Synthesis of Novel Organic-Inorganic Self-Organized Compounds Containing Quaternary Ammonium Ions and its Structural Characterization
  S.Kano, K.Teshima, M.Rikukawa, K.Sanui, Molecular Crystals and Liquid Crystals,376(1), 83-88 (2002).
  *ペロブスカイト化合物 [(C12H25)2(CH3)2N]PbBr2(DLDMPbBr), [(C12H25)2(CH3)2N]PbI2(DLDMPbI) の合成と光吸収特性について
2002.1 論文 Novel Organic-Inorganic Hybrid Compounds Containing Alkyldiammonium Salts
  T. Matsui, M.Kawahara, K.Teshima, M.Rikukawa, K.Sanui, Molecular Crystals and Liquid Crystals,376(1), 89-94 (2002).
  *ペロブスカイト化合物 CnN2PbBr4 (n=4,6,8 and 10), C2N2PbBr4・DMSO の合成と光吸収/発光特性について
2002.9 論文 Optical properties of CH3NH3PbX3 (X = halogen) and their mixed-halide crystals
  N. Kitazawa, Y. Watanabe, Y. Nakamura, Journal of Materials Science, 37, 3585-3587 (2002).
  *現在主流のペロブスカイト化合物 CH3NH3PbI3 薄膜の合成方法、JACS(2009) が参考にした文献
2003.6.15 論文 Preparation and Optical Characterizations of Optically Active Quantum Well Films Consisting of Organic-Inorganic Layered Perovskite Compounds
  K.Teshima, M.Suzuki, Y.Shirai, M.Rikukawa, K.Sanui, Jpn. J. Appl. Phys., 42, 698-700 (2003).
  *ペロブスカイト化合物 (C6H13NH3)2PbI4 の合成と光吸収/発光特性について
2006.4.1 oral, 予稿集 ハロゲン化鉛系化合物を可視光増感剤に用いた新規光電気化学セル (1I18)
  小島陽広, 手島健次郎, 八重樫良平, 宮坂力, 白井靖男, 電気化学73回大会,首都大学東京 (2006).
  *ペロブスカイト化合物 CH3NH3PbBr3 を増感剤に用いた湿式の太陽電池、η=2.19%
2006.5.11 oral, 予稿集 Solid-state Dye-sensitized Solar Cells using Junction of Polymer-carbon-imidazolium Composite and Mesoporous TiO2
  T. Miyasaka, N. Ikeda and K. Teshima, 209th ECS Meet. Abstr. (Denver, Colorado), MA2006-01 212 (2006).
  *電解質にポリアニリン/カーボン複合材を用いた擬固体型色素増感太陽電池、η=3.48% (N719)
2006.6.2 論文 ハロゲン化鉛系化合物を可視光増感剤に用いた新規光電気化学セル (II)
  小島陽広, 手島健次郎, 八重樫良平, 宮坂力, 白井靖男, 日本写真学会誌, 69巻 Suppliment号, 28-29 (2006).
  *ペロブスカイト化合物 CH3NH3PbBr3 を増感剤に用いた湿式の太陽電池、η=2.19%
2006.10.31 poster, 予稿集 Novel Photoelectrochemical Cell with Mesoscopic Electrodes Sensitized by Lead-Halide Compounds (2)
  A. Kojima, K. Teshima, T. Miyasaka and Y. Shirai, 210th ECS Meet. Abstr. (Cancun, Mexico), MA2006-02 397 (2006).
  *ペロブスカイト化合物 CH3NH3PbBr3 を増感剤に用いた湿式の太陽電池、η=2.19%
2007.3.12 poster, 予稿集 ハロゲン化鉛系化合物を可視光増感剤に用いた新規光電気化学セル (III) (1 PA-058)
  小島陽広, 手島健次郎, 宮坂力, 白井靖男, 日本化学会講演予稿集 (第87春季年会,関西大学), 87, 598 (2007).
  *ペロブスカイト化合物 CH3NH3PbI3 を増感剤に用いた湿式の太陽電池、η=0.36%
2007.3.24 oral, 予稿集 ハロゲン化鉛系化合物を可視光増感剤に用いた新規光電気化学セル (1A34)
  小島陽広, 手島健次郎, 宮坂力, 電気化学会第74回大会,東京理科大学・野田キャンパス (2007).
  *(4)?
2007.9.20 oral, 予稿集 ハロゲン化鉛系化合物を可視光増感剤に用いた新規光電気化学セル (6) (2N31)
  小島陽広, 手島健次郎, 白井靖男, 宮坂力, 電気化学会秋季大会、東京工業大学大岡山キャンパス (2007).
  *ペロブスカイト化合物 CH3NH3PbBr3 を増感剤に用いた湿式の太陽電池、η=2.81%
2007.9.27 oral, 予稿集 ハロゲン化鉛系化合物を可視光増感剤に用いた新規光電気化学セル (7) (2C01)
  小島陽広, 手島健次郎, 白井靖男, 宮坂力, 日本化学会第1回関東支部大会 首都大学東京南大沢キャンパス (2007).
  *ペロブスカイト化合物 CH3NH3PbBr3 を増感剤に用いた湿式の太陽電池、η=2.81%
2007.10.9 poster, 予稿集 Novel photoelectrochemical cell with mesoscopic electrodes sensitized by lead-halide compounds (5)
  A. Kojima, K. Teshima, T. Miyasaka and Y. Shirai, 212th ECS Meet. Abstr. (Washington, DC), MA2007-02 352 (2007).
  *ペロブスカイト化合物 CH3NH3PbBr3 を増感剤に用いた湿式の太陽電池、η=2.19%、前年と変わらず
2007.12.6 poster, 予稿集 Novel photoelectrochemical cell with mesoscopic electrodes sensitized by lead-halide compounds (8) (6P-P6-09)
  A. Kojima, K. Teshima, Y. Shirai and T. Miyasaka, 17th International Photovoltaic Science and Engineering Conference (PVSEC-17), (Fukuoka) (2007).
 
2008.3.29 oral, 予稿集 ハロゲン化鉛系化合物を可視光増感剤に用いた新規光電気化学セル (9) (1P22)
  小島陽広, 手島健次郎, 白井靖男, 宮坂力, 電気化学会第75回大会,山梨大学 (2008).
  *ペロブスカイト化合物 CH3NH3PbBr3 を増感剤に用いた湿式の太陽電池、η=3.22%
2008.9.12 poster, 予稿集 ハロゲン化鉛系化合物を可視光増感剤に用いた新規光電気化学セル (10) (2C01)
  小島陽広, 手島健次郎, 白井靖男, 宮坂力, 光化学討論会,阪府立大学中百舌鳥キャンパス (2008).
 
2008.10.8 poster, 予稿集 PEDOT-PSS-catalyzed Counterelectrode for Plastic Dye-sensitized Solar Cells: Effect of Surface Area on the I3- Reduction Activity and Cell Performance
  T. Muto, M. Ikegami and T. Miyasaka, 214th ECS Meet. Abstr. (Honolulu, Hawaii), MA2008-02 19 (2008).
  *ペロブスカイト化合物 CH3NH3PbBr3 を増感剤、PEDOT-PSS を対極に用いた湿式の太陽電池の電極反応
2008.10.8 poster, 予稿集 Novel Photoelectrochemical Cell with Mesoscopic Electrodes Sensitized by Lead-halide Compounds (11)
  A. Kojima, K. Teshima, Y. Shirai and T. Miyasaka, 214th ECS Meet. Abstr. (Honolulu, Hawaii), MA2008-02 27 (2008).
  *ペロブスカイト化合物 CH3NH3PbBr3 を増感剤、Polypyrrole (PPy) (carbon black と複合化) を対極に用いた全固体型太陽電池(現在のペロブスカイト太陽電池)、η=0.37%
  https://doi.org/10.1149/MA2008-02/1/27
2009.2.6 oral, 予稿集 有機無機ペロブスカイト化合物を増感剤に用いた光電気化学セル
  手島健次郎, 静岡大学薄膜基板研究懇話会 第12回研究発表会要旨集, 86-94 (2009).
  *ペロブスカイト化合物 CH3NH3PbBr3 を増感剤に用いた湿式の太陽電池、η=2.43%
2009.4.1 論文 Organometal Halide Perovskites as Visible-Light Sensitizers for Photovoltaic Cells
  A. Kojima, K. Teshima, Y. Shirai and T. Miyasaka, J. Am. Chem. Soc., 131, 17, 6050-6051 (2009).
  *ペロブスカイト化合物 CH3NH3PbBr3 を増感剤に用いた湿式の太陽電池、η=3.81%
2012.8.21 論文 Lead iodide perovskite sensitized all-solid-state submicron thin film mesoscopic solar cell with efficiency exceeding 9%
  H.S. Kim, C.R. Lee, J.H. Im, K.B. Lee, T. Moehl, A. Marchioro, S.J. Moon, R. Humphry-Baker, J.H. Yum, J.E. Moser, M.Grätzel, N.G. Park, Scientific reports, 2(591), 1-7 (2012).
  *ペロブスカイト太陽電池 (全固体)、η=9.7% *2012.7.5投稿
2012.11.2 論文 Efficient Hybrid Solar Cells Based on Meso-Superstructured Organometal Halide Perovskites
  Michael M. LeeJoël TeuscherTsutomu MiyasakaTakurou N. Murakamiand Henry J. Snaith, Science, 338(6107), 643-647 (2012).
  *ペロブスカイト太陽電池 (全固体)、当初はアルミナを緻密層に用いて発電機構が違うと主張、η=10.9% *2012.5.31投稿
2013.7.10 論文 Sequential deposition as a route to high-performance perovskite-sensitized solar cells
  J. Burschka, N. Pellet, S.J. Moon, R. Humphry-Baker, P. Gao, M.K. Nazeeruddin, M. Grätzel, Nature, 499, 316-319 (2013).
  *ペロブスカイト太陽電池、D.B. Mitzi(1999) の作り方を参照し、2 ステップ法を sequential deposition と呼び変える、η=15.0%
2014.2.18 解説 ペロブスカイト太陽電池の登場 −色素増感から誕生した高効率な有機無機ハイブリッド型−
  宮坂力, 現代化学, 3月号 No.516, 24-32 (2014).

【2019.12.10 静岡大学薄膜基板研究懇話会第12回研究発表会にて】

 いよいよ今週末、8 年振り?に SPD 研究所のワークショップが開かれるというこ
とで発表スライドを作り始めたのですが、過去の要旨集を遡ると面白いものが出て
きました。

有機無機ペロブスカイト化合物を増感剤に用いた光電気化学セル
  手島健次郎 静岡大学薄膜基板研究懇話会 第12回研究発表会要旨集, p86-94 (2009).

 注目すべき点は日付でして、発行日は2009年2月5日です。半ばプライベートな会
議での手作りの要旨集であるとは言え、世間で(世界中で)認知されている JACS
(2009) 論文より約 2 カ月ほど早く出版されています。そしてもう一つ興味深いのは、
発表者(=執筆者)が手島さん単独であることです。 当然です

 当時の発表スライドには紛うこと無く「CH3NH3PbI3」と組成が示され、効率も「引き
塗り」の場合はη=0.36% で「スクリーン印刷」の場合は 2.43% とはっきりと公表され
ています。そして締めくくりは謝辞でして、東京工芸大学の修士の学生だった鈴木
真由美さん、並びに東大総合文化研究科(←瀬川研です!)に在籍していた小島
陽広さんに感謝を述べています *宮坂先生は東大の客員教授という形でした

 無論、その後のご活躍でこの分野における宮坂先生の貢献は言うまでもありませ
んが、ペロブスカイト太陽電池の発明に至る経緯と人間関係が窺える貴重な資料の
発見でした。
 ペロブスカイト太陽電池研究の原点ですね。国立国会図書館・東京大学OPAC・CiNii論文・IRDB、いずれ
のデータベースにも見つからず(惜しい!)。
 気になりますよね、はは。

【2021.9.30 受賞のお知らせ】

Rank Prize for Optoelectronics

 一昨日発表の RANK アワード 2020 (オプトエレクトロニクス部門) にて、宮坂先
生と小島さんが受賞されています。日本では、というより日本だけは、なぜか報道
が見当たりません。(苦笑)


 おめでとうございます。

【2021.9.26 記事の御紹介】

 先週の取りこぼし記事です。実はこのセル、我々リコー様の取り計らいでサンプル
を頂いております。

 推奨動作条件の範囲外ですが、1 sun 照射時では同じリコーの ss-DSC よりも高
い効率を示しています。面積が大きいこととフィルム基板であることを考慮しますと、
まずまず良い性能だと思います。
屋内でも発電できる「曲がる太陽電池」が将来はスマホにも搭載? *OPV
  “充電のない世界”を目指すリコーに聞いた
  (2021年9月24日付 FNNプライムオンライン)

 H様、お知らせありがとうございました。

【2021.9.29 ハゲタカジャーナル】

 厄介な時代になったと思います。研究成果のスコア評価が激化するにつれ、ここ
数年で質の悪い出版社が乱立しています。「ペロブスカイト太陽電池」も当然格好
のネタとなって、特集号を組んだりして、あの手この手で研究者を巻き込もうとして
います。最近では Frontiers とか MDPI とか。
*MDPI は、欧州誌を装いつつも実際の本部は中国の北京に置かれています 

 仮にこうした粗悪雑誌に論文投稿したとして、直接的な被害はそれほど無いとは
言え(せいぜい中国の名声を上げるのに寄与する程度です)、研究者としての信用
失墜は避けられないと思います。

 また若い研究者の場合は業績リストに MDPI を載せたりすると「実質上、審査を
経ない雑誌で論文数を水増しした」と思われて、自動的に申請した公募からリジェ
クトされる場合がありますので、くれぐれもお気をつけ下さい。

 厄介なのは、こうした案内が昔で言う「不幸の手紙」と同じで、自分の見知った人
(研究者仲間?) から送られて来ること。判断に迷うようでしたら、下のサイト等で
チェックされることをお勧め致します。

ハゲタカジャーナルと出版社一覧 (ビール・リスト)
注意が必要な「怪しいジャーナル」 (北海道大学付属図書館)
ハゲタカジャーナル論文掲載 不名誉な大学ランキング ( 日本の科学と技術)
 ほんと、鬱陶しい。

【2021.9.26 記事の御紹介】

安い!軽い!ペロブスカイト太陽電池はここがスゴイ! *Perovskite
  (2021年9月26日付 SAKISIRU)

 鉛問題とか、デメリットについても記述があると完璧でした。

【2021.9.23 続86・ウイルス考】

 先日の図、流行間隔を加えて少しだけ手直しをしました。これを描いていて気付い
たのですが、昨年 11 月以降主流となったコロナウイルス第 3 波は日本型 B.1.1.214
です。しかしながらネットで検索しても、日本型に関する記事や書き込みがほとんど
見当たりません。唯一、国立感染症研究所が今年に入ってから下の調査結果を公
表しているくらい。

新型コロナウイルスSARS-CoV-2ゲノム情報による分子疫学調査 *COVID-19
  (2021年1月14日付 国立感染症研究所 IASR)

 「今にして思えば」ということなんでしょうが、マスコミ的には海外からの変異株流
入をなんとしても食い止めなければ調の危機を煽り、積極的な鎖国推進報道を繰
り広げていたわけですが、かく言う日本国内では日本独自の変異株が猛威を振る
っていたわけで、いったい何から何を守りたかったのか、本当に意味のある行動を
していたのか改めて考えさせられます。


 まぁ、どうせ、有耶無耶ですよね。

【2021.9.22 続85・ウイルス考】

 横軸の日付け合わせにやや手こずりましたが、図中の上は厚生労働省が公開し
た DNA 解析による新型コロナウイルス SARS-CoV-2 変異株の変遷。下は Our
World in Data
による人工100万人当たりの COVID-19 新規感染者数 (国内)。

 ウイルスが時間の経過と共に少しずつ変異しながら新たなターゲットに広まり、炎
上と収束を繰り返してきた様子が窺えます。

 直近では紺色の B.1.617.2 系統(俗称「インド株」=デルタ変異株) が主流に置き
換わったことが分かります。
Color
系統
主要国
呼称
#1
B.1.1.284 欧州
#2
B.1.1.214 日本
#3
R.1 (B.1.1.316) 南アフリカ/ブラジル
#4
B.1.1.7 英国
アルファ
#5
B.1.617.2 インド
デルタ
 ここまでは定石通り?

【2021.9.20 記事の御紹介】

太陽光発電 “建物の壁や窓でも” 電機メーカーで技術開発進む *Perovskite
  (2021年9月20日付 NHK)

 パナソニック?

【2021.9.17 SAULE Technologies の御紹介】

 先週末、立て続けに 2 本動画が公開されていました。太陽電池一体型の日よけ
アルミサッシの御披露目式のようです。「170W/m2」とありますので、効率は最大で
η=17% になります。
Live stream - World premiere of the perovskite photovoltaic sun-breaker installation *Perovskite
  (2021年9月17日付 YouTube)

Event summary - The world's first commercial PV installation based on perovskite technology *Perovskite
  (2021年9月17日付 YouTube)
We are delighted to announce that our co-founder and CTO, Ph.D. *Perovskite
  Olga Malinkiewicz received an award of The Stanislaw Lem Institute
  (2021年8月26日付 SAULE Technologies/Facebook)

 応用例として電子値札も将来構想にあるとか。リコー/ss-DSC と競合します?

【2021.9.17 受賞のお知らせ】

 昨日付けで「光化学協会技術賞」、セルシステムの藤野 (とおの) 健太さんです。

 受賞対象は、複数の LED 光源を試験管に同時に均一照射する LED メリーゴ
ーラウンド型光照射装置
(Iris-MG シリーズ) と思われ。
■LEDを使用した光反応装置の開発
  (2021年9月15日付 光化学協会)

 受賞おめでとうございます。

【2021.9.16 続・Capacitance Analyzer by SPD】

 昨年よりペロブスカイト太陽電池構造を生かした「キャパシタ」の研究を行っている
話を御紹介しておりますが、一進一退を繰り返しております。

 計測上、数十ミリ F 級の巨大キャパシタンスがあるところまではほぼ確信している
のですが、元がまだ太陽電池そのものなのでシャント抵抗に相当するリークパスが
存在し、貯めた電子が直ぐに消失してしまいます。実用化まで、あと少し!

 ということもあって、そもそもきちんと測れているかの検証も含めて容量 1,000 μF
のフィルムキャパシタを購入致しました。敢えて大きいのを承知で取り寄せたのです
が、
でかい!

*我々所有の Capacitance Analyzer (VK-CA-1000, SPD Lab. Inc.) では特に不具合無く 957μF が表示
  されました。ちょっと、命懸け。:)
 済みません、これ 2 万円もしたのですが、経費で落ちないでしょうか? トホホ

【2021.9.15 記事の御紹介】

7年前にソーラーパネル設置を断念した僕の後悔 *c-Si
  (2021年7月14日付 Newsweek)

【2021.9.15 記事の御紹介】

 車よりも太陽電池に目が行くのですが、細切れの(恐らく単結晶シリコン)ピースを
沢山並べているのは、部分陰による出力低下を防ぐためでしょうか? あるいは、湾
曲した車体の曲面に追従させるため?

 ウエハーを切断して並べ直し、1 枚ずつ半田付けする手間を思うと、かなりのコスト
が掛かっていると思われます。

 ボンネットは使われていないようですから、面積は多めに見積もって 2×3=6m2
変換効率 15% と仮定すると 1sun (真夏の晴れたお昼頃の明るさ) での発電量は
90W 程度です。
ブリヂストン、タイヤ生産の9割をEV用に…軽量化で「電費」向上 *c-Si
  (2021年9月15日付 レスポンス)

長距離航続可能な太陽光発電型EVの世界初の商業化に向けブリヂストンとLightyear社が共創 *c-Si
  「サステナビリティビジネス構想」実現へ向けた断トツ商品戦略の強化
  (2021年4月23日付 ブリヂストン ニュースリリース)

 Lightyear One の車は税抜きで 150.000 ユーロ (=1,940 万円) から。

【2021.9.14 記事の御紹介】

ペロブスカイト太陽電池で変換効率15.1%を実現 *Perovskite
  (2021年9月14日付 EETimes)

【2021.9.13 記事の御紹介】

 先週の取りこぼし記事です(済みません)、EPFL と関連の深いスイス連邦材料
試験研究所 Empa から、CIGS のフレキシブル太陽電池で世界記録η=21.4%
報告です。

21.4% record efficiency for flexible solar cells *CIGS
  (2021年9月7日付 Empa News2021)

 一方、フィルム状ペロブスカイト太陽電池の最高値はη=21.1% なので、CIGS
の方が上回っています。珠玉の Nakazaki データベースはこちら
*Perovskite

 ザ・ミスター CIGIS のチワリ先生 (Prof. Ayodhya N. Tiwari) でした。

【2021.9.12 記事の御紹介】

塗って乾かすだけ!日本発「夢の太陽電池」ペロブスカイトって何? *Perovskite
  (2021年9月12日付 SAKISIRU)

 シリコン (ウエハー) は、めちゃめちゃ壊れ易いから、重たい強化ガラスでサンドイッチするんですぜ。:)

【2021.9.11 続・光触媒】

東京理科大の学食に「光触媒」丼?−学長の文化功労者顕彰記念で *Photocatalyst
  (2010年12月2日付 市ヶ谷経済新聞)

光り物のコハダ、梅をあえたソースをかけたメヒカリ、梅をかたどったマグロの中
落ちをトッピング

 期間限定メニュー?

【2021.9.11 資料の御紹介】

      
【詳解】不思議な水銀の話 *DSC
  (2021年3月15日付 環境省環境保健部水銀対策推進室)

 ネットで賞賛されている方がいらっしゃったので確認したら、本当に凄い資料でした。
一部のインフルエンザワクチンで、常温での保存性を向上させるために使われてい
る水銀化合物はチメロサール、、、とか見ていくうちに目に止まったのがこのページ。


『その歴史に幕となるじゃずのマーキュロクロムだったが。現在、新たな用途での使
用が検討されている。「色素増感太陽電池」という未来型技術の候補物質としてで
ある』。*ほんとか? :)

 きちんと引用文献も紹介されていて、下の荒川先生の本が載っていました。

荒川裕則(2001)色素増感太陽電池の最新技術、第12章マーキュロクロム色素太陽電池の開発、
東京:シーエムシー、pp143-150


 にしても、読み応えのある資料でした。週末の夜、1時間ほど掛けて一気に読み
切りました。


 環境省の保健部、Good Job!

【2021.9.8 記事の御紹介】

 2 ステッププロセスから 1 ステッププロセスに変えることで、効率が大幅にアップ
(14.1%→15.1%)。
東芝がフィルム型ペロブスカイト太陽電池で世界最高効率、 *Perovskite
  新開発の成膜法で実現
  (2021年9月10日付 MONOist)

世界最高のエネルギー変換効率15.1%を実現した *Perovskite
  フィルム型ペロブスカイト太陽電池を開発
  (2021年9月10日付 東芝 研究開発ニュース)

PVの多様な設置形態を可能にする *Perovskite
  フィルム型ペロブスカイト太陽電池モジュール
  (2021年5月付 東芝 レビュー)

軽量・フレキシブルなフィルム型ペロブスカイト *Perovskite
  太陽電池ミニモジュールの高効率化
  (2018年5月付 東芝 研究開発ニュース)

 Y本様、お知らせありがとうございました。

【2021.9.8 記事の御紹介】

 続報です。先日愛知県常滑市で 14 人のクラスターが発生した音楽イベントの主催
者、夜逃げして連絡を絶ったそうですが、普段は新型コロナウイルス感染症対策用
光触媒コーティング事業を行っていたとか。


鈴木紗理奈も激怒!愛知 “密フェス” でクラスター発生 *COVID-19
  主催者は夜逃げ、連絡つかず
  (2021年9月8日付 東スポweb)

 こんなのばっかり。最先端技術とはほど遠いです。

【2021.9.8 続84・ウイルス考】

 Our World In Data という非常に便利なサイトがあるのですが、この 1 年半ほどの
日本のコロナウイルス感染症の新規患者数を人口 100 万人当たりに換算して世界
の平均データと比較しますと、綺麗に符合することが分かります。この結果から言え
ることは:

(1) World data の方は季節が逆の南半球のデータも含みますから、コロナウイル
  スの流行に関して季節性は無いと思われます。驚くことに、感染者がピークと
  なる日時のズレはゴールデンウイークの 4 波目を除いてほぼゼロです!!!
Peak
World
Japan
Difference Δ/day
Interval/day
#1
4/17 (2020) 4/15 (2020)
-2
#2
8/14 (2020) 8/10 (2020)
-4
117
#3
1/11 (2021) 1/11 (2021)
0
154
#4
4/29 (2021) 5/14 (2021)
+15
123
#5
8/25 (2021) 8/25 (2021)
0
103
(2) 緊急事態宣言といった日本独自の施策は、流行の時期を遅らせたり収束を早
  めたりする効果は無かった
と言えます。

(3) ただし、ピークの高さを抑える効果はあった?かもしれません。(神のみぞ知る)

(4) 人口比としての死亡者数は世界平均の約 1/3 (欧米の主要先進国と比べて
  絶対数は 1/5〜1/10 程度) 。

 意外なのは欧州のイギリス・ドイツ・フランス・イタリア・スペインいずれの国も世界
トレンドに見られる第 2 波がありません。恐らくですが、ロックダウンを厳格に行った
成果と言うよりは、第 1 波が大きかったためと推察致します。

 総じて、誰かがうまい例えをしていましたが、枯れ草の延焼と同じように、罹りや
すい人の間であっという間に広がり、対象者がいなくなるとしばらく燻 (くすぶ) ると
いう周期を何度か繰り返しているように見えます。

 「季節性が無い」という前提で、改めて感染者数がピークを迎える周期を見直しま
すと、 4 ヶ月間隔であることが分かります。従いまして、もしまた次に流行するとす
れば、私の予想では 12/27 (月) がピークとなります。

 枯れ草の延焼モデルが正しいとしますと、第 6 波の感染者数は今回の 5 波より
も大分少なくなると思われます。過去の実績に鑑みて、第 3 波・第 4 波と同程度の
最大で 7,000 人かそれ以下です。*へたな専門家の予測よりはずっと正確だと思います 
 右往左往する人間の都合とはお構いなしに、コロナはコロナの都合で勝手に流行
して、いずれ消えて行く?と思われます。


 日本、まずまず頑張ったと思います。

【2021.9.8 キャンパスの御紹介】

 教養部(東大ではなぜか教養学部と呼ぶ)が置かれている隣のキャンパスへ、久
しぶりに足を運びました。私がいるキャンパスとは違い、昨年よりコロナウイルス感
染防止対策のため、入構は web 上から予約制という徹底ぶり。

 新学期が始まっているにも関わらず、完全に「死んだ街」状態になっていてびっくり。
 新しくポケストップがいくつかできていて、ちょっと嬉しい。

【2021.9.7 記事の御紹介】

 「色素増感太陽電池ネタが少ない」という声が聞こえてきたので、頑張って御紹介
したいと思います。原文はこちら

色素増感太陽電池の市場規模とシェアは2021年から2027年までに世界的 *DSC
  に成長/主要な主要プレーヤーは リコー、フジクラ、3GSolar Photovoltaics、
  Greatcell Energy (Dyesol)
  (2021年9月7日付 Androidfun.fr)

 以下は 3GSolar (エルサレム, イスラエル) の最近の取り組み。HPを見ますと耐久
性絡みのデータも公表されており、温度の上限は通常より 10℃低い 70 ℃ですが、
ダンプヒート試験をクリヤしていることが分かります。
*にしても色素の色味が薄いですね...
 しばらく前に噂を耳にしたのですが、会長が中国人ということは、買収されちゃったんですね。

【2021.9.6 記事の御紹介】

 湿度ゼロ環境で、ペロブスカイト太陽電池には最適?
「宇宙太陽光発電」実証実験へ…天候に左右されない「新エネルギー源」  
  (2021年9月6日付 読売新聞オンライン)

 個人的には太陽電池よりも「宇宙ミラー」の方がツボ。

【2021.9.6 続83・ウイルス考】

 職場にはしばらく内緒にしておりましたが、私、7 月中にはさっさとワクチン接種を
済ませております (Pfizer です)。副反応は 2 回目に軽い倦怠感、発熱は無し。
*反応が薄いのは歳のせい? 
@Non0620luvAさん@bhe_bboさん Twitter より
 ワクチンさえ打っていれば、万一コロナに罹っても肺炎にならずに済むし、抗体価
がいずれ時間と共に下がっても、免疫記憶があるから重症には至らない
という、小
学生でも理解できる話ですが、一部の世論では相変わらず不毛な反論のやり取り
が見受けられます。
ワクチンは人体実験、皆殺し作戦…永田町「反ワクチン集会」彼らの主張とは  
  (2021年6月29日付 SPA!)

 日本では毎日約 3,000 人の方が何らかの理由で亡くなられるのですが、既に半
数以上の国民がワクチン接種を受けている今では、確率的にワクチン接種したその
日に偶然亡くなる人が 1,500 以上いるわけで、翌日には同じくまた 1,500 人が亡く
なり、、、という日常の中で、因果関係が確実にある人は現時点でゼロです*ほんとか?
 もっとも、心臓に懸念を抱えているため受けたくとも受けられないケースや(うちの
親がそうです)、神奈川県民に至っては接種券すらまだ届いていないところもあるよ
うなので、前置きが長くなりましたが、もし健康に問題がないのでしたらできるだけ
早く接種されることをお勧めしたいと思います
。この先、ワクチン未接種者がコロナ
ウイルスに罹るのは、もはや時間の問題でしょう。

 お陰様で、今では隣の誰かさんがくしゃみで飛沫をまき散らしても全然平気!(苦笑)

-----------
 お気づきの方も多いと思いますが、日本のワクチン接種状況については、厚生労
働省ではなく首相官邸のホームページで公表しています。これは一説によると厚生
省の上層部が反ワクチン派だからと言われています。*グラフはこちら

薬害エイズを怠慢の口実にする厚労省 *COVID-19
  (2021年9月9日付 櫻井よしこオフィシャルサイト)

 前例主義で失敗したくない厚生省を説き伏せ、混乱のさ中に正しいワクチンを選択
し、いち早く交渉に動いて日本人全員に行き渡る 1 億本を確保したのは安倍前首相
の功績なわけですが、優先的に・かつ無料で接種してもらいながら、感謝するどころ
か文句を垂れる一部の高齢者は本当に自己中だと思います(いるんだな、これが)。


 北朝鮮ですら受け取らない中国製ワクチンを「検討しろ」言っていたのはあの政党(毎度毎度、ボンクラ過ぎる)。

【2021.9.5 事件の御紹介】

 天安門広場に Black Swan 降臨。これもアメリカの仕業でしょうか?(苦笑)
  
 予測不可能な金融危機もしくは自然災害の象徴に例えられます。で、捕まる

【2021.9.3 記事の御紹介】

光触媒「発見者」藤嶋昭氏と研究チーム、中国・上海理工大に移籍 *Photocatalyst
  (2021年9月3日付 毎日新聞)

酸化チタン光触媒反応を発見した藤嶋昭教授と日中研究交流 *Photocatalyst
  (2007年1月19日付 Science Portal China by JST)

 ネットでは技術漏洩や人材流出を懸念する声が聞こえておりますが、諸々の大
人の事情を踏まえて、個人的には正直「別に、、、(たいしたことない)」思っており
ます。藤嶋先生、ひとまずお疲れ様でした。

 いきなりネガで恐縮ですが、光触媒の不幸は、当初期待されたほどには産業が
大きく育たなかったことにあります。その昔、ナノサイズ酸化チタン粉末について
昭和タイタニウムさんのお招きで製造現場を見せて頂いたことがあるのですが、
出荷量の違いに驚かされました。

 トナーの添加剤等一般用途向けのものはフォークリフトのパレットと同じ幅と高さ
の巨大な四角い袋に入れて山積みされていたのに対し、光触媒用に用意された
酸化チタン粉末はポリの灯油タンクに入れた物が数個、ポツンと倉庫の片隅に寄
せられているだけでした。「(出荷量は) 毎月これくらいのもんです」とのこと。

 一方、セルフクリーニングに代表される一連の光触媒事業についても、粗悪施工
業者の乱立や、効果がはっきりと目に見えないことなどが仇となって信用を大きく
傷つけました。一時期汚れの酷かった中部国際空港の施工(光触媒ガラス)は、
誰の目にも明らかな失敗例です。あるいは今でも時々インチキな「光触媒マスク」
や「光触媒スプレー」等が市場に出回って、消費者庁からたびたび注意喚起されて
いるのはご存じの通り。

光触媒「根拠なし」不服 大正製薬、消費者庁に審査請求 *Photocatalyst
  (2019年10月5日付 日本経済新聞)

「光触媒で分解」は根拠なく違法 *Photocatalyst
  (2019年7月4日付 西日本新聞)

 大手企業と有名大学を中心とした派閥の存在と激しい特許係争についても、この
分野独特のカルチャーだと思います。コミュニティ−を閉鎖的にした分、最終的に
皆が損をしたと思います。その点、色素増感太陽電池では産官学が一体となって、
実用化を目指して皆がお互いに協力し合っていたのとは対照的でした。

「光触媒体の製造法」事件 *Photocatalyst
  (2014年5月29日付 ユニアス国際特許事務所)

 怪しい話はいくら書いても足りないくらい沢山あるのですが、光触媒で抗菌作用
をうたう案件も微妙。紫外線を照射して初めて効果を発揮する二酸化チタン TiO2
ですが、そもそも紫外線を照射したら、光触媒が無くとも大概の菌類は死滅する
わけで、どれだけ正しい評価をしてきたのか疑問です。

 この自己矛盾はその後に標準化が行われた JIS 規格にも当てはまり、光触媒
能力を青色色素メチレンブルーの退色具合で評価するというものですが、メチレン
ブルー自身も紫外線領域に光吸収能力がありますので、光触媒が無くとも時間と
共に分解されてしまいます。

ファインセラミックス−光触媒材料のセルフクリーニング性能試験方法 *Photocatalyst
  第2部:湿式分解性能
  (2014年 JISR1703-2:2014)

 国内標準の JIS まではどうにか文書化できたとしても、(いろんな面で)国際標
準に至らないのは当然だと思います。

 アカデミックも微妙。特許の利害関係が、本来中立であるべき学問にも影響を及
ぼしていたと思います。一例ですが、窒素ドープによる光触媒の可視光化は解釈
が完全に間違っている
と思います。

 即ち、窒素が酸化チタンと化学的に結合して価電子帯準位を押し上げ、バンド狭
窄 (きょうさく) が起きることで着色するというのが通説ですが、そもそもアンモニア
のような還元性気流中に酸化チタンを入れて加熱すればチタンの一部は Ti3+
なって(電子構造が金属的になるせいで)、僅かな還元量でも酸化チタンは強く着
色します。

 実際、自分で確かめたことがありますが、酸化チタン粉末に微量のチタン粒を酸
素のゲッターとして混ぜて真空中で加熱しますと、処理条件に応じて任意のカラ
ーの「窒素ドープ酸化チタン」と全く同じ物を作ることができます。この場合、窒素
はどこにもありませんし、必要ともしません。

 光触媒を学問として正面から向き合い、きちんと研究されてきた先生はいらっし
ゃいます。北大の大谷先生とか、長岡技科大の野坂先生とか、、、いずれも非東
大の先生方です。不本意ながら、研究予算その他も含めて東大ほど光を浴びる
ことは無かった(少なかった)と思います。

 そんなこんなで藤嶋先生、新天地の中国では汚れた空気の浄化に取り組みた
いそうですから、それはそれでアリかなと思います。正直、最初のきっかけである
「本多・藤嶋効果」に則して、ブレずに「光触媒はエネルギー変換技術だ」というメ
ッセージを貫いていれば、今とは大分状況が違っていただろうにと思うと少し残念
であります。


 ふむむ、まだまだ全然書き足りないですね。歳だな。(苦笑)

【2021.9.2 記事の御紹介】

 朝から騒がしいと思ったら、このニュースでしたか。米 Ubiquitous Energy 社が開発
したと称する技術の元論文 (APL, 2011) も拝見しました。

 セルの構成はフタロシアニン色素 ClAlPcをドナー、C60 をアクセプターにした凡庸な
OPV。要約に「透過率 >65% 条件下でのエネルギー変換効率は 1.3%」とありましたが、
これは片側に赤外線反射ミラーを併用した場合(即ち、透過率 0%)の話で、ミラー無し
では 1.0% 以下です。

 透過率を上げていくと効率は更に下がりますので、実用的な光環境下では η=0.6
〜0.7% 程度と予想します。パネルサイズを大きくすれば更に効率は下がり、、、
典型的な投資家詐欺案件だと思うのですが、如何に?


ゼロエネルギー実現に貢献する透明な窓用太陽光発電パネルの実証実験の開始について *OPV
  (2021年9月1日付 ENEOSプレスリリース)

発電する「窓」を実現、透明な太陽光パネルの性能実証をスタート *OPV
  (2021年9月2日付 スマートジャパン)

ユビキタス・エナジーがENEOSホールディングスから戦略的な800万ドルの出資を確保 *OPV
  (2021年3月21日付 businesswire)

 ENEOS のパートナー、何で(同じ横浜の)旭硝子ではなく日本板硝子なんでしょうか???

【2021.9.2 記事の御紹介】

コスト半減、どこでも貼れる新太陽電池 初の量産 *Perovskite
  (2021年9月2日付 日本経済新聞)

再生エネ拡大の切り札、「ペロブスカイト太陽電池」で輝き放つ銘柄群 *Perovskite
  (2021年9月1日付 Kabutan)

 ほんまか?

【2021.8.27 大気中の二酸化炭素濃度について】

 左は気象庁データ (413 ppm, +2 ppm/Year)、右は世界トレンドの 80 年先を行く
近所のスーパー (569 ppm)。
                2021.8.26
----------
太古・現代・未来時代を含めた地球大気中炭酸(CO2)ガス濃度推移の概観 *SDGs
  (2016年12月30日付 千葉の空)
恐竜時代 2.5億年〜6500万年 は、大気中 CO2 ガス濃度が現代の数倍であった
ことが読み取れる。また、プレートテクトニクスが今後も続くと考えられているので
大気中ガスはさらに減少すると考えられ、図を外挿すると、5〜10 億年後には大
気中 CO2 ガス濃度は 100〜50ppm になると想定される。
(後略)

ミランコビッチ・サイクルからは現在地球は寒冷化方向に向かっている
 いろいろ、皆、騙されている。

【2021.8.26 ああ、Facebook】

 職業柄、私のメールアドレスは公開されていますので、あらゆるスパムメールが
届きます。電子メールが始まった今から 30 年ほど前から、ほぼ毎日。インターネ
ット初期の頃は Traceroot を掛ければ発信元が追跡可能で、そのほとんどが中国
からでした(ほんと、迷惑)。

 内容は「請求書です」「送金しろ」というダイレクトなものから、「アカウントが更新
できません」系や、研究に関連するものだと「無料で論文投稿ができます」など色々。
*ハゲタカジャーナルについてはこちらを参照 

 最近はオレオレ詐欺のように巧妙化していて「内田様の***の文献を拝読して
大変感銘を受けました。つきましてはぜひ論文投稿を」と、如何にもうまく自尊心を
くすぐり、業績に飢えた研究者の弱みにつけ込むようなものだったりしますが、肝心
の雑誌が専門とはほど遠い「腫瘍学のクリニック」だったりとか、もう無茶苦茶。基
本的に、グレーな内容は迷うこと無くゴミ箱へ移動します。

 ところで今日はその話ではなくて Facebook。久しぶりに判断に迷いました。身に覚
えの無い Sultan Ahmed Al Jaber 氏から「友達リクエスト」が来ました。Wiki で調べる
限り、この名前の人物は実在し、アラブ首長国連邦の国務大臣です。

 FB にはわざわざ「OFFICIAL FACEBOOK ACCOUNT」を明記しています、が、何か
がおかしい。フォロワーは 2,405 人とまずまず妥当な数ですが、友達は非公開。そし
て投稿がほとんどありません。

 意外に思われるかもしれませんが、産油国は再エネや太陽光発電に非常に大きな
関心を持っています。なぜなら、いずれ尽きるかもしれない石油を二束三文で今売る
よりも、できるだけ温存して将来 10 倍・100 倍で売った方が得策だからです。

 実際、過去にはサウジアラビアの石油大臣が自家用ジェット機で成田まで乗り付け、
日本の外務省をお供に連れ立って先端研まで来られたことがあります。当時は色素
増感太陽電池が最先端技術であり、KAUST 設立への参加協力を要請されました。
*サウジアラビア、アリ・ヌアイミ石油相御一行様 2008.5.12
 あの時もし私が売られていたら? 間違い無く今とは大分違う人生を歩んでいたと
思います。既にご存じ or 行かれた方もいらっしゃるかと思いますが、雇われた研究
スタッフには新築の一軒家が与えられ、研究費は自分の給料も含めて 10億円/3年
とか、破格の提案だったと記憶しております。

 話を戻しますが Facebook。これまでの経験上、頭を使うまでもなく本件はおかしい
と思います。ですが、逆にもしこれが詐欺ページだとすれば、それはそれで問題です。
なぜなら、これを日本に例えるならば、本人に成りすまして「首相官邸 Facebook」
といったものを勝手に開設していることになるからです。

 私の知る範囲、名前にスルタン (Sultan) が付く人は王位継承者ですから、無碍に
お友達リクエストを拒否して、万一本当に御本人だったら気まずい思いをします。
この厄介なリクエスト、私だけでしょうか?
トホホ

 最後はこれを見て(同じ名前です)、Fake だと確信致しました。まぁ、そうですよね。

【2021.8.25 記事の御紹介】

IoT機器用メンテナンスフリー電源の体験ができる評価サンプルの提供を開始 *DSC
  (2021年8月23日付 Fujikura ニュースリリース)

フジクラと日本ガイシ、メンテナンスフリー電源開発 *DSC
  色素増感太陽電池を使用
  (2021年8月24日付 環境ビジネスオンライン)

・出力電圧: DC 3 V
・外形寸法: 44 x 85 mm
・板厚: 4.5 mm
・蓄電容量: 100 mWh (27 mAh)
・最大動作点電力: 165 μW (白色LED 200lx)

 基板上のチップ型セラミックス二次電池「EnerCera(エナセラ)」EC382704P-C の詳細はこちら

【2021.8.25 動画の御紹介】

 ペロブスカイト太陽電池の I-V 曲線におけるヒステリシスの解明にはキャパシタ
ンスの理解が欠かせないわけですが、非常に良く出来た動画がつい先日公開され
たので御紹介致します。
■コンデンサの仕組みについて解説 *Perovskite
  (2021年8月21日付 YouTube by イチケン)
 

 コンデンサ(=キャパシタ)を 2 個並列に繋ぐと値は 2 倍になり、2 個直列に繋ぐ
と値は 1/2 になることは物理の公式として覚えていたのですが、前者は面積を 2
倍にしたことに相当し、後者は誘電体の厚み(=電極間距離)を 2 倍にしたことに
なるということが感覚的に理解できて、今更ながら「なるほど」思った次第。

*当たり前でしたかね? 

 ハエトリグサネタもお勧めです。(←某先端研の研究よりも進んでいるかも)

【2021.8.19 記事の御紹介】

 以下は中国広州市の中山 (ちゅうざん) 大学からの報告です。原文はこちら
結果は特に意外性無いのですが、こんな本当の話、公表しても良かったのでしょ
うか?
*逮捕されないことを願います。
 
最も温室効果ガスを排出している“都市”ランキング。 *SDGs
  ワースト25都市のうち23は「あの国」。日本は?
  (2021年8月19日付 FINDERS)

 温室効果ガス排出量、ワースト10都市。7位のモスクワを除いて 10 位以内
全て中国です。*東京は17位

1位 中国・邯鄲 (はんだん)
2位 中国・上海
3位 中国・蘇州
4位 中国・大連
5位 中国・北京
6位 中国・天津
7位 ロシア・モスクワ
8位 中国・武漢
9位 中国・青島
10位 中国・重慶

  グレタさんに見せてあげたい。

【2021.8.18 記事の御紹介】

 シャープから、ほぼ1年半振りの新製品です。予想、多結晶シリコン? 効率を
若干落としてでも意匠性を優先させたのは、今までの日本のメーカーには無い
判断だと思います。
  *こっちは2014年製 (単結晶Si)
住宅用太陽電池モジュール「BLACKSOLAR ZERO」4機種を発売 *c-Si
  (2021年8月20日付 SHARPニュースリリース)

シャープ、住宅用太陽電池モジュールのフラッグシップモデル「BLACKSOLAR ZERO」シリーズを発売 *c-Si
  (2021年8月20日付 日本経済新聞)

シャープ、黒で統一した太陽電池モジュール。発電高効率アップ *c-Si
  (2021年8月20日付 家電Watch)

  超久しぶりのシャープ太陽電池。(って、どこが製造?)

【2021.8.18 記事の御紹介】

      
フレキシブル環境発電デバイス *OPV
  (2021年8月18日付 ホーム>技術について>リコーのテクノロジー)

リコーと九州大学が共同開発した *OPV
  薄型・軽量・フィルム形状の有機薄膜太陽電池(OPV)
  (2021年8月18日付 九州大学 NEWS>お知らせ)

リコー、曲がる太陽電池フィルム開発。充電レスヘッドフォン実現 *OPV
  (2021年8月18日付 ImpressWatch)

  超久しぶりの有機薄膜太陽電池。

【2021.8.17 記事の御紹介】

関西学院大などが有機太陽電池の動作機構を解明、 *DSC/OPV/Perovskite
  光電変換性能の向上に道筋
  (2021年8月17日付 マイナビニュース)

  よう分からん。*私の勉強不足です

【2021.8.17 ああ、アフガニスタン】

太陽光発電によってヘロインが爆発的に増加した理由 *c-Si
  (2020年8月1日付 BBC)

What the heroin industry can teach us about solar power *c-Si
  (ヘロイン業界が太陽光発電について教えてくれること)
  (2020年7月27日付 BBC)

太陽光発電で麻薬原料の収穫率向上 アフガン過去最大に *c-Si

------------
1分でわかるアフガニスタンの歴史
  (2021年8月18日付 はてな匿名ダイアリー)
 
 以下は太陽電池と関係が薄いのでコメントしようか迷ったのですが一応。優しい
(←誰に?)日本のマスコミは報道することは無いでしょうが、昨日から現地の画
像や動画が沢山アップされています。 *一番右は1970年代、タリバンの指導者らとビンラー
ディン(後列左から2番目)が軍事訓練のために中国にやってきた時のもの。


 国外脱出を求める人々が必死に飛行機にしがみついた挙げ句、掴まりきれなくて
空から人が落ちてくる様子(即死です)や、タリバンが一般家庭に押し入って女子を
さらっていく様子、商店街ではタリバンが女性の絵を塗り潰す様子などなど、阿鼻
叫喚。 *個性的な踊りで勝利を祝うタリバンの宴 (グロ注意)

 でも、一番心が痛んだのは 12 歳の女の子が命を賭して自分が連れ去られる様
子?を配信した動画。自分の人生が(人として)終わったこと、これから家族と離れ
てタリバンの性奴隷となることを涙ながらに訴えていました。昨夜遅くにアップされ
たのでそのままにしたのですが、今朝見たら削除されていました。
保存しておくべきだった...
----------
、、、見つけてしまいました。自分が見た時は別の角度(車の外から)だったように
思うのですが、恐らく同じ人です。最初の投稿ではないと思いますが、それに近い
書き込みと解説・コメントはここここにあります。
*要Twitterアカウント

 「報復しない」はずのタリバンは昨日ブルカを着用しない女性を1人殺害し、今日
は今日で公開処刑を行っています。
(2021.8.19)

 タリバンはドイツ国営放送 DW (Deutsche Welle) の記者の家族一人を殺害、もう
一人に重傷を負わせました。
(2021.8.20)

 タリバン、人気歌手を殺害…「イスラムでは音楽は禁止」。 (2021.8.30)

  あの国?はもちろん支援致します。手放しで賛同する立憲の議員と、それを後押しする共産党の図。
吐き気がしますね。

【2021.8.13 記事の御紹介】

  原文はこちら。よくよく探したら、というより偶然見つけたのですが、1 年前にも別な
記事が出ていたのですね。
リュドミラ・コジョカル:私はモルドバのメッセージで投票に行きます、 *DSC/Perovskite
  私たちはあなたを愛しています、そして私たちはあなたと一緒です!
  (2020年11月14日付 Radio Europa Libera Moldova)

  左はスリランカの会議 (Solar Asia 2018) での写真ですね。

【2021.8.12 続82・ウイルス考】

 公平を期して、(一応)中国サイドの主張も御紹介致します。

米フォート・デトリックと731部隊との汚い取引--人民網日本 原文 *COVID-19
  (2021年6月5日付 人民網日本語版)

■コロナウイルスの陰謀-COVID-19はアメリカから来ましたか? 英語版 *COVID-19
  (2020年3月17日付 YouTube by NathanRich)
 

武漢研究所からのコロナ流出説再燃、中国「米国の陰謀論」 *COVID-19
  (2021年5月27日付 AFP)

新型コロナ「アメリカ起源説」「中国生物兵器説」は両方デマ。 *COVID-19
  (2020年4月6日付 BUSINESS INSIDER)

「コロナは米国起源」説、背後にカナダ人作者 *COVID-19
  (2020年3月27日付 THE WALL STREET JOURNAL)

「米軍ウイルス持ち込み」の根拠は?新型コロナウイルス感染源めぐる米中舌戦 *COVID-19
  (2020年3月26日付 BUSINESS INSIDER)

 まるで、車で人を撥ねておきながら被害者に向かって「(おまえのせいだ)金を
出せ」言うのと同じくらいに意味不明・理不尽で説得力の無い話ですが、共産党
の中ではこれが正しいことになっている模様。

 しかも「731部隊と深い関係がある」などと、暗に日本にも責任があるかの如く、
関与を匂わせる卑劣ぶり。口論になったら「たとえ嘘や出任せでも、とにかく大声
を張り上げて相手を威嚇し、屈服させた方が勝ち」
を地で行く、ダメな中国の全て
が凝縮されています。


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中国の記者が捏造?SNSに「スイスの生物学者」 関係者「あってはならないことだが…」 *COVID-19
  (2021年8月18日付 西日本新聞)

新型コロナの起源論争で、中国を擁護していたスイス人学者が謎の「消失」 *COVID-19
  (2021年8月17日付 Newsweek)

スイス、中国偽ニュースに異例の批判 架空の学者引用 *COVID-19
  (2021年8月12日付 産経新聞)

コロナ起源調査巡り「誤報」騒ぎ 中国メディアが引用 *COVID-19
  (2021年8月11日付 日本経済新聞)

 これじゃぁ、世界中から嫌われますよね。

【2021.8.11 続81・ウイルス考】

「史上最大の隠蔽だ」 米議員報告書が示す武漢研究所流出の *COVID-19
  “圧倒的多数の証拠”とその本当のところ
  (2021年8月9日付 Yahoo!ニュース)

「史上最大の隠蔽だ」 米議員報告書が示す武漢研究所流出の *COVID-19
  “圧倒的多数の証拠”とその本当のところ
  (2021年8月9日付 Yahoo!ニュース)

 上の著者はバリバリの反政府系?フリーライターですが、記事はいたってマトモ
です。

 この仮説でいくと 2019年10月には市中感染が広がり、11 月半ばに武漢を訪問し
て 6 日間滞在していた私はコロナウイルスに触れていた可能性があるわけですが、
当時の日記を見る限り体調に変化はなく、恐らく感染には至らなかったのだと思い
ます。
 ↓朝昼晩、こんな調子 (楽しかったけど ^^;)。
米共和党員 武漢ウイルス研究所から新型コロナウイルスが流出したとの報告書を発表 *COVID-19
  (2021年8月2日付 スプートニク/Russia)

昨年10月時点で新型コロナ感染か 仏の五輪メダリストが衝撃告白「感染していたと思う」 *COVID-19
  (2020年5月7日付 THE ANSWER)

  直ぐにバレる嘘をつく中国国営メディアと、これを否定するスイスの公式アナウンス(原文)

【2021.8.10 記事の御紹介】

  原文はこちら。モルドバを代表するスーパー・サイエンティストですが、現在は蓄電
型ペロブスカイト太陽電池に注力しています。
ココナッツは再生可能エネルギーと何の関係がありますか? *DSC/Perovskite
  モルドバの研究者は、太陽電池の環境に優しいソリューションを探しています
  (2021年8月9日付 Moldova.org)

N.M. Keppetipola, M. Dissanayake, P. Dissanayake, B. Karunarathne, M.A. Dourges, D. Talaga, L. Servant,
C. Olivier, T. Toupance, S. Uchida, K. Tennakone, G.R.A. Kumara, L. Cojocaru
"Graphite-Type Activated Carbon from Coconut Shell: a Natural Source for Eco-friendly Non-volatile Storage Devices."
RSC Advances, 11, 2854-2865 (2021). DOI:
10.1039/D0RA09182K

N.M. Keppetipola, C. Olivier, T. Toupance, L. Cojocaru
"Biomass-derived carbon electrodes for supercapacitors and hybrid solar cells: towards sustainable photo-supercapacitors."
Sustainable Energy & Fuels (2021). DOI:
10.1039/D0RA09182K

  懐かしいね。

【2021.8.9 記事の御紹介】

あらゆる産業で活用される資源「ヨウ素」の世界的産地が日本に!? *DSC/Perovskite
  /誰かに話したくなる地球の雑学
  (2021年8月9日付 レタスクラブ)

  なぜにレタスクラブ?(苦笑)

【2021.8.8 ああ、オリンピック】

  立憲の議員が Twitter でアンケートを取ったらオリンピックの支持率が 89% も出て
しまい、都合が悪くて直ぐに削除してしまいました。まぁ、無事に終わって何よりです。
次は 3 年後にフランスですね。
  冬の北京オリンピックはいろいろ、荒れると予想。そもそも検閲によるブロックでインターネットが使い物にならないし。

【2021.8.1 記事の御紹介】

  世界で最も歴史のある3大ソーラーカーレースの1つが遂に今年ををもって終了
します。今でこそ珍しくなくなった、電気で走る自動車。初めてレース場で目にした時
の感動は今でも覚えています。13年前の夏 (2008.7.28, ワールド・ソーラーカー・ラリー/大潟村にて)

 5×2m フルサイズのコックローチスタイル (ごきぶり型) の車体が「コーーーっ!」
とモーター音を立ててかっ飛んでいく様は、まさしく未来を予感させるものがありまし
た。
【ソーラーカーレース鈴鹿】ラスト鈴鹿はオリンピアクラスのRED ZONEが5連覇達成 *c-Si
  エンジョイクラスは松工が初優勝
  (2021年8月1日付 Respnse)

  長らく会場を提供してくださった HONDA に感謝しますと共に、運営に当たった関係者の皆様、今まで
大変お疲れ様でした。

【2021.7.31 ああ、オリンピック】

  この難しい局面での開催に対して、日本の方々への感謝のメッセージです。
  選手村 Dining
  いいね!

【2021.7.29 記事の御紹介】

「ペロブスカイト太陽電池」関連銘柄を解説!“次世代型 太陽電池”の中でも *Perovskite
  「軽量・柔軟・低コスト」で将来有望なペロブスカイト太陽電池の開発を進める企業に注目!
  (2021年7月29日付 ZAi ONLINE)

  ホンマか?(苦笑)

【2021.7.29 記事の御紹介】

 下記ページのずっと下の方、大気中光電子分光装置 AC−3 の使い勝手に関す
る紹介記事です。


脱炭素社会実現の切り札"ペロブスカイト太陽電池"の実用化に挑む! *AC-3
  (2021年7月26日付 理研計器株式会社 お客様の声)

  冒頭で内田先生が SGDs を熱く語ります。てゆうか、太り過ぎ。ヒー

【2021.7.26 記事の御紹介】

IIJ、熱中症リスクを計測するIoTセンサー、 *DSC
  LoRaWANで建設現場など広い場所でも利用可能
  (2021年7月26日付 impress)

  久しぶりの色素増感太陽電池です。

【2021.7.24 ああ、沖縄】

 久しぶりの飛行機。沖縄限定のイベントに参加すべく、ひと月前から準備していた
わけですが、直前に現地のコロナ対応が変わり延期になった模様。

 という事情を知らず、気づいたのが座席に腰を降ろしてから。離陸前の飛行機が
滑走路に向かう途中で嫌な予感がして、Twitter を見たら「あーーーっ!(手遅れ)」

 東京は晴れていましたが、沖縄は台風のさなかだったため、空港のベンチでひた
すら時間を潰して帰って参りました。
トホホ
  大枚はたいて乗ったプレミアムクラスの機内食はかなり本格的でした。いやいや、そういう話ではなくて... orz

【2021.7.21 記事の御紹介】

「エネルギー基本計画」再生可能エネルギー割合36〜38%に *Perovskite
  (2021年7月21日付 NHK)

  太陽光発電は更にその 6〜7% 分ですね。

【2021.7.20 記事の御紹介】

ペクセル、ペロブスカイト膜の自動塗布で小型ロボ
 太陽電池の変換効率15%超
*Perovskite
  (2021年7月20日付 日刊工業新聞)
 

  ウチは手作業 (半自動) で 22% 超出るのですが...

【2021.7.19 記事の御紹介】

出力375Wの住宅向け太陽電池、サンテックが新発売 *c-Si
  (2021年7月19日付 スマートジャパン)

  カナディアン・ソーラーも名前と違って中国メーカーなんですよね。紛らわしい。

【2021.7.19 HPの御紹介】

知彼知己 search (JCR2020)

 日本以外の多くの国、とりわけ中国と韓国では良くも悪くも投稿雑誌の「スコア」が
研究人生を左右するくらい大きな指標とされるわけですが、韓国で重宝されている
インパクトファクター (Impact Factor; IF) ランキングのHPを教えて頂いたので、御
紹介致します。

 私が昨年共著者として論文に名を連ねさせて頂いたジュール (Joule) に至っては
41.248 ポイントと、驚愕の数値を得ております。その割に、個人的に御利益は今の
ところ「全く無い」ですけど。ha ha


  「知彼知己、百戦不殆(彼(かれ)を知り、己(おのれ)を知らば、百戦(ひゃくせん)殆(あやう)からず )」by 孫子

【2021.7.13 続80・ウイルス考】

 以前は政府からも詳細が公開されていましたが、野党を中心とした反ワクチン活動
の標的にされてしまったためか、今は非公開となっています。*党首筆頭にアタオカです 

 以下は(末期癌であろうと老衰であろうと)理由を問わず、ワクチン接種後に死亡し
た 355 名の追跡調査結果です。

ワクチン接種後350人超が死亡!「死亡例リスト」にみるリスク要素は? *COVID-19
  (2021年7月5日付 女性セブン)

  何(いずれ)にせよ、ご愁傷様です。 *続きの550人リストの分析結果はこちら

【2021.7.13 記事の御紹介】

 一見して太陽電池と関係無さそうな下の記事、実際には欧州でも同様の事件が起
きています。即ち、日本の某社がPVパネル輸出を始めてしばらく経った頃、予想を
超えた激しい劣化が問題に。

 よくよく調べますと、広大な農地の跡地に置いた太陽電池パネルが家畜の糞尿から
放出されたアンモニアガスで腐食したという話。


信号機倒壊の原因は “犬の尿” 県警科捜研調査 三重 鈴鹿 *a-Si
  (2021年7月13日付 NHK)

  大分昔に KNK 社の元ソーラー事業部長様から教えて頂きました(感謝です!)。

【2021.7.12 記事の御紹介】

 静岡の土砂災害が起きる前から、ここ最近一部のネットでは猛烈な太陽光発電バ
ッシングが起きています。何か裏でもあるんでしょうか? 例えばこんな感じ

 それともう一つ。誤解と言いますか、相変わらず「太陽光発電は天候に左右されて
不安定な(云々)」調の勘違いが多く見受けられます。

 問題の本質は電気を有効に貯めるのが難しいことにあり、発電する側にはありま
せん。即ち、太陽から降り注ぐエネルギーは地球の寿命より遙かに長く続き、政治に
も経済にも左右されないという意味で大変安定したエネルギー供給源であります。

 繰り返しになりますが、太陽光発電は数ある方式の中で最も安定な発電手段で
ある
ことを念押ししたいと思います。 

*作り過ぎて余った電力は、今は原発が休止して使われていない揚水発電を活用すべきです。

発電コスト、最安は原発から太陽光に 経産省が試算発表 *c-Si
  (2021年7月12日付 朝日新聞)

原発の発電コスト上昇、太陽光などより高く コスト優位性揺らぐ *c-Si
  (2021年7月12日付 毎日新聞)

  出力調整ができない原子力発電は、太陽電池以上に扱いが厄介な発電方式と言えます。

【2021.6.25 続79・ウイルス考】

 以下は最近のワクチン効果に関するニュース、自分のメモ用。
How effective are coronavirus vaccines against the Delta variant? *COVID-19
  (デルタ変異体に対するコロナウイルスワクチンはどのくらい効果的か? )
  (2021年7月9日付 The Financial Times)

中国シノファーム製ワクチン、高齢者の半数が抗体反応ゼロ *COVID-19
  (2021年7月26日付 Newsweek)

「有効性は50%」中国が"効かないワクチン"を世界にばらまき続ける本当の狙い *COVID-19
  (2021年7月25日付 PRESIDENT Online)

中国シノバック製ワクチン 抗体価が40日毎に半減 タイ国立大学が共同研究 *COVID-19
  (2021年7月13日付 バンコク週報)

  こっちのニュースは笑える。:)

【2021.7.8 ああ、オリンピック2】

「五輪中止」を訴える朝日新聞 スポンサーは継続、高校野球はOKの支離滅裂 *Olympic
  (2021年7月8日付 日刊サイゾー)

  こういうのもある

【2021.7.2 記事の御紹介】

ペロブスカイト太陽光電池、実用化へ数社が名乗り *c-Si
  (2021年6月27日付 MIT Tech Review)

  ジョセフ・べリー@NREL です。 (ISOS-11, 蘇州にて)

【2021.6.28 記事の御紹介】

全国で公害化する太陽光発電 出現した黒い山、田んぼは埋まった *c-Si
  (2021年6月27日付 毎日新聞)

  ここ最近、太陽光発電バッシングが激しいです。

【2021.6.28 記事の御紹介】

 「マラリア薬は人騒がせですが、たまたま passivation の効果を発見しました。」(本人談)

フィルム型太陽電池、抗マラリア薬で改良 *Perovskite
  桐蔭横浜大が変換効率21%超
  (2021年6月28日付 日刊工業新聞)
 

  まぁ、、、ネタですよね。 :)

【2021.6.25 続78・ウイルス考】

 欧州対外行動庁(EEAS)が「デマは中国やロシアから」明言しています。

ワクチンデマについて *COVID-19
  (2021年6月24日付 ごまめの歯ぎしり/衆議院議員 河野太郎公式サイト)

 加えて朝日新聞(これもアカ系)。ここで解説するのもどうかと思っていたのですが、
過去にもワクチンについて看過できない記事が出ていましたので、反論(というより
検証記事)を御紹介致します。

 要点から先に申しますと、子宮頸(けい)がんワクチンの副反応については、朝日
新聞が捏造に近い“煽り報道”を大々的に繰り広げたお陰で接種率が 70%→0.6%
まで下がり、今では毎年3千人もの女性が(ワクチンで救えるはずの!)命を落とし
ています。

この事件のきっかけは、神経症状で困っている女性患者がいたこと。そして、
彼女がHPVワクチンを打った経験があったこと。それを見て、誰かが「ワクチ
ンが悪い」と言い出した。
(後略)

HPVワクチン騒動は朝日新聞が作った「冤罪」か  
  (2015年12月16日付 旧東京大学医科学研究所)

HPVワクチンへの誤解を解きたい、子宮頸がんの犠牲者を減らしたい──専門医の訴え  
  (2021年6月1日付 WEZZY)

  捏造「慰安婦」記事以上に罪深い新聞だと思います。来月から値上げするそうですが、こんなもん、購読
する人いるんでしょうか?


【2021.6.24 論文の御紹介】

 ペロブスカイト太陽電池の高効率化に欠かせないレーザー加工技術に関する総説です。
Laser Processing Methods for Perovskite Solar Cells and Modules *Perovskite
  (ペロブスカイト太陽電池およびモジュールのレーザー加工方法)
  (2021年6月23日付 Advanced Enegy Materials)
  Keith G. Brooks, Mohammad Khaja Nazeeruddin
  Adv. Energy Mater., (2021). DOI: 10.1002/aenm.202101149

  P1, P2, P3 をどこまで狭めるかが鍵になるわけですが、本研究も装置コスト次第で結果に大きな差が出つつあります。

【2021.6.23 TVインタビューのお知らせ】

 朝7時40分ごろから数分程度放送予定です(by 宮坂先生)

SDGsな未来へ・ここスゴッ!発明>世界の電力変える街ナカ発電 *Perovskite
  (2021年6月24日付 TBS-TV番組 「あさチャン」)

「薄さがすごい!」夏目三久も驚く超薄型太陽電池 世界の電力事情を変えるか! *Perovskite
  (2021年6月24日付 J-CAST テレビウォッチ)

  録画された方がいましたら、後でお教え下さい。

【2021.6.16 ああ、オリンピック】

(社説)夏の東京五輪 中止の決断を首相に求める *Olympic
  (2021年5月21日付 朝日新聞デジタル)

(五輪はスポーツの側から「やめよう」と発信しよう *Olympic
  (2021年6月13日付 朝日新聞デジタル)

 ↓↓↓そして今日↓↓↓

2021年7月に開幕する東京五輪のニュース速報や日程・競技・ *Olympic
  観戦チケット情報などをチェックして日本代表を応援しよう!
 
  (2021年6月16日付 朝日新聞デジタル)

  安定の朝日、基地外新聞。夏の高校野球も当然反対するんですよね?

【2021.6.15 ああ、ヒステリシス2】

 折角なのでもう一つ、ヒステリシスに関連した論文を御紹介致します。I-V 測定を
行うと、ほとんどの場合 Jsc→Voc (forward scan) より Voc→Jsc (reverse scan) で
測定した曲線の方が上に来るわけですが(*前者は過小評価、後者は過大評価な
のでどちらも正しい効率は求められません)
、論文を良く注意して見ていますと、希
に逆転するケースがあります。

 その何れもが「逆構造型」のペロブスカイト太陽電池であります。ヒステリシスの
度合いはいずれも小さく、普通の人は恐らく気に止めない現象でありますが、我々
はこの部分に注目して解析を進めました。

 結論から言いますと、違いは「逆構造型」の場合、金属 Al(Ca) と半導体 PCBM
の接触界面が形成されます
。順方向の場合は有機分子のホールコンダクタが金
と接触する部分に相当しますので、繰り返しになりますが、この金属/半導体界面
は逆構造型特有ということになります。案の定、素材のバンドギャップに関わるエ
ネルギー準位を並べますと PCBM/Al(Ca) 界面で僅かな不整合が生じており、こ
の部分でショットキー接合が出来ていることが窺えます。

 という知見を元に、ショットキーバリアダイオード SBD を入れた等価回路を提案し
たのがこちら。SBD は更にキャパシタンスやインダクタンスを用いた等価回路で表
すことができますので、題目にも「〜インダクタンスを用いた等価回路モデル」と入
れて論文発表しました。無論、ここでは逆転した I-V 曲線も綺麗に再現することが
できています。

 で、その後何が起きたかと言いますと、「完全無視」であります。主に欧州のグル
ープがインダクタンスをネガティブ・キャパシタンスと呼び変えて、あたかも彼らが最
初に発見したかの如く発表しているわけですが、彼らの主張をよく見ると我々のコン
セプトと同じインダクタが使われています。

 昨年も iScience 誌にて論文が出されていましたが、我々の論文を引用することは
ありませんでした。だって、「ネガティブ・キャパシタンス(←何じゃそりゃ?)」の論文
なんですもの。 :(
  vs  
Uchida (2015)
Santiago (2017)
L. Cojocaru, S. Uchida, P.V.V. Jayaweera, S. Kaneko, Y. Toyoshima, J. Nakazaki,
T. Kubo and H. Segawa
  "Simulation of current-voltage curves for inverted planar structure perovskite
  solar cells using equivalent circuit model with inductance ."
  Applied Physics Express, 10, 025701 (2017). DOI: 10.7567/APEX.10.025701
                   vs
F. Fabregat-Santiago et. al.
  "Deleterious Effect of Negative Capacitance on the Performance of Halide
  Perovskite Solar Cells conducting devices."
  ACS Energy Lett., 2(9), 2007-2013 (2017). DOI: 10.1021/acsenergylett.7b00542

  オマケ画像。我々、物理的にペロブスカイト太陽電池を模した実デバイスでもヒステリシスを確認しています。

【2021.6.14 ああ、ヒステリシス】

 今更... (どうでも良い)話なので放置しようかと思ったのですが、たまたま目にした
ので御紹介致します。今から 6 年前の 2015/9/29、スイスの EPFL でペロブスカイ
ト太陽電池の国際会議 PSCO-2015 がありました。この時、我々はペロブスカイト
特有のヒステリシスの主要因が「キャパシタンス」にあることを既に突き止めており
ました。

 しかしながら論文がまだ完成しておらず、最終的に会議から戻った翌週の 2015
/10/7 に Chem.Lett. 誌へ投稿したわけですが、等価回路的にヒステリシス現象を
説明できた事実だけでも公表したかったため、学会発表の場では真似されないよう、
敢えてトランジスター FET を用いたダミーモデル (嘘モデル?) を例として紹介しま
した。←これがまた良く出来てるんだな :)

 で、何が起きたかと言いますと、翌月には別な研究グループがトランジスタを用い
た丸パクりの学会発表をしているのを見つけて(←不確かな記憶で済みません)呆
れたわけですが、2019 年にもやはり(同じグループでしょうか?)トランジスターを用
いた等価回路が論文として出されておりました。

 モデルの提案・思考実験という意味では別に悪いことではありませんが、これが
もし本当に正しいのであれば、今なら回路シミュレータを用いて実際に I-V 曲線を
描かせることができる訳で、当然実験データと合わないことは我々経験済みです。

正解はこちら
  vs  
Uchida, dummy model (2015)
Moia (2019)
L. Cojocaru, S. Uchida, P.V.V. Jayaweera, S. Kaneko, J. Nakazaki, T. Kubo and H. Segawa
  "Origin of the Hysteresis in I-V Curves for Planar Structure Perovskite Solar Cells
  Rationalized with a Surface Boundary Induced Capacitance Model."
  Chemistry Letters, 44(12), 1750-1752 (2015). DOI: 10.1246/cl.150933
                   vs
Davide Moia et. al.
  "Ionic-to-electronic current amplification in hybrid perovskite solar cells: ionically
  gated transistor-interface circuit model explains hysteresis and impedance of mixed
  conducting devices."
  Energy Environ. Sci., 2019,12, 1296-1308 (2019). DOI: 10.1039/C8EE02362J

  欧州は、お隣の国とは違った別のいやらしさがあります。競争激しいですからね。

【2021.6.11 記事の御紹介】

次世代太陽電池材料 ペロブスカイト半導体中の「電子の重さ」の評価に成功 *Perovskite
  〜太陽電池やLED応用へ向けてさらなる期待〜
  (2021年6月11日付 PRTIMES)

  Good job!

【2021.6.11 記事の御紹介】

 Saule Technologies 社(ポーランド)から、インクジェット方式によるペロブスカイト
太陽電池です。次は恐らく日本でも新工場を建設するとのこと。
*YouTube 動画が新調されています
Polish firm opens cutting-edge solar energy plant *Perovskite
  (ポーランドの会社が最先端の太陽エネルギープラントを開設) 翻訳
  (2021年5月21日付 FRANCE24)

  久しぶりに見たらスケールアップしていて驚きました。

【2021.6.10 動画の御紹介】

 瀬川先生が再エネと技術のベストミックスについて熱く語ります。最初の動画(第1
部)は 46:50 からどうぞ。

 ちなみに2本目の動画、小泉大臣のメッセージは練習無し・原稿無しのぶっつけ本
番の収録だったそうです。ネットでは発言の1部を切り取って「おかしな人」扱いにな
っていますが、思想はさておき、これだけ雄弁に語れる政治家はプロだと思います。
  (2021年2月26日付 YouTube)   (2021年2月26日付 YouTube)
■JP【エネルギー転換と日本の対応】第1部:PJメンバー報告 (46:50)  
■JP【エネルギー転換と日本の対応】第2部:小泉環境大臣ビデオメッセージ  

  本当は陰で一生懸命練習していたんでしょうか? プロですね〜

【2021.6.9 記事の御紹介】

「SDGsの“夢”に敗れて…」 地検特捜に狙われたテクノシステム事件の「全貌」 *SDGs
  (2021年6月8日付 講談社)

  そもそも、SDGs(の活動)自身が胡散臭いと思う私。*脱炭素/再エネ導入には賛同致します

【2021.6.8 続77・ウイルス考】

 Newsweek と言えば媚中の米左翼系(リベラル=米民主党系)雑誌の代表です
が、記事は至って中立だと思います。同じ日に 2 本、投稿がありました。日本語版
なので楽に読めると思います。


武漢研究所は長年、危険なコロナウイルスの機能獲得実験を行っていた
  (2021年6月4日付 Newsweek)

「研究所流出説」を甦らせた素人ネット調査団、新型コロナの始祖ウイルスを「発見」!
  (2021年6月4日付 Newsweek)

 オマケでもう一つ。「ウイルスのスパイクに正電荷のアミノ酸が4つ並ぶという自然
界には存在しない構成が見つかった」

*680-683 番目の配列 SPRR (セリン-プロリン-アルギニン-アルギニン) のことですね DOI: 10.1186/s13073-020-00763-0

中国シノファーム製ワクチンの有効性「78.1%」がハッタリだった可能性
  (2021年6月9日付 現代ビジネス)

  知ってた。

【2021.6.5 月山!】

 6 月、と言えばスキー!? 写真では綺麗さが伝わりきらず残念ですが、青い空と白い
雪、新緑の緑に澄んだ空気は最高でした。この時期、月山には近隣の仙台や東京
方面は無論のこと、関西や果ては九州からも「あたおか(頭がおかしい)」なスキー
ヤーが集まります。
 下はサービスショット、山頂からの眺めです。斜面がきついので普段は登らないの
ですが、死ぬ気で這い上りました。10,000 kcal ほど消費したと思います。
     
  続きは来週? *今日は誕生日ですよ>私 (56)

【2021.6.4 記事の御紹介】

 従来の酸素 O2 gas の拡散に頼るドーピングに代わり UV 照射下で CO2 を事前
にバブリングすることで炭酸リチウムの沈殿を促し、従来のドーピング方法と比べ
て約 3 倍の導電率を持つ HTL を達成したという内容で武漢大学からの発表。

材料化学:正孔輸送材料用のドーピング処理を簡単に *Perovskite
  (2021年6月3日付 Nature Asia)

  我々、過去にはオートクレーブを使って酸素加圧の影響を調べたことがあるのですが、効率に対しては
あまり効果が見られませんでした。

【2021.6.1 続76・ウイルス考】

「コロナウイルスは武漢研究所で人工的に変造された」英研究者らが法医学的学術論文発表へ
  (2021年5月31日付 FNNプライムオンライン)

新型コロナ「研究所流出説」容認へ、フェイスブックが方針転換
  (2021年5月28日付 AFP)

Former MI6 director says coronavirus is an ‘accident’ from a Chinese lab
  (2020年6月4日付 BGR)

 数日前から今回の新型コロナウイルスは「武漢研究所で人工的に変造された」説
が再燃しています。政治的な主張を含むので、ニュースをそのまま鵜呑みには出来
ないのですが、個人的には:

 (1) 中国に1つしかない P4 施設 (2015年設立) が武漢にあって、同じ場所でコロナ
   が流行したこと
 (2) 武漢ウイルス研究所では、遺伝子的に近縁のコウモリ由来のウイルスを積極
   的に集めていたこと *キクガシラコウモリは武漢に生息せず、別の場所から集めています
 (3) かつ、ここの研究所長である石正麗(Shi Zhengli)氏が学会発表で遺伝子操作
   によりヒト細胞へウイルス感染させることに成功した旨を報告をしていること
 (4) 過去には (2004年) 研究室から SARS ウイルスを漏洩させたことがあること
   (2004年7月1日付 国立感染症研究所/日本) *原文はWHO英文、他 CDC, Nature にも関連文献があります。

などから、偶然(→武漢)が多すぎると感じておりますが如何でしょうか?

 というタイミングで論文が1つ、きちんと査読を経た上で報告されていたので御紹
介致します。問題の論文はノルウェーと英国の研究チームによるもので基本的に
ワクチン開発に成功した秘訣を述べたものですが、遺伝子解析の結果、主要な要
素が「挿入」され、自然に進化していない可能性があることを示唆する「新しいコロ
ナウイルスの遺伝子配列の手がかりを発見した」と報告しています。

 この論文では遺伝子配列の 680 番目に注目しており、昨年新型コロナウイルス
(SARS-CoV-2) が人工的に作られたと主張する閻麗夢 (Li-Meng Yan) 氏の論文の
図 (Fig.4)
でも同じ事が指摘されています。恐らくこの後、更に詳細な論文が公開さ
れると思われますので、追って御報告したいと思います。

 vs 
Biovacc-19: A Candidate Vaccine for Covid-19(SARS-CoV-2) *COVID-19
  Developed from Analysis of itsGeneral Method of Action for Infectivity
  (Biovacc-19: Covid-19 (SARS-CoV-2) の候補ワクチンは、感染性に対する一般
   的な作用機序の分析から開発された)
  QRB Discovery, 1(e6) 1-11 (2020) DOI: 10.1017/qrd.2020.8 *IF: 7.81(2014)

メツル氏は、「私は中共ウイルス(SARS-CoV-2)が実験室の漏洩事故から始まった
とは断言できないが、(実験室流出説を裏付ける)状況証拠は圧倒的にある」と話した。

同氏は、状況証拠として武漢市にキクガシラコウモリが生息しておらず、武漢市には
中国唯一のバイオセーフティレベル4のウイルス研究室があり、「中国当局は感染が
起きた初日から、サンプルの廃棄、データベースなどの情報記録の隠蔽、ジャーナリ
ストの投獄など、大規模な隠蔽工作を始めた」ことを挙げた。

https://www.epochtimes.jp/p/2021/04/71058.html(大紀元)
「遺伝子編集を使用してこれらの細菌やウイルスを形質転換すれば、(近い将来)より広範で致命的な
スーパーウイルスを生成できるようになります。」 (2018, 元軍事科学者 Chen Hu)
*注:出典は未確認です(翻訳は恐らく、やや誇張されています)
  中国では政府発表を疑問視する意見をSNSに投稿しただけで逮捕→懲役8カ月の有罪です。ha ha

【2021.5.24 記事の御紹介】

サムコ、「ペロブスカイト太陽電池」向け成膜装置を京都大学に納入 *Perovskite
  (2021年5月25日付 環境ビジネスオンライン)

  ネタですね。

【2021.5.24 記事の御紹介】

次世代太陽電池にわずか1年で革新 「10年に1人」の企業研究者 *Perovskite
  (2021年5月24日付 日経XTECH)

  K子先生、お知らせありがとうございました。:)

【2021.5.14 記事の御紹介】

新合成法でペロブスカイト型酸水素化物半導体開発
  鉛を含まない安価な光吸収材料開発に期待
  (2021年5月14日付 EE Times Japan)

  BaSnO3 に限らず、通常のチタバリ (BaTiO3) でも TiO2 でも、酸素欠陥を作れば着色して可視光応答を示しますよね。

【2021.5.13 記事の御紹介】

発電量、従来比20%向上 「RICOH EH DSSCシリーズ」の新製品を提供開始
〜 冷凍用倉庫などマイナス環境にも対応したIoTデバイス向け自立型電源 〜
  (2021年5月13日付 RICOH News Release)
*DSC
リコーの太陽電池、室内灯で出力2割増 IoTに用途拡大
  (2021年5月12日付 日本経済新聞)
*DSC

  色素が D120 から D102 へ変更されたと予想。当たってるかな?

【2021.5.10 論文の御紹介】

 MXene(マキシン)として知られる導電性の 2D チタン炭化物の量子ドットを SnO2
にドープしたペロブスカイト太陽電池。


Modulation of perovskite crystallization processes towards highly efficient *Perovskite
  and stable perovskite solar cells with MXene quantum dot-modified SnO2
  (MXene量子ドット修飾SnO2を使用した高効率で安定したペロブスカイト太陽
   電池に向けたペロブスカイト結晶化プロセスの変調)
  (2021年4月20日付 Energy Environ. Sci.)
  Y. Yang, H. Lu, S. Feng, L. Yang, H. Dong, J. Wang, C. Tian, L. Li, H. Lu, J. Jeong, S.M. Zakeeruddin, Y. Liu,
  M. Gratzel and A. Hagfeldt
  Energy Environ. Sci., (2021). DOI: 10.1039/D1EE00056J

  攻めてるなぁ...

【2021.5.5 記事の御紹介】

 金沢大学ナノマテリアル研究所のシャヒドウザマンモハマド助教,當摩 (たいま)
哲也教授の研究グループです。

イオン液体を一滴加えるだけでペロブスカイト太陽電池の高性能化と長寿命化に成功! *Perovskite
  (2021年4月28日付 金沢大学 > 研究トピック)

イオン液体の追加でペロブスカイト太陽電池を高性能化&長寿命化、金沢大 *Perovskite
  (2021年5月5日付 マイナビニュース)

  色素増感で培われた技術の応用ですね。

【2021.4.22 記事の御紹介】

 ここで使用したペロブスカイト太陽電池層はかなり透明性があるところがミソだそうです。
Solliance hits 28.7% efficiency on perovskite/silicon tandem solar cell *Perovskite
  (ソライアンスがペロブスカイト/シリコンタンデム太陽電池で効率28.7%を達成)
  (2021年4月22日付 pv magazine)

  「日本の電子機器メーカー、パナソニックとの共同による。」

【2021.4.19 記事の御紹介】

ペロブスカイト太陽電池事業に参入 *Perovskite
  (2021年4月19日付 HOSIDEN 新製品)
 

ホシデン、ペロブスカイト型太陽電池事業に参入 *Perovskite
  (2021年4月20日付 EETimes Japan)

  計画月産数量10万個、サンプル価格要相談とのこと。*英語ページは無し

【2021.4.19 記事の御紹介】

 Exeger のフィルム状色素増感太陽電池に関する取りこぼし記事です。
      
暗くなったら自動で灯るライト付き自転車用ヘルメット
  「Omne Eternal」は充電不要! *DSC
  (2021年2月19日付 TECHABLE)

POCからソーラーパネルを搭載したOmne Eternalヘルメット登場 *DSC
  (2021年2月17日付 ロードバイクはやめられない)

  250.00 EUR (約3万2500円) 、ソーラーパネル無しは160.00 EUR

【2021.4.18 記事の御紹介】

もはや「充電」という行為は過去のものに?
  太陽光で発電するワイヤレスヘッドフォンがやってくる *DSC
  (2021年4月18日付 WIRED)

「光合成のように発電」実質的に充電不要な無線ヘッドホン「Urbanista Los Angeles」 *DSC
  (2021年4月15日付 engadget日本語版)

  urbanista〔アーバニスタ〕初耳。価格は169ポンド (約2万5400円) だそうです。太陽電池無しは¥20,680?

【2021.4.15 SPD研究所にて】

 我々の研究進捗の確認とデータ解析におけるアドバイスを頂くため、過去にも何度
か取り上げたことのあるSPD研究所を訪問致しました。


 実験設備の都合上、光照射条件は完全に制御できませんでしたが、我々持ち込み
ペロブスカイト太陽電池型キャパシタにて、最大で 1.9651mF を確認。蓄電の単位
は「μF(マイクロ・ファラッド)」ではなく「mF(ミリ・ファラッド)」級の巨大キャパシタです。
*実際に光照射を止めて以降、十数秒放電し続けている証拠動画も撮りました。
   
 余談になりますが、我々 6 年前にペロブスカイト太陽電池特有のヒステリシス現象
がキャパシタンスに由来することを提案し、複雑なS字の I-V 曲線を等価回路で再
現できることを世界で初めて実証したのですが、今回の実験でも実際に数十μF の
キャパシタンスがあることを、計測装置を用いて確認することができました。


"Origin of the Hysteresis in I-V Curves for Planar Structure Perovskite Solar Cells Rationalized with a Surface Boundary-induced Capacitance Model"
(表面境界誘起静電容量モデルで解明された平面構造ペロブスカイト太陽電池のI-V曲線におけるヒステリシス起源)
L. Cojocaru, S. Uchida, P.V.V. Jayaweera, S. Kaneko, J. Nakazaki, T. Kubo and H. Segawa
Chemistry Letters, 44(12) 1750-1752 (2015). DOI: 10.1246/cl.150933 Download Supplementary

 なお、今回使用した機器はデバイスの充放電特性(動的)評価に「キャパシタンス
アナライザー VK-CA-1000」、デバイスの放電特性(静的)評価に「太陽光発電アナ
ライザー KV-PA-100」を用いました。

 前者は太陽電池セル・パネルの劣化解析にも使え、後者はペロブスカイト太陽電
池に必須の MPPT 測定ができるわけですが、お陰様で少しずつ台数が出始めて、
本業界でもかなり普及しつつあります。


  JR浜松駅 1F の石松餃子もお勧めです。 :)

【2021.4.7 記事の御紹介】

 ペロブスカイト太陽電池とも共通する鉛ネタです。

スギ花粉症の悪化は大気中の鉛が原因?鼻から除去で緩和につながる可能性も *COVID-19
  (2021年4月5日付 livedoor news)

  昔から気になっていたのですが、道路の黄色ペイントはごく最近までずっと鉛塗料ですよね?

【2021.4.6 記事の御紹介】

 韓国蔚山 (ウルサン) 科学技術院 (UNIST) と EPFL の共同で、効率 η=25.6%
の世界記録更新です。前駆体溶液に 2% formamidine formate (FAHCOO) を入れ、
ハロゲンの欠損部位を HCOO アニオンで塞いだという説明。


Pseudo-halide anion engineering for α-FAPbI3 perovskite solar cells *Perovskite
  (α-FAPbI3 ペロブスカイト太陽電池の疑似ハロゲン化物アニオン工学)
  J. Jeong,・・・, S.M. Zakeeruddin,・・・, M. Graetzel and J.Y. Kim
  Nature (2021). DOI: 10.1038/s41586-021-03406-5 Perovskite fabrication process (動画)   

蔚山科学技術院の研究チームが次世代太陽電池の最高効率を更新 *Perovskite
  (2021年4月6日付 東亜日報)

  凄いね。

【2021.4.5 記事の御紹介】


本学総長の新型コロナウイルス(COVID-19)感染について *COVID-19
  (2021年4月5日付 東京大学)

東大の藤井輝夫 新総長が感染 新型コロナ 今月1日に就任 *COVID-19
  (2021年4月5日付 NHK)

  今日は誕生日だそうです、お気の毒。入学式前で良かったですね (?)。

【2021.4.5 続75・ウイルス考】

 イスラエル、イギリス、アメリカの COVID-19 ワクチン効果が半端ない。この調子
でいくと、3ヶ国に限って言えば、今月中にコロナは収束しますね。

*イギリスの首相は「5 月から再開されるレストランやパブの営業では、いかなる
 証明書の類いも必要無い」言い切っております。by BBC

イスラエル、屋外マスク不要を宣言 ワクチン接種世界一 *COVID-19
  (2021年4月16日付 朝日新聞DIGITAL)

ワクチン接種進む英国、正常化近づく パブなど営業再開 *COVID-19
  (2021年4月13日付 日本経済新聞 4/11より更新)
出典 worldometer, Our World in DATA
新たな感染者
新たな死亡者
Israel
UK
USA
バイデン米大統領、イースターのメッセージ 国民にワクチン接種促す *COVID-19
  「(前略)24 時間の接種回数が 400 万超と過去最多を記録し、7 日間の平均も
  300 万回を超えたと発表」 
*日本は今日までの1回目接種完了者が 91 万件です
  (2021年4月5日付 CNN)

イギリス国民の半数が抗体を保有 新型ウイルス *COVID-19
  (2021年3月31日付 BBC)

  明るい兆しのニュースはなぜか取り上げたくない日本のマスコミ。

【2021.4.5 記事の御紹介】

 先週末のニュースです。中国 UtmoLight 社が 63.98cm2 大型モジュールで効率
η=20.5% を達成。


20.5%!UtmoLight の大面積ペロブスカイトモジュール効率が世界記録を達成 (翻訳) *Perovskite
  (2021年4月2日付 中国エネルギーネットワークコンサルティング株式会社)

  前回からの記録更新です。認証は JET の模様。←MPPT 測定の技術あるんでしょうか?w

【2021.4.4 GALA!】

 予報通りのパラつく雨、重たい雪。日本スキー連盟 SAJ のバッジテストを受験し
ました。見せ場?の不整地小回り(コブ斜面)で大きく躓きました。本番に弱い私...。 トホホ

 合格者の 1-3 と 17 番は現役の競技スキー選手です。17番に至ってはヘルメット
に SAJ の日の丸シールを貼っていたので、少なくとも県大会で入賞した人ですね。
めちゃめちゃ上手かったです。

 ガーラ湯沢は東京に一番近いスキー場ということもあって客層はヌルいですが、検
定員は地元新潟レベルで厳しい採点が待っています。
  オマケ Movie。4 年前は同じスキー場(同じ主任検定員)で 277 点を出していたので、大幅ダウンです。(泣)

【2021.4.1 Ohtani Lab/ICAT/Hokudai から】

 あれっ?  「光触媒標準研究法」は私も持っていますが、このまま絶版ですかね...
その名もずばり「酸化チタン」は 4 年前に復刻しましたけど。


  いやいやいやいや(苦笑)

【2021.4.1 記事の御紹介】


航続距離を延ばすのに効果的!? なぜルーフのソーラーパネルは普及が進まないのか?
  (2021年4月1日付 ベストカーweb)

  最後の1行、「やはり発電はクルマとは別の拠点で行なったほうが効率がよさそうだ。」が全てと思われ。

【2021.3.30 Perovskite companies (China)】

 試しに、中国の分だけ、主立ったペロブスカイト太陽電池製造企業を年表にまと
めてみました(実際にはこの他にも、まだまだ沢山の会社があります)。

*GCL ですが、中国の厦門に拠点を置く Xiamen Weihua Solar 社を買収して成り
 立ったのは初めて知りました。
*UtmoLight は 2018 年に M.K. Nazeeruddin を主任研究者として迎え入れています。
    
  RATO (2021) founded? 今から? 今更?

【2021.3.29 記事の御紹介】


 中国浙江省衢州市(くしゅうし)の会社 Microquanta Semiconductor (Quzhou, China)
からのアナウンスです。2020年7月、衢州にマイクロクオンタ・セミコンダクターのペロ
ブスカイト生産拠点が完成し、5GW の生産能力を計画しています。更に 2021 年初
めに大量生産されたペロブスカイトモジュールは IEC61215 規格に基づく厳格な安
定性テストに合格したとのこと。
マイクロクオンタが 3 億 6000 万元(=約 60 億円)のシリーズC融資を完了 *Perovskite
  (2021年1月22日付 press release)

Microquanta was approved to participate in the key project *Perovskite
  "key technology of perovskite solar cells with lifetime of 10000 hours"
  of Ministry of Science and Technology
  (マイクロクオンタは科学技術省の主要プロジェクト「寿命 10,000 時間のペロブス
   カイト太陽電池の主要技術」への参加を承認されました)
  (2021年1月19日付 press release)

Microquanta achieves 14.24% efficiency with large-area perovskite solar module *Perovskite
  (Microquanta が大面積のペロブスカイト太陽電池モジュールで 14.24% の効率を達成)
  (2019年10月24日付 PV magazine)

  Chinese Solar Cell Efficiency Table って! *もう1人の Yang Yang がいる会社ですね。

【2021.3.29 国際会議の御案内】

 5/11, 12 に中国江蘇省蘇州市(こうそしょう・そしゅうし)にて on line 開催。

「中国は多接合太陽電池生産能力の構築が急速に進んでおり、Jinergy, Tongwei,
Risen, Akcome, GS-Solar, Huasheng らが量産を開始、もしくは量産を間近に控えて
います。さらに SPIC, Yingfa, CSI, Sumin, Talesun, Shanxi Coal, Belight, Baofeng など
も HJT 生産ラインの建設を計画しています。」


■3rd Heterojunction, Perovskite & Tandem Cell Forum 2021 *Perovskite
  (第 3 回 ヘテロ接合及びペロブスカイト&タンデムセル・フォーラム 2021)
    

  そのうちの何社かは Perovskite を載せるんんですよね? 想像するだけで気が遠くなりそう。

【2021.3.29 ポスドク募集の御紹介】


 南デンマーク大学 (University of Southern Denmark, SDU) にて、ナノ粒子系有機
太陽電池研究のポスドク募集です。


Postdoc in "Synthesis and photophysical characterization of bio-inspired organic
  nanoparticles for green energy technologies" *DSC&OPV
  (2021年3月29日付 SDU)

  デンマークは infinityPV や Technical University of Denmark (DTU), SDU NanoSYD など OPV が盛んです。

【2021.3.27 ZAO!】

 今年 3 度目の蔵王。 シーズン終盤、雪は重くてグダグダですが、そのお陰でコブを
練習するには(スピードが出ないので)大変うってつけです。
  オマケ Movie。昔、月山でコケたことがありますが、カメラ片手にコブを滑るのは思ったよりむずいです。

【2021.3.25 求人募集の御紹介】

 沼津の某社でペロブスカイト太陽電池開発の求人募集です。

ペロブスカイト太陽電池開発におけるリーディング企業です *Perovskite
  (2021年3月25日付 A・ヒューマン)

  誰かさんが抜けるから。。。(苦笑)

【2021.3.25 ペロブスカイト太陽電池動画の御紹介】

 ペロブスカイトの毒性懸念については、パネルの使用者よりもむしろ製造者・研究
開発者の安全確保の方が大事ですね。


【曲がる】フィルム型ペロブスカイト太陽電池【東芝】 *Perovskite
  (2021年3月25日付 YouTube)

  えれすて@プログラマー兼YouTuberさんの良く出来たまとめです。

【2021.3.24 大型セル製造動画の御紹介】

 ペロブスカイト太陽電池の製造を目論む企業や研究機関にとって、国際会議は、
言わば技術力のPRの場でもあるわけですが、公開された動画がいくつかあるので
見つけ次第、順次御紹介致します。
*Perovskite
------------
2021/02/15 infinityPV (Denmark) *スロットダイ&赤外線加熱
2020/12/02 NREL (USA) *コンセプト (18:26) 元記事
2020/11/25 Stanford University (USA) *高速スプレー塗布・プラズマ加熱処理 (12m/min)
2020/08/10 IMEC (Belgium)
2019/05/12 HOPV19(Rome, Italy) Saule Technorogies (Poland) 動画 *インクジェット印刷法
2019/06/24 ICMAT(Singapore) Sungkyunkwan University (Korea) 動画 *フラッシュ加熱法(光 or プラズマ)
2018/10/25 ISOS-11 (Suzhou, China) GCL NanoTechnology (China) 動画
2015/09/21 Solliance (Netherland)
2015/01/27 DTU (Denmark) *Slot-die coating
2014/05/16 Specific (UK) *フラッシュ加熱法
------------

  あああ、そう言えば中国からは YouTube にアクセスできませんでしたね。(苦笑)

【2021.3.23 薄型日射計(ML-02, EKO) の御紹介】

 日射計(ピラノメーター)と言えば英弘精機なわけですが、「小型の簡易版あります
よ」言われて試しに ML-02 を取り寄せてみました。

 中身は高級品のUFO型と同じ、フォトダイオードに白色の拡散板が付いており、
きちんと感度校正もされていますので、電圧を測れば正確に太陽光強度を見積もる
ことができます。

 基本的に最小 12 個からの販売になりますが、1 個当たりのお値段は 1 万円ちょっ
と、と大変お安くなっております。お問い合わせはHPからどうぞ。

*仕様書・取扱説明書・クイックスタートガイド全て公開されております
  φ20x7.5mm。第一印象、小ぃさっ!!!

【2021.3.23 記事の御紹介】


 中国江蘇省の会社 UtmoLight (Wuxi, China) からのアナウンスです。64.8cm2
(約 8 cm 角) のペロブスカイト太陽電池モジュールで効率 20.01% aperture(21.06%
active)を達成。TUV テュフ North Germany によって認定。従来の世界記録 18.6%
を大きく更新。
オーロラオプトエレクトロニクス:効率20%を突破! *Perovskite
  面積64.8cm2のペロブスカイト太陽電池モジュール (翻訳)
  (2021年3月23日付 WeChat ニュース)

  今週は Chinese day。

【2021.3.21 記事の御紹介】


 中国湖北省の会社 Wonder Solar (Ezhou, China) からのアナウンスです。110 m2
のペロブスカイト太陽電池発電所で、2020 年 8 月から今日に至るまで 1967.77kWh
の連続発電を記録。
Wonder Solar:第3世代太陽電池技術のパイオニア (翻訳) *Perovskite
  (2021年3月21日付 湖北日報)

Standardizing Perovskite Solar Modules beyond Cells *Perovskite
  (セルを超えたペロブスカイト太陽電池モジュールの標準化)
  Y. Hu, Y. Chu, Q. Wang, Z. Zhang, Y. Ming, A. Mei, Y. Rong and H. Han
  Joule, 3(9), 2076-2085 (2019). DOI: 10.1016/j.joule.2019.08.015

  ラボでの連続作動試験は 13,000 時間(約 1 年 6 ヶ月)を達成したそうです。 (オマケ Movie)

【2021.3.22 国際会議 OPTICSMEET(Nice, France) のお知らせ】

 恐る恐る、見込み・予定ですが、ようやく今年の国際会議のアナウンスがちらほら
と出て参りました。

OPTICSMEET2021

  村上先生、nice!

【2021.3.21 国際会議 MRS(Boston, USA) のお知らせ】

 3 度目の正直で、今年11月末にアメリカのボストンで、材料科学学会 MRS の国
際会議が再開されることがアナウンスされました。
*参加登録の〆切はまだ告知されていません


2022 MRS Fall Meeting Boston

  微妙。本当に微妙。

【2021.3.17 次期科学技術基本計画のお知らせ】

 言えてる。総合科学技術・イノベーション会議で次期科学技術基本計画が答申さ
れたようですが、(文言は立派ですが)概要を見ても、どこがポイントなのか分かり
ません。

  by J太郎 NOW より。でもこれ、昔からですよね。

【2021.3.9 記事の御紹介】


 中国蘇州?の会社 GCL NanoTechnology (China) からのアナウンスです。詳しくは
Google 翻訳を見て頂くとして、お隣中国では 1×2m ペロブスカイト太陽電池モジュ
ールの 10MW 生産試作ラインを改良し、更に 100MW 大量生産ラインの構築に努め
るとのこと。

*昨年 8 月には Twitter でペロブスカイトの大型パネル及び多結晶 c-Si セルとの
 複合型セルも公開しています(タンデムではありません)。

 有機系太陽電池技術研究組合 RATO でもこれから開発を始めて、いずれ販売で
きるモジュールを生産しようと議論がされていますが、話が 5 周遅れどころか末期的。


キャセイエネルギーファンドが革新的ソーラー技術に投資 *Perovskite
  (2021年3月9日付 WeChat ニュース)
2017.11.26 MRS Boston で最初に公開されたセル製造プロセスの動画 (143MB)
  「技術で最高の戦艦を作れば、負けるはずが無い」と盲信して敗戦に至った昔を見るようです。

【2021.3.8 記事の御紹介】

京大発「ディープテック」企業、脱炭素で頭角現す *Perovskite
  (2021年3月8日付 Yahoo! ニュース)

  いたーーーっ!

【2021.3.7 ZAO 再び!】

 自粛中の皆様方にモウシワケナイ。私、都民じゃないし(汗)。
  スキーと温泉の後に現地で食べる稲花餅(いがもち)は最高です。中にあんこが入った、お米の味がする
本物のお餅。
(オマケ Movie)

【2021.3.4 駒ヶ根工業高校です】

 長野県駒ヶ根工業高等学校(電気科)の若狭信次先生からメールを頂きました。 *DSC

>4年間続いた「高校生を海外へ連れていく企画」がコロナのため
>ストップしてしまい、悲しい3月を迎えています。

 ああああ! 確かに。私が学会を口実にした?海外旅行に行けなくなるのは
仕方ないとして、こういう国際交流が無くなるのは非常に痛いですね。

 下はビッグサイトで開催中の太陽光発電展に出展している色素増感太陽電
池(19cm×14.5cm)です。立山化成さんのブースで見られると思います。テー
マは信州だそうです。

  お知らせありがとうございました。

【2021.3.4 日本化学会です】

分子設計と高純度に精製された前駆体材料に基づくハロゲン化
  金属ペロブスカイト太陽電池に関する研究 *Perovskite
  (日本化学会 学術賞〔複合領域分野〕)
 

  若宮先生、受賞おめでとうございます!

【2021.3.3 ペロブスカイト太陽電池型スーパーキャパシタ】

 ここ数年、ペロブスカイト太陽電池のキャパシタンスについて理解と原理解明に務
めてきたわけですが、そのコンセプトを更に発展・推し進めて、ペロブスカイト太陽電
池型スーパーキャパシタ
を作製してみました。の、確認実験です。充放電セレクター
スイッチで、実際に貯めた電気でモーターのファンを回そう作戦。

 最近ブレークスルーを果たして、数値的には通常のミニセルで 5,000μF が得られ
ています(革命的だね!)。
  回るかな?

【2021.3.2 産総研からのお知らせ】

 2020年3月末をもって廃止となった太陽光発電研究センターの(最終年度)成果報告会資料です。

AIST太陽光発電研究成果報告2020
  45 有機無機ペロブスカイト結晶への溶液ポスト処理技術による高性能太陽電池の開発
  46 ドナーアクセプター型共重合体をホール輸送層として用いたペロブスカイト太陽電池におけるパッシベーションの効果
  47 CH3NH3PbI3ペロブスカイトのエピタキシャル成長

  お疲れ様でした。

【2021.2.28 ZAO!】

 晴れの日を狙って、微妙な時期に1人で蔵王を訪問。最高でした!!! これであ
と1年頑張れます。
  10,000 kcal 消費。今年の横倉の壁 (左下3枚目) は「浅いコブのアイスバーン」でした。 (オマケ Movie)

【2021.2.26 記事の御紹介】

韓国が先導する「次世代太陽電池」、既存の素材に追いついた
  (2021年2月26日付 Yahoo! ニュース)

>認証効率25.2%のペロブスカイト太陽電池の論文が公開されました。NRELチャート
>の最新のひとつ前のプロットに対応するものです。SnO2層の作製条件最適化と、組
>成で(FAPbI3)1-x(MAPbBr3)xのxを0.08にしたことがポイントのようです。1cm2セルで
>23.0%の効率も出しています。さらに、Natureの表紙になっているようです。

  by J太郎日記より

【2021.2.26 記事の御紹介】

日本关注钙钛矿太阳能电池研发
  (2020年12月30日付 日本経済新聞中文版)
*Perovskite

変換効率28%を達成−−。11月に発表した東京大学の瀬川浩司教授らの研究成果
が注目を集めた。


  えっ!?

【2021.2.19 英弘精機から】

 ペロブスカイト太陽電池評価機器に関する新カタログのご案内です。

http://bc.eko.co.jp/c.p?02cMkrT1Ouj (ログイン無しでダウンロードできます)

 表紙絵や写真はどこかで見覚えのある、、、? :)

【2021.2.10 求人のお知らせ】

 ポーランドのペロブスカイト太陽電池ベンチャー企業、Saule Technologies がエン
ジニアを募集しています。




 気になる方はお問い合わせ下さい。

【2021.2.10 酸化チタンナノチューブ】

 先日御紹介しました当該論文、2002 年当時はまだ紙媒体が主流で、オンライン
の電子データ(PDF ファイル)は著しく質が低いと申しますか、解像度が荒く図が不
明瞭です。

 今では信じられませんが、添付書類のサイズが 1MB という制約があった上に、オ
ンラインで公開された時は更にクオリティーを下げられてしまいました。このため、
「ナノチューブ」を初めて応用したにも関わらずボヤけた図しか見えず、電子線回折
像も真っ黒で、科学論文の意味をなしておりません。→
改訂前
------------------------------------------------------------------
 https://doi.org/10.5796/electrochemistry.70.418
改訂後
------------------------------------------------------------------

 幸い最終原稿の図がそのまま残っておりますので、このホームページ上で御紹介
したいと思います。論文未掲載の、ナノチューブをそれぞれ ±15°傾けた時の TEM
写真も合わせてお見せ致します(中空のチューブ状であることが、ハッキリと分かり
ます)。
 というお話を電気化学会の編集部にしたら、早速差し替えをして下さいました(感謝)。

【2021.2.8 記事の御紹介】

紫外線で発電する植物由来の新素材「AuREUS」は、再生可能エネルギーの“民主化”を目指す
  (2021年1月31日付 WIRED)

 敢えてしばらく取り上げなかったのですが、質問があったので私なりにコメントさせ
て頂きます。


>--------------------------------------------------------------------
> 太陽光エネルギーの内訳で紫外線成分は僅か 4% しかありません。
>彼らの主張する新素材の変換効率が、大きく見積もって 10% あるとして(記事では
>「48% に相当する」ありますが、何をどうやれば「相当する」のか不明です)、エネル
>ギー全量から見れば僅か 0.4% の寄与しかありません。
>
> 更に! 写真で見る限り、彼らが手にしている材料は黄緑の着色が見られますこ
>とから(←可視光が遮られています)、実際にはこれを付加することでエネルギー

>は大きくロスし、「メリットは全く無い」と断言できます。
>
> 記事のタイトルに「〜“民主化”を目指す」あります通り、政治的なプロモーション
>を意図しており、研究環境の乏しいフィリピンを題材にネタを利用する人、利用され
>たい人の利害が一致してあのような発表をしているものと思われます。
>
>*「紫外線をまず可視光線に変換し、それを従来の太陽光発電のメカニズムによっ
> て電気に変える方法を考えた。」ありますが、決して目新しい方法ではありません。


■紫外線を生かす「粉」、太陽電池の性能を2.2%アップ (日立化成, 2014)
  https://www.itmedia.co.jp/smartjapan/articles/1407/03/news058.html

■紫外線を可視光に変換する封止シート 太陽電池の出力を約2%向上 (日東電工, 2014)
  https://www.kankyo-business.jp/news/007100.php

■太陽電池の変換効率を10%改善、EuとAlを用いた波長変換材料を開発
  https://eetimes.jp/ee/articles/1003/09/news110.html

 嘘と誇張で脚色されたファンタジー。 正直、関わりたくないネタ記事です。

【2021.2.4 受賞のお知らせ】

 時代はペロブスカイトに移行しておりますが、私が 2002 年に書いた色素増感太陽電池
の論文が、過去 21 年間の電気化学会誌全論文の中で「年毎の被引用回数において上
位を連続して占めた (12 年連続!)」ということで、堂々1位を獲得致しました
    
――――――――――――――――――――――――――
受賞名:  連続被引用上位論文1位(1999-2020) *DSC
授与者名:公益社団法人 電気化学会
論文名:  色素増感太陽電池へのチタニアナノチューブの応用
著者名:  内田聡・千葉亮司・冨羽美帆・正木成彦・白井誠之
雑誌名:  Electrochemistry DOI: 10.5796/electrochemistry.70.418
――――――――――――――――――――――――――

 やったね!

【2021.1.31 記事の御紹介】

パナソニック 太陽電池の生産 来年度中に撤退へ *HIT
  (2021年1月31日付 NHK)

パナソニック、太陽電池撤退 スマートシティーに注力 *HIT
  (2021年1月31日付 日本経済新聞)

 寂しいですね...

【2021.1.18 論文の御紹介】

 「次は味の素でも?(内田)」書いたら本当に論文が出てきました。ペロブスカイト
太陽電池の SnO2 層をグルタミン酸ナトリウムで処理したそうです。
 くだらねーーー

Gourmet powder functionalization of SnO2 for high-performance perovskite
  solar cells made in air *perovskite
  (空気中で作られた高性能ペロブスカイト太陽電池用 SnO2 のグルメ粉末機能化)
  (2021年1月18日付 Electrochimica Acta)

 N田さん、ありがとうございました。

【2021.1.15 記事の御紹介】

トウガラシの辛味成分「カプサイシン」が太陽電池の性能向上に役立つことが判明
  (2021年1月15日付 GIGAZIN)

 あー、はい、はい。次は味の素でも入れてみたらどうでしょう?

【2021.1.14 論文の御紹介】

 日・仏・スリランカ合作でお送りする、懐かしのメンバーてんこ盛りの論文。最終的
にペロブスカイト太陽電池にキャパシタを積層して「蓄電型発電デバイス」を評価する
ことを目指しているわけですが、まずはキャパシタだけの結果を手堅くまとめた模様。


Graphite-type activated carbon from coconut shell: a natural source for
  eco-friendly non-volatile storage devices
  (ココナッツの殻からのグラファイト型活性炭:環境に優しい不揮発性ストレージ
   デバイス)
  N.M. Keppetipola, M. Dissanayake, P. Dissanayake, B. Karunarathne, M.A. Dourges, D. Talaga, L. Servant,
C. Olivier, T. Toupance, S. Uchida, K. Tennakone, G.R.A. Kumara and L. Cojocaru

  RSC Advances, 11, 2854-2865 (2021). DOI: 10.1039/d0ra09182k

 先は長い...

【2021.1.13 続74・ウイルス考】

 新型コロナワクチン提供企業の米モデルナ、HIV に効くワクチンも開発してしまった
模様。


 米モデルナが季節性インフルエンザ、HIV、ニパウイルス向けに3種の *COVID-19
   新しいmRNAベースワクチンを開発中
  (2021年1月12日付 TechCrunch Japan)

 瓢箪から駒?

【2021.1.7 記録更新のお知らせ】

 NREL チャートが更新されました(Rev.01-04-2021)。

> ・Quantum dot cells (various types):16.6%(Univ.Queensland) → 18.1%(UNIST)
> ・Dye-sensitized cells:12.3%(EPFL) → 13.0%(EPFL)
>色素増感は最下位脱出です。量子ドットはペロブスカイトでしょうか?

 以上、J太郎 NOW より。最下位は CZTSSe です :) 

【2021.1.2 記事の御紹介】

「塗って作れる」太陽電池でサステナブルな未来を拓く
  (2021年1月2日付 アエラドット 朝日新聞出版)

 若宮先生、絶好調!?

【2021.1.1 明けましておめでとうございます!】

 本年もよろしくお願い申し上げます。