『
太陽電池モジュールに国際認証制度、JETが創設
』
2003/9/18, 日本工業
http://www.jet.or.jp/topics/new15.html
財団法人・電気安全環境研究所(JET、東京都渋谷区)は、太陽光発電の心臓部
品である太陽電池モジュールの性能・安全性を認証する制度を創設する。10月から
認証試験を開始し、合格者に対して“お墨付き”を与える。性能や安全性に対する利
用者の不安感を取り除き、太陽光発電の普及に弾みをつけるのが狙い。2004年か
らスタートする国際的な認証スキームに対応しており、輸出の促進にもつながると期
待されている。
新設する太陽電池モジュール認証制度は、国際電気標準会議(IEC)規格に整合
する日本工業規格(JIS)に準拠した認証試験と製造工場の調査を合わせて判断
し、この結果、合格した製品に対してJETが認証ラベルを発行する仕組み。自然エ
ネルギー分野では初めての国際的な認証制度となる。認証の有効期間は3年間。認証
のために必要な経費は取得者側が工場数や生産量に応じて負担する。
制度化に当たっては社団法人・日本電機工業会(JEMA)と太陽光発電協会(J
PEA)が参画した。
JETは認証制度創設に当たり、17日に東京・永田町の日本電機工業会ビルで、
関係業界に対する説明会を開き、約130人が参加した。説明会では、JETの廣田
隼人理事兼研究部長が認証制度に法的な強制力はないが、「健全な普及のためには民
間の独力が必要」とその有効性を訴えた。JETは、今後、第2段階として安全性を
中心とした別の認証制度も設ける計画だ。
経済産業省によると、国内の太陽電池メーカーは世界一の出荷量を誇っており、こ
こ1〜2年は前年度比3〜4割増しの伸びを続けているという。ほかの新エネルギー
と比べてコスト面で割高感があるものの、住宅向けが原動力となり、値段は過去10
年間で5分の1に下がっている。一般消費者の関心も高いうえ、今年度は出荷の半分
が海外向けになる情勢で成長性も高いと期待されている。経産省も来年度の太陽電池
関連予算として220億円を概算要求している。
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『
上海:巨大太陽エネルギー生産工場が10月操業
』
2003/8/2, 中国情報局新聞
http://news.searchina.ne.jp/2003/0802/business_0802_001.shtml
『中新網』1日付報道によれば、中国全体の太陽エネルギーにおける年産の50%
にも匹敵する大規模な太陽エネルギー電池生産基地が今年10月に上海で正式に創業
を開始する。上海太陽能科技有限公司が建設するもの。
上海太陽能科技有限公司は上海航天局の傘下。この生産工場は6000万元を投じ
て、上海市□荘工業区に設立される。この工場の生産ラインでは世界的にも最先端の
太陽エネルギー利用技術が導入され、年産10兆ワット以上に達する。
この生産ラインは現在は最終試験段階に突入している。上海市では現在、「太陽エネルギー住宅普及計画」を積極的に普及させている段階で、省エネ、環境保護などを
考慮した太陽エネルギー住宅は今年末にも着工する見通し。
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『
韓国でも太陽光発電3万件普及計画
』
2002,Solar Systems No.90
韓国の通商産業エネルギー省(MOCIE)では、2010年を目標に太陽光発電
システムを3万件(90MW相当)に普及させるため、
2004年から新たに支援政策を実施する計画を進めている。
MOCIE筋からの情報によれば、1件当り3kWシステムを想定し、2010年
までに3300億ウォン(330億円)の予算を計上し、
初年度に当る2004年からは73億ウォンの予算で設置費用の20%に相当する1
W当り300円程度を国が補助しようと言うもの。
また、将来大きなコストダウンが見込まれる薄膜太陽電池の研究開発に1600億
ウォンを充てる。
平均的な課程に3kWシステムを設置した場合、発電電力の約30%が余剰電力と
なり、電力系統に売電することになるが、
電力会社の買い取り価格を1kW当り710ウォンと設定し、このうち国が48ウォ
ンを補助する。太陽光発電システム容量に上限が設けない。
2010年3万件の設置目標を確実に実行するため、3期のチェック期間を設け
る。2004年から2006年までに1万件、
2008年までに1万件を上乗せした後、最終の2年間でさらに1万件を加算する。
韓国では、2001年から小規模ながら太陽光発電システムの普及策を開始してお
り、昨年1年間で4.9MWを設置し、
このうち系統連系システムは500kWに過ぎなかった。今後は、1年余りの期間を
かけてシステムの認証制度化などを導入し、
2004年からの本格的な普及政策の実施に移すことになる。
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『
中国、アジア最大の太陽電池生産拠点建設完了
』
2003/8/6, 新華ネット
http://www.enviroasia.info/japanese/index_j.php3?status=n_view&w_num=946
このほど、中国河北省保定市にアジア最大の太陽電池生産拠点が完成し、テスト稼
動に入った。
これにより、今まで未開発であった中国の多結晶シリコン太陽電池の商業的生産を進
め、太陽エネルギーという新しいエネルギーと一般人との距離を縮めた。
1970年から多くの国家で太陽光発電ブームが巻き起こった。アメリカ、日本、ドイ
ツ、イタリアなどが次々に計画を立て、新エネルギー産業の開発を進めていった。
発展途上国ではインドの発展が最も速かった。しかし、中国の太陽エネルギー産業は
長期にわたり生産規模が小さく、応用範囲が狭く、製品も単一の発展初期段階に止
まっていた。
1999年、保定英利新能源有限公司の「多結晶シリコン太陽電池及び応用システムモ
デル工事」が国家の「ハイテク産業化モデルプロジェクト」に選ばれ、辺境住民8000
万人の電力不足問題を解決する政府の「光明プロジェクト」に重要な役割を果たし
た。
国家発展改革委員会および科学技術部の支持の下、英利新能源有限公司は迅速に全
生産ラインの建設を開始した。
その珪素電池の転化効率は14%に達し、生産能力は既に3兆ワットから48兆ワットに
まで向上した。
これはアジアで第1位、世界でも第7位の生産能力である。
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『
韓国LG化学、有機EL用核心素材開発
』
2003/9/17, DeviceTimes
http://www.devicetimes.com/article/2003/09/20030917_02.html
LG化学が、次世代ディスプレイとして脚光をあびている有機EL(Electro
Luminescence)用核心素材開発を完了、大量生産体制構築に乗り出す。
LG化学は、17日、有機ELの性能を決定する寿命と低電圧駆動側面から既存素材より
大きく優れた新物質を独自技術で開発し、来年始めから本格的な生産を開始する予定
であると発表した。 LG化学が開発した有機EL材料はHIL(Hole Injection
Layer,正孔注入 層),ETL(Electron Transporting
Layer,電子輸送層)の2物質で、有機ELが自発光する
ための核心素材である。今回開発されたHIL(正孔注入層)は、光が透過する面に在る
両極材料として安価なアルミニウムを世界で最初に使用できるもので、工程単純化お
よび性能向上に大きく寄与することもあると会社側は説明している。また、今回の有
機EL材料開発により、有機ELデバイスの性能を大幅向上でき、携帯電話,PDA,デジタ
ルカメラなど小型ディスプレイ分野でLCDに比べて優位を占めることができると会社
側は予想している。
LG化学技術研究院の余JK社長は“すでに我が国は、LCD世界1位,有機EL世界2位と、
次世代ディスプレイ分野で世界市場をリードしているが、素材と部品は競争国である
日本,米国などに依存しているのが実情"としながら"今回の有機EL材料開発は、次世
代成長エンジンであるディスプレイ分野で、関連デバイス業者の競争力を高められる
だけでなく、国内素材分野での技術力が不足するという一般的な認識をひっくり返せ
る驚くべき成果”と発表した。
一方,有機EL材料は1g当たり価格が数十万ウォン台の高付加価値製品で、米国の
イーストマンコダック、日本出光興産など少数業者が初期市場をリードしてきた。市
場規模は、来る2005年1300億ウォン、2008年には約3100億円規模と、年平均60%以上
の高成長が予想されている。
LG化学は、今回の有機EL材料開発により獲得した技術が、有機発光照明,
有機太陽電池など多様な分野に応用が可能であり、関連市場規模がより一層拡大されるものと
期待している。これに伴いLG化学は、HIL,ETL他にもHTL(Hole Transporting
Layer, 正孔伝達層)、EML(Emitting Layer,
発光層)等、有機EL材料の全分野の量産技術を来
年末まで確保して、来る2005年には世界有機EL素材市場の50%以上を占有,名実共に
世界一の製品に育成する計画である。
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『
韓国三星SDI、最先端中央研究所竣工
』
2003/5/16, DeviceTimes
http://www.devicetimes.com/article/2002/05/20020516_07.html
-高清浄クリーンルームと最先端研究設備の設置
-京畿道器興にある延面積1万6千坪、総1500億投資
-ディスプレイ業界研究所中面積、インフラ面で最大規模
-次世代ディスプレイ・夢の電池研究開発「メッカ」に育成
- AM有機EL, FED, LCOS,リチウムサルファー電池、太陽電池など
- R&D人材、役職員に対し22%(1300人)で世界的水準
三星SDI(社長:金淳澤)が、デジタル・モバイル時代をリードして行くAM有機EL、
LCOS、FEDなど次世代ディスプレイとリチウムサルファー電池、太陽電池など‘夢の電池’に対する研究開発強化のために、京畿道器興に大規模研究所を竣工したと15日
発表した。
同社は、この日午前、器興中央研究所で三星SDI金社長と三星電子尹鍾龍副会長な
ど、三星グループの主要社長団をはじめとして、対内外の関係者600余名が参加して
創立32周年記念式を兼ねた中央研究所竣工記念式を挙行した。昨年7月着工し、総
1500億ウォンを投資した中央研究所は、敷地面積15,840坪に、延面積16,120坪規模で
▲クリーンルーム棟(1,400坪)
▲研究棟(2,300坪)
▲実験棟(2,800坪)
などで構成されており、最新の研究装置を揃えて、国内ディスプレイ業界の中では面
積とインフラ面で最大規模を誇る。中央研究所内に位置したクリーンルーム棟は1,400坪の大面積に1立方フィート
(Feet)当たり10個以下のパーティクル(Particle,微細ホコリ)だけを許す半導体生産
ラインと同じ水準の第1級の高清浄空間で、国内最大規模の研究開発ラインを揃え
た。クリーンルーム棟に設置した研究開発ラインでは、研究所で開発中であるAM有機
EL, LCOS(液晶onシリコン), FED(電界発光素子),
リチウムサルファー電池、太陽電池
などを量産試作レベルまで遂行できる設備を有する。開発する。従って新製品の研究
開発段階から量産まで要するリードタイムを画期的に短縮できるようになる。現在、
大部分の国内電子機器メーカー研究所では、開発完了した製品を生産ラインがある工
場まで移動して量産テストを進めていて、新製品が市場で出荷される時期が遅れる場
合が発生している。また、研究棟には、最新の研究設備も大幅に補強し、デジタルTV
用ブラウン管、PDP,有機ELの画質に大きい影響を及ぼすコーティング液と蛍光体な
ど、基礎素材研究装置と、最近脚光を浴びているナノ(Nano)
技術に必要な次世代ディスプレイ研究装置も揃えており、研究員らが最先端研究環境でR&D業務に没頭できる
ようになった。三星SDIは、 PDPと、
2次電池、有機ELの量産体制を構築してこれに
必要な組織と人材体制構築を完了したのに続き、今回の中央研究所を竣工したことで
▲次世代製品
▲優秀な人材
▲最先端研究所
などを全て完備し名実共に世界最高のデジタル・モバイル企業としての体制を持つよ
うになった。同社は、今年、約2,800億ウォンを研究開発費として投資する計画であ
り、全体の役職員7800人中、
22%に該当する1,300人がR&D人材(博士級170人、修士級
620人)としている。
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