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『
経産省、太陽電池の高効率・薄膜化を推進
』
(2004/9/8
日刊工業新聞15頁)
経済産業省・資源エネルギー庁は世界の最高水準にある太陽電池産業を一段と強い
産業に育成するため、05年度から5年間で薄膜化と高効率化を追求した新しい製造
ラインを立ち上げ、実用化を加速する支援政策を打ち出した。現在のシリコン系太陽
電池のコストは1キロワット時につき50円台だが、2010年には同23円への引
き下げを目指す。さらに30年には同7円と一般の電気料金と同程度の低コストの実
現に向け、06年度から色素増感タイプなど長期的開発を要する研究テーマを新しく
衣替えして具体化する。
世界の太陽電池の生産量は03年が74万キロワットで、うち日本が半分を占め
る。今後とも日本が世界をリードしていくため、シリコン太陽電池の製造技術の大幅
なコストダウンに乗り出す。シリコンの量をいかに少なくするかの薄膜化と加工コス
トの思い切った削減、発電効率のアップがポイント。
現在、各社が基礎研究などで進めているテーマも合わせ選択と集中を徹底、4、5
年後には生産ラインで具体化できる実際の成果につながるテーマを採択する。
このため産業技術総合研究所も加わって新エネルギー・産業技術総合開発機構(N
EDO)が補助し3年程度で開発を完了、生産ラインに新技術を導入した時に、成果
が大きく上がる技術開発を展開する。同時に国が2030年の新エネルギービジョン
で、3兆円規模の新エネの3分の2を太陽光で占める戦略を背景に、06年度からは
化合物半導体(CIS)や色素増感型など、画期的なコストダウンなどが期待出来る
革新技術の基礎研究を、新しいフェーズでスタートさせる。
これまでNEDOが革新的次世代太陽電池の開発をテーマに企業や大学、研究機関
がグループを組んで開発してきたプロジェクトが05年度で終了する。06年度から
は新規参入も含め、息切れしない長期的な基礎研究開発テーマを選定、技術での大き
なブレークスルーを実現していく。
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『
エネ庁05年度予算、補助金は減額要求、住宅用太陽光で 』
(2004/9/1
住宅産業新聞4頁)
経済産業省の2005年度の予算概算要求がまとまった。エネルギー関係のうち住
宅・建築関連分野では、太陽エネルギー関係で2つの新規事業を要求するが、既存の
住宅用太陽光の補助金はほぼ半額要求となった。「住宅用については補助金の目的が
達せられつつある」(資源エネルギー庁)との判断による。
新規事業では、太陽光発電システム実用化加速技術開発(5億5千万円)が、現行
の太陽電池の製造コストを大幅に低減させ、2010年に家庭用電灯料金の1キロ
ワット時23円を実現する技術開発を行うもの。太陽エネルギー新利用システム技術研
究開発(5億円)は、太陽熱などのエネルギーの利用分野拡大を目指す。
いずれも、総合資源エネルギー調査会
需給部会の中間とりまとめに盛り込まれ
た、2010年目標達成のための追加施策としている。
一方で、住宅用太陽光普及基盤整備事業は26億円(04年度予算53億円)の減額要
求。住宅用太陽熱高度利用システム導入促進対策費補助金は10億円(同7億円)と
なった。
中見出し/住宅窯建関連も減額要求に/
住宅産業窯業建材分野では、「資源循環型住宅技術開発の推進」など、主要プロ
ジェクトが今年度中に軒並み終了。新たに、「高環境創造高効率住宅用VOCセン
サー等技術開発」や「建材等流通基盤高度化調査研究」が加わるものの、総額では前
年度予算に対し13・1%減の23億2671万4千円となった。
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『
機能性色素市場、08年まで2ケタ成長−富士経済が予測 』
(2004/9/7
日刊工業)
機能性色素市場は液晶用表示装置(LCD)カラーフィルター用色素など情報表示
分野の需要の伸びに支えられ08年まで2ケタ成長を続ける―。富士経
済(東京都中央区、原務社長、03・3664・5811)が6日発表した「200
4年機能性色素・インキ市場の展望と応用製品」によると、機能性色素市場は情報表
示分野の急成長と、プリンター向け昇華転写用色素などの情報記録分野の安定した需
要で05年以降も年率10―15%程度で成長、市場規模も08年1042億円(0
3年実績比86%増)に拡大すると予測している。
同リポートは情報記録分野の機能性色素10種とその応用製品8種、情報表示分野
の機能性色素3種と応用製品4種、その他分野の機能性色素5種と機能
性インキ2種の計32品目を対象に6―8月の市場動向を調査、分析した。
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『
◎九州のDNA・創る=しなやかな発想でナノ・ワールドを泳ぐ 新海征治さん 分子機械研究をリード/文化
』
(2004/9/4
西日本新聞朝刊10頁)
▼九州大工学研究院教授 新海 征治さん
セミ採りに夢中になった。チャンバラごっこに熱中した。そんな子ども時代の夢が
ナノ(十億分の一)メートルの世界を飛び回る―。分子レベルの世界のトップラン
ナーだ。
九州大学大学院工学研究院の教授新海征治さん(60)の研究論文は、ここ10年
間の化学分野の論文引用数で、世界8位にランクされている。今年、日本化学学会賞
も受賞した。世界が、そのプロジェクトの研究を注目する。
分子を使って、分子や分子イオンを選択的に捕捉(ほそく)できる「分子認識」。
この研究に取り組んだのは、長崎大学工学部の助教授をしていた20年ほど前であ
る。光を照射すると、分子構造が大きく変化するフォトクロミック分子と、金属イオ
ンを捕捉するクラウンエーテルを一つの分子として組み合わせることによって、金属
イオンの捕捉を光によって制御することに成功した。
紫外線と、可視光線を当て分けることで、ピンセットではさむかのように分子をつ
かまえたり、離したりする。光が、オンとオフ、スイッチの役目をする。「分子の世
界で面白い仕事ができる」
分子機械研究の原点となるできごとだった。
ナノ・ワールドを舞台にしたロマンは広がり続ける。
1993年、炭素化合物のフェノールと、アルデヒド類の反応でできる盃(さかず
き)の形をした「カリックスアレーン」を使って、ナトリウムイオンだけを選択的に
捕捉するナトリウムセンサーの開発にも成功した。
人間の体の細胞は、ナトリウム、カリウムのイオンを選別し体外に排出したり、取
り込んだりしている。バリノマイシンという天然の抗生物質が、カリウムを選択的に
取り込むことは知られていたが、ナトリウムについては大きな課題になっていた。
それを、「カリックスアレーン」の“盃”の中に酸素を並べ、その穴を小さくする
ことによって、ナトリウムだけを捕捉することに成功。血液中のナトリウムを高精度
で感知できるセンサーとして実用化されている。
その技術は、次世代のハイテク材料としても期待されているフラーレンを、すすの
中から取り出す画期的な精製法の開発にもつながった。
フラーレンは炭素60個がサッカーボールのような形をした分子で、紫外線の吸収
剤として注目されているだけでなく、太陽電池のコンバーターとしても有望視されて
いる。従来、1グラムが何十万円もしていた価値が、数千円までに下がったという。
「糖を制するものが二十一世紀を制する」。
いま、力を入れているのは、分子の型を取って、その分子を“転写”するという研
究だ。特に、DNAの型を取るということは生命現象の原点である「生命の記憶」を
保存できる、ということにつながる。プリント基盤(チップ)の上にDNAの記憶を
刻むことができるようになるのだ。この研究は、ナノのレベルの分子構造体を無機物
でコピーする技術であり、ナノテクノロジーの基盤となる。
この研究に関連して、スエヒロタケというキノコに入っている、中性多糖の一種で
あるシゾフィランが、1本の鎖状になっている核酸と三重らせん複合体を形成するこ
とを世界で初めて発見。この特徴を利用して、DNAを捕捉することに成功した。
この技術で、がん治療用のDNAをコピーし、それを糖と一緒にして体内のがん細
胞のところへと運び込み、治療するという研究も進む。ウイルスをDNAのベクター
(運び役)で運ぶよりも、ずっと安全でレベルアップした手法だ。
老朽化した九州大学の研究室で、中学時代の思い出を交え話してくれた。
「知識を詰め込むだけの教育に走ってもだめ。自由に発想できるように育てない
と。特に、今の時代はチームプレーが大切。自分と違うカルチャーを持った能力の人
材をまとめていかないと外国には勝てません」と振り返る。
「この国は何で食っていくのか。食料がない。国土に資源がない。何を売っていく
か。それは技術。技術は人からくるんです。若い人に、もっと投資しないと駄目で
す」
さらに、こう続けた。
「企業と共同で研究するのもいいが、最初からしたいとは思いません。お金のため
にやるのはサイエンスじゃない。お金は、結果であって目的じゃない。最初から企業
のために、というのでは大学が大学でなくなります」
(編集委員・松尾孝司)
●略歴
▼しんかい・せいじ 1944年、福岡県津屋崎町生まれ。九州大学大学院工学研
究科博士課程修了。九州大学、長崎大学の各工学部助教授などを経て、九州大学工学
部教授。新技術集団・創造科学技術推進事業(ERATO)「新海包接認識プロジェ
クト」総括責任者など歴任。現在、文科省21世紀COE「分子情報科学の機能イノ
ベーション」研究拠点リーダー。2004年、「分子認識に基づく機能性超分子シス
テムの創製」で日本化学学会賞を受賞。
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『
イノベーション・ジャパン04、東京で9月28−30日開催 』
(2004/9/1
化学工業日報7頁)
民間企業と大学、公的研究機関の研究者が一堂に会する「イノベーション・ジャパ
ン2004」が九月28−30日、東京の国際フォーラム(東京都千代田区)で開催
される。大学・研究室の最先端技術分野232成果が展示・発表される初めての全国
規模の産学マッチングイベント。主催はイノベーション・ジャパン2004組織委員
会で、日本経済団体連合会の奥田碩会長と産業技術総合研究所の吉川弘之理事長が共
同議長を務める。
イノベーション・ジャパンは、活発化する産学連携活動の一環として行われるもの
で、ナノテクノロジー・材料、医療・バイオテクノロジー、情報関連・IT、環境関
連、製造技術など大学における最先端技術の知財が展示される。
また、大学出展者・大学発ベンチャー企業による146の新技術説明会、大学発ベ
ンチャーのための経営サポートセミナーなど、多彩なプログラムが用意されている。
展示ゾーンでは、大学、TLO、大学発ベンチャーなどによる世界初のナノサイズ
のEuOを用いた光磁気機能性プラスチックの開発、どのような標的分子をも破壊で
きる「スーパー抗体酵素」、色素増感太陽電池フィルム型からフル太陽電池などの紹
介コーナー、マッチングコーナー、科学技術振興機構(JST)、新エネルギー・産
業技術総合開発機構(NEDO)、産業技術総合研究所(AIST)などの展示が行
われる。
参加費は無料。公式URLはhttp://expo.nikkeibp.co.jp/innovation/
ペクセル・テクノロジーズ株式会社「フィルム型色素増感太陽電池」&岐阜大学吉田
司先生フィルム型カラフル太陽電池「レインボーセル」&高知工科大学山本哲也先生
「酸化亜鉛薄膜の大面積化製膜技術」などが展示予定
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『
【豆ニュース】「細野透明電子活性プロジェクト」終了成果報告会 』
(2004/8/30
日刊工業新聞25頁)
科学技術振興機構は9月15日10時から川崎市高津区の神奈川サイエンスパーク
で「細野透明電子活性プロジェクト」の終了成果報告会を開く。米国立リニューアブ
ルエネルギー研究所のD・ギンレーグループマネジャーによる招待講演「インク
ジェット印刷法および有機化合物を用いた太陽電池」のほか、透明酸化物半導体、透
明ナノポーラス結晶などについて成果報告する。問い合わせは同事務所(044・8
50・9756)へ。
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『
東亜化学、柑橘系新溶剤を開発、太陽電池パネルの分離容易に 』
(2004/8/23
化学工業日報4頁)
東亜化学工業(東京都千代田区、電話03−3237−8638)は、太陽電池パ
ネルを構成するガラス基板とシリコンセル、EVA(エチレンビニルアセテート)な
どの分離が容易に行える天然成分系の柑橘系溶剤を開発、太陽電池セルや同モジュー
ルのマテリアルリサイクル向けに本格的な市場展開を開始した。柑橘系溶剤が持つ浸
漬膨潤効果で、強固に結合しているEVAとシリコンパネルなどを層間剥離させ常温
浸漬で簡易に分離できるという。従来は強酸による処理や熱分解、燃焼といった方法
も検討されていたが設備系の多大なリサイクルコストや環境負荷の面で課題を抱えて
いた。同社では太陽電池パネルの部材リサイクルが飛躍的に向上する新溶剤として関
連メーカーへの供給を進めていく考え。
地球環境への対応や環境意識などの高まりを受け、戸建て住宅や工場、事業所、ビ
ル屋上などへ設置する太陽電池パネルの市場が世界規模で拡大している。同パネルは
日系エレクトロニクスメーカー数社が高いシェアを持っており、日本国内に加え海外
でも太陽電池セルの生産を拡大するなどしている。
こうした太陽電池パネルの数量増が続いている半面、同パネルは発電デバイスとな
るシリコンセルをEVAで挟み込み、ガラス基板へ強固に結合されているため、シリ
コンセル単独などマテリアルごとの分離やはく離が極めて困難だった。従来は薬液に
よる溶解、熱分解なども検討されていたが、多大なリサイクルコストや分離時の環境
負荷などから最適なマテリアルリサイクル法とはいえなかった。
開発した天然成分系をベースの柑橘系溶剤は「セルセパ(CELLSEPA)」
(商品名)。天然のオレンジ皮を水蒸気蒸留するなどして抽出した材料をもとにした
溶剤で、オレンジ由来のリモネンが95%以上含有しているなどの特徴を持つ。同溶
剤をパネルに浸漬することで、浸漬膨潤効果が生まれEVAがはく離する。処理は常
温で行えるほか、多大なリサイクル設備も不要になるという。同社では太陽電池パネ
ルのリサイクルに向けた新製品として市場展開していく。
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『
環境試験情報:試験規格解説/環境試験解説 』
エスペックミックホームページ
http://www.espec.co.jp/tech-info/guide/index.html
国内外の公的規格のなかから、環境試験に関わる規格を供試品別に抜粋してご紹介し
ます。
規格で記述されている試験方法は簡略化して『試験Profile』にまとめています。
試験対象(供試品)と規格の関連、試験設備導入時の仕様確認などの参考にご利用く
ださい。
また、試験計画、実施、試験設備の選定に当たっては、必ず規格本文をご確認くださ
い。
【環境試験規格一覧】
●電気・電子機器
・JIS C 0020 (1995) 環境試験方法
(電気・電子)低温(耐寒性)試験方法
・JIS C 0021 (1995) 環境試験方法
(電気・電子)高温(耐熱性)試験方法
・JIS C 0022 (1987) 環境試験方法
(電気・電子)高温高湿(定常)試験方法
・JIS C 0025 (1988) 環境試験方法
(電気・電子)温度変化試験方法
・JIS C 0027 (1988) 環境試験方法
(電気・電子)温湿度サイクル(12±12時間サイクル)試験方法
・JIS C 0028 (1988) 環境試験方法
(電気・電子)温湿度組合せ(サイクル)試験方法
・JIS C 0029 (1989) 環境試験方法
(電気・電子)減圧試験方法
●アモルファス太陽電池モジュール
・JIS C 8938 (1995)
環境試験方法及び耐久性試験方法
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『 Defense
Advanced Research Projects Agency Awards $20M
for Solar Cell Research 』
国防省、太陽電池研究に
2000万ドル(約22億円)を注ぎ込む。
August 17, 2004,solarbuzz
http://www.solarbuzz.com/News/NewsNATE25.htm
Nanosolar, Inc., a developer of roll-printed solar electricity cells
has
been awarded a research and development contract by the Defense
Advanced
Research Projects Agency (DARPA) in the amount of $10.3 million.
The award was made through DARPA's Microsystems Technology Office
(MTO) and
is dedicated to promoting innovative approaches that enable
revolutionary
advances in performance, device design, and manufacture of solar
electricity
cells.
U.S. Senator Barbara Boxer announced: "This grant is exciting because
it
promises new technology to address our energy needs and because it
again
demonstrates the strength of the Bay Area's innovative private
sector
partnered with its world-class universities and research
facilities."
"We are honored to be selected for this award among such a notable
field of
applicants; this clearly speaks to the strength of our team and
technology,"
adds Brian Sager, Nanosolar's President and the contract's
Principal
Investigator. According to Martin Roscheisen, CEO, "This builds on
the
significant momentum and traction we already enjoy with our
focused
development on cost-effective solar cells."
More than 100 leading technology companies competed under this
program, with
four of them making the final cut and contracts being awarded to:
Nanosolar
($10.3 million), Konarka ($6.1 million), Nanosys ($2.3 million), and
NREL
(the National Renewable Energy Laboratory).
Nanosolar is collaborating with Stanford University, the University
of
California at Berkeley/Lawrence Berkeley National Laboratories, and
Sandia
National Laboratories on the development of next-generation solar
cells that
match and exceed the efficiency and lifetime of conventional solar
cells but
are far less expensive, less heavy, and less fragile.
Nanosolar also confirmed today that it has received significant
amounts of
funding from the California Energy Commission as well as the
National
Science Foundation.
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