日曜大工感覚で太陽光発電 環境省、低価格化を後押し
                  (3月2日(火) 付、共同通信社会ニュース)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040302-00000167-kyodo-soci

 地球温暖化対策の一環として環境省は2日、住宅の外壁などに簡単に設置できる
 低価格版の太陽電池パネルの開発を支援する方針を明らかした。
 誰でもホームセンターなどで手軽に購入して、日曜大工程度の手間で取り付けら
 れるように装置を簡略化。2010年には出力120ワットのパネル(約1平方
 メートル)を1枚3−4万円で販売できるよう、メーカーの技術開発を後押しす
 る。
 全世帯の15%にあたる700万世帯に普及させることができれば、火力発電所
 5基分に相当する約250万キロワットの電力が、太陽光発電でまかなえるよう
 になると同省は推計している。
 屋根に取り付ける従来のタイプは、地元の電力会社に余った電気を売る仕組みの
 ため、さまざまな周辺機器や大規模な工事が必要。200万円を超える初期費用
 がかかるのが難点で、普及のハードルとなっていた。
 低価格版は、パネルと周辺機器を一体軽量化。屋根だけでなく外壁やベランダに
 も設置でき、得られた電気は専用のコンセントで住宅の電灯線に直接供給する仕
 組み。日照条件によっても異なるが、パネル3枚で家庭の電気代の1割弱が浮く
 計算になるという。
[3月2日18時29分更新]

石原産業、酸化亜鉛事業に参入、四日市で微粒子タイプ量産
                     (3月1日付、化学工業日報 1 面)

 石原産業は、酸化亜鉛事業に参入する。超微粒子酸化チタンなど各種機能材料の開
発で培った微粒子合成技術、形状制御技術などを活用し微粒子酸化亜鉛を開発、来年
度から化粧品、工業用途で本格展開に乗り出す。すでに四日市工場(三重県四日市
市)で量産体制を確立、サンプルワークを開始しており、紫外線遮蔽機能を生かした
化粧品用途での採用が決定しているという。微粒子酸化亜鉛は、化粧品やエレクトロ
ニクス材料などの工業用途での需要拡大が期待されており、同社では3年内をめどに
年間50トンの販売を目指すとしている。
 酸化亜鉛は、加硫促進、塗膜強化剤として、ゴム、塗料分野などに用いられている
ほか、ナノサイズの超微粒子タイプは、紫外線遮蔽剤として化粧品に使用されてい
る。
 また最近では、透明でありながら電気を流すという性質が注目され、太陽電池や次
世代フラットパネルディスプレー(FPD)の電極材料などへの応用も期待されてい
る。
 石原産業は酸化チタンの国内最大手メーカーであり、超微粒子酸化チタンや導電性
材料、光触媒酸化チタンなどの各種機能材料を展開している。今回これらの製造で
培った微粒子化技術や形状制御技術などを応用し、微粒子酸化亜鉛を開発、同分野へ
本格進出することにしたもの。
 既存の機能材料製造設備を改良し量産体制を確立、昨年から化粧品用途へのサンプ
ルワークを開始しており、すでに一部用途での採用が決定しているという。
 サンケア用品などに使われる紫外線遮蔽材料には、紫外線A波をカットする酸化亜
鉛と、紫外線B波をカットする酸化チタンなどがあり、透明性が高い酸化亜鉛のニー
ズが高まっていた。同社では微粒子酸化チタンと組み合わせながら、より幅広い波長
の紫外線を防ぐことができる遮蔽材として用途開拓を進めていく考え。
 現在、国内の酸化亜鉛メーカーは、住友大阪セメント、堺化学工業、テイカなど。
各社とも需要拡大が期待できる微粒子タイプの開発を強化しており、酸化チタン事業
で豊富な実績を持つ石原産業が本格参入することにより、販売競争が激化しそうだ。


米ナノシス、ナノテク関連でデュポンと提携
                       (3月1日付、日経産業新聞 7 面)

 米ナノテクノロジー(超微細技術)ベンチャーのナノシス(カリフォルニア州)
は、米化学大手デュポンの中央研究開発部門(CR&D)とナノテク関連製品の研究
開発で提携した、と発表した。両社は今後、ナノシスが開発するフィルム状薄型電池
を電化製品などに使えるよう応用研究を進める。
 ナノシスは2002年の設立。独自のナノテクを活用し、「ナノロッド」と呼ぶ微
細な棒状の化合物半導体と有機半導体を混ぜ合わせた素材を開発済み。大手企業との
提携戦略を進めており、フィルム状太陽電池を松下電工と共同開発しているほか、米
インテルと半導体メモリーの開発に取り組んでいる。